+*+*+ 鍋三昧 +*+*+
私はお鍋が大好き。 これは道具としての”なべ”という意味ではなくて、いわゆる”鍋料理”というやつ。 冬の間は、というより、涼しい風が吹き始めた、秋の始めから、もうぽかぽかした陽気の春になるまで、週末はほぼ鍋に決まっている、と言ってもいいくらい。秋から春までの約半年間やからいかに鍋を、それも同じもんばっかし食べてるかって事である。ちなみに今年の鍋始めは9月の連休。汗をかきながら食べた。 お野菜がたっぷり食べられると言って、今は鍋が流行っているみたい。 スーパーに行くと、鍋料理のだしをパックにしたものが売っている。「野菜をたっぷり食べる鍋」とか書いてある。 何度か使ってみたけど、結局それにいろいろ足して自分の味を作るから、あんまり買う意味がない。で、それからは使ってない。 今までにいろんな鍋料理を食べさせてもらったし、作ってもきた。 てっちり、きりたんぽ、石狩鍋、かにすき、ぎょうざ鍋、中華から揚げ鍋、鴨だんご鍋、豚としろねぎ鍋、煮込みうどん、煮込みラーメンだって土鍋でやった。 変わった鍋料理もいいけど、大抵うちで私が作るのは、うどんすき、ちゃんこ、豚しゃぶの水炊きにベーコン鍋。 このところ、このベーコン鍋が好評なのをいいことに、作り方を紹介してみよう。 私にできる”お料理の紹介”なんて、こんな程度よね、なんて思いながら。 【材料(我が家の4人分)】 コンソメキューブ (私はMAGGYのブイヨン) 大根 1本 ベーコン 500g にんじん 2本 基本はここまで。 以下お好みで。 えのき、しめじ、まいたけ、しいたけのきのこ類 キクナ、水菜の青菜 かいわれ 最後に入れるおもち 七味を少し入れてもよい 【作り方】 1.土鍋にコンソメスープを作る。 土鍋半分にMAGGYブイヨンが3〜5個程度。 塩・こしょうで味を調える。 2.つき大根を作る。 大根のけんの太いもの、のイメージ。 長さは大根1本を3〜4等分するくらいの長さ。 3.つきにんじんを作る。 にんじんのけんのイメージ。 4.ベーコンは長さ5cm程度に切る。 5.お鍋に入れていただきます。
いたってシンプル。コンソメベースでうまみの出る大根とベーコンを使うので、食べるほどにおいしくなっていく。 一通り食べて、おもちを入れてもおいしい。翌朝はだしの残りで、卵たっぷり洋風雑炊。 朝からほかほかあったまる、子供も大好きなメニュー。 何がいいって、とにかくシンプルで安上がりなこと。大根を丸ごと1本食べることになるので、風邪を引きがちな冬の間は身体にもいい。 しんどいのは、つき大根とにんじんをつくるところ。以前は大根1本を千切りにしてたけど、今はおろし金のけんを作るやつでやってる。これが安定が悪くものすごく疲れる。安定のいい他のやつを探してるけど、他に売られているのはどれも出来上がりが細すぎる。お造りのけんと同じ細さじゃ細すぎて、鍋に入れたとたんにくずれてしまう。適度な太さがないと芯のないぐにゃぐにゃになってしまう。なかなか目指すものにはめぐり合わない。 それにしても、なんでお鍋が好きなのか。 作るのも片付けるのも楽。お野菜もいっぱい食べられる。温かくみんなで囲んで食べられる。 そういえば結婚したばかりの頃も、東京で二人でしょっちゅう鍋を囲んでた。今も使ってる9号サイズの鍋を二人でもたいらげてたなあ。 しかも私はきれいに食べたいタイプ。土鍋のなかをかき回さんな目指すモノにめぐり合えへんようないれかたはだめ。土鍋の中で、この辺りには大根とにんじん、この辺りは青い菜っぱ、このあたりにかしわ、鶏だんご、まんなか辺にうどんっていうように、エリアをきちっとわけたがる。ダンナとムスコは何にも言わないけれど、きょうだいで集まったりすると、大抵うるさく豚しゃぶを入れるのとかうどんを湯通しするのは私の役目になっている。みんなもわかっているので、黙って出されたものを食べている。と言っても鍋の中はどうせすぐにごっちゃ煮になってしまって、「お豆腐はー?」「あれ、かしわこの辺にあったよなー」「あーそれ私食べたー」「もうー取らんといてよー」「だからここに置いとけばいいねんやんー」なんてやいやい言いながら食べるのが、結局のところは楽しいのだけれど。 子供の頃は、鍋料理がきらいやった。 その頃、(やっぱり血筋?)我が家はやっぱり冬といえば鍋。それも当時は水炊きくらいしかなかった。 かしわ、大根、にんじん、にく団子、しいたけ、水菜、春雨。それにハゲ(カワハギっていう白身の魚)やぶり。 それをおろし大根とおろしにんじんをいれたポン酢のたれで食べる。 あっさり、というより味がないと思ってた。だから大嫌い。「今日は鍋よー」って言われると「えーいややー」と言い返してたもんやった。今はそれをムスコたちに言われてしまうのが悔しい。 でも、その頃に比べたら、ポン酢もおいしくなったし、ごまだれなんてお店に食べに行かんななかったようなものがいつでも手に入るようになった。 スーパーに行けば、ふぐもくえも鍋用に売られてる。馬路村のゆずポン酢だって。 だから本当に、鍋はおいしい時代になったのだ。中華なべがない家はあるかもしれないけど、土鍋がない家はきっとない。鍋は日本の国民食。これが私の持論。。 |