狭井神社

奈良県桜井市三輪


大神神社摂社
祭 神

大神荒魂神

大神神社から山辺の道を、北へ10分ほど歩いたところに鎮まる狭井神社は、大神神社の摂社です。もともと大和神社の別宮だったものが、明治期に大神神社の摂社として復興されたといわれています。



神体山三輪山は禁足地となっていますが、狭井神社社務所で手続きをした場合のみ山頂までの登拝が許可されます。三輪山頂には高宮神社(こうのみやじんじゃ)および奥津磐座と呼ばれる巨石群が祭祀されています。

祭神の大神荒魂神(オオミワアラミタマノカミ)は、オオモノヌシ神の荒々しい面をあらわす神格と言われています。オオモノヌシ神についていうなら、祟り神としてのオオモノヌシ神の力の発動として、崇神紀に書かれる疫病の広がりや神功皇后紀に書かれる軍備の妨害があります。オオモノヌシ神の祟り神の一面を「大神荒魂神」と表したように解釈できます。



オオモノヌシ神は王権に祟る神でした。神武帝に象徴される初期の王権に滅ぼされた側の神だったと見ることもできます。王権の意にそわぬオオモノヌシ神の活動の象徴が大神荒魂神という神名に表われているのでしょう。ひよっとしたらオオモノヌシ神の本来の姿により近い神格が、大神荒魂神なのかもしれません。





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