神宝神社

奈良県桜井市三輪字大宮川上


大神神社末社
祭 神

家都御子神
熊野夫須美神
御子速玉神


当社は大神神社境内にあり大神神社末社の位置づけです。祭神の3神は、紀伊熊野・熊野本宮を中心とする熊野信仰圏の神で熊野三所権現と呼ばれます。熊野三所権現の3神はそれぞれ、家都御子神はスサノオ、夫須美神はイザナミ、速玉神はイザナギといわれているので、当社もそれに対応するものと考えられます。



日本各地の熊野神社について、それが紀伊熊野からの勧請であっても、家都美御子神(もしくは家都御子神)を祭神とする神社は多くないと聞きます。ならば、三輪になぜ熊野の神が祀られているのだろうか、それは不思議であり興味深いことでもあります。

以前、祭祀の経緯を神社に問い合わせたことがありますが、残念ながらそれは分からずじまいでした。わずかな手掛かりとして、案内板に、当社が「室町時代の神社資料に熊野権現と記され」ていたと記載されています。また、大神神社発行の「大神神社史」P334には、この神宝神社について「末社神宝神社 旧云熊野社 (中略) 鎮座 年月及由緒不詳」という記載があります。



なお、次の熊野神社には、「元慶元年(八七七年)大和國城上郡三輪の里よりの勧請」 という由緒が伝えられているそうです。

【Link:神奈備にようこそ=熊野三山から勧請された神社】
(ページ内「町田市三輪町1925 熊野神社」の項目:検索が必要です)

神宝神社の手掛かりと町田市三輪町の熊野神社の記事による由緒は、残念ながら時代的なつじつまが合いません。しかしながら両者に何らかの関係があるように推測でき、それはさらに興味を引き立てることでもあります。

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