圓教寺
兵庫県姫路市書写

宗派 天台宗

山号 書寫山

本尊
大講堂本尊 釈迦如来
摩尼殿本尊 如意輪観世音菩薩


966年(康保3年)、性空(しょうくう)上人の創建になり、山号は書寫山。正式には書寫山圓教寺(しょしゃざんえんぎょうじ)といいます。

ロープウェイで上るような山中にありながら、重要文化財指定を受けた多くの建物や塔頭が境内に並びます。天台宗別格本山で天台宗の三大道場の一つとされており、西の比叡山とも称されるほど格式の高い寺院です。



境内に入ってまず目に入るのは摩尼殿です。摩尼殿は西国三十三箇所観音霊場の二十七番札所となっており、西国札所の中では第1の規模を誇ります。昭和8年の再建になり登録有形文化財。

お堂の脚部が非常に特徴的です。「懸造(かけづくり)」もしくは「舞台造」と呼ばれ、山などの斜面に建てられる木造建築の工法で、近くまで寄って見たその木組みは圧巻です。舞台造の建築は京都清水寺本堂、いわゆる「清水の舞台」が有名です。
●圓教寺摩尼殿●
●圓教寺大講堂●

摩尼殿から境内奥へ進むと、大講堂・食堂・常行堂がコの字型に並ぶ広い一角に出ます。どの建物も、「良くぞこの山中に」と思うような素晴らしく豪壮なもので、そこが圓教寺の伽藍の中心となります。ここで2003年公開のハリウッド映画「ラストサムライ」のロケが行われたのは良く知られた事実です。



山号の「書寫山」は、圓教寺が座する山の名前でもあります。摩尼殿から大講堂へ向かう間に書寫山山頂がありそこには白山権現が祀られています。白山権現の手前の案内板に興味深い内容、すなわち、書寫山の「ショシャ」はスサノオの「スサ」が由来になっている旨が記述されています。日本神話のスサノオにゆかりのある山に天台宗の大寺院が建てられたというのも興味深いことです。
●白山権現●





INDEX