◆◆大文字送り火◆◆
8月15日夜、奈良では高円山大文字送り火が行われます。これは京
都で行われている、「五山の送り火」とごっちゃにされることが多いんだけど(というより「え?奈良でもやってんの?」って程度でしょうか)。 ■奈良大文字送り火 場所:奈良市 高円山 文字:大文字(大の「一」は100m以上。日本一大きい?) 実施:8月15日(お盆+終戦記念日) 歴史:戦後始まった。昭和35年からだとか。 いわれ:第二次世界大戦など、戦争の犠牲になった、戦没者慰霊祭の一行事。 奈良公園飛火野で戦没者慰霊祭が行われ、その後点火される。 ■五山の送り火 場所:京都市 東山如意ガ嶽、北山大文字山、松ヶ崎、船山、曼荼羅山 文字:五山で大文字はそのうちの2つ。 大文字(東山)、左大文字(北大文字山)、妙法(松ヶ崎)、舟形(船山)、鳥居(曼荼羅山) 実施:8月16日(盂蘭盆会) 歴史:鎌倉時代から いわれ:盆の翌日に行われる仏教行事。霊を再び黄泉の世界に送る、送り火 とこのように成り立ち自体が異なっていて、そもそも違う趣旨で行われているものです。ま、亡くなった方を慰めるってことには変わりないんだけど。 で、こう書いてきましたが、奈良の送り火を実際に見たことはありません。(京都のは学生の頃、当時のカレん家の近くで何度か見た) ではなぜこう印象に残っているかというと。実はワタシの通っていた高校がこの山のふもとにあったのです。 初夏には木が生い茂り、まったく普通の山でしかない高円山が夏になると、姿を変えていきます。木が切られ、「大」の文字がはっきりと見えるようになるの です。 夏休み、クラブなんかで学校に行ってたときは、山肌に人の動きが見えるよう。大文字送り火が終わると、緑の山にくっきりと浮かび上がる焼跡、「大」の文 字。 それは冬になり、次の春がやってくるまで消えない高校時代の象徴のようなイメージでワタシの中に残っているのです。 |