岩船寺
京都府木津川市加茂町

宗派 真言律宗

山号 高雄山
(こうゆうざん)

本尊 阿弥陀如来

●岩船寺三重塔●

京都府の南端にあり、付近一帯は当尾(とうのお)の里と呼ばれます。歴史に名を残さぬ修行僧が刻んだ当尾石仏群や、9体の阿弥陀如来像を祀る浄瑠璃寺などがあることでも知られています。




当尾の里は行政的には京都府内に入りますが、交通の便その他、観光的な立地としては奈良市から近く、そのためか奈良の観光ガイドに記載されることも多々あります。文化圏としても奈良に入るとされ、当寺岩船寺は江戸期には南都興福寺の影響下(末寺)にありました。
●岩船寺本堂●

当寺の創建は、729年(天平元年)、聖武天皇の勅願を受け行基が阿弥陀堂を建てたのがその開基と伝わりますが諸説あり。往時には40近い堂宇を誇った当寺も、鎌倉期の承久の乱(1221年、後鳥羽上皇が鎌倉幕府統幕のため挙兵し敗れた騒乱。北条政子の演説が良く知られる。)でその多くを焼失しました。



その後の室町期に再建された三重塔は、再建時の様式を良く残す建造物として、現在は国指定重要文化財となっています。本堂は1987年(昭和62年)の再建になり、本尊、平安期の阿弥陀如来坐像が安置されます。

今ではアジサイの名所として知られ、関西花の寺二十五霊場・第15番札所となっています。
●境内の聖天堂は神社形式で祭祀されています●
●聖天堂●





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