TOPペー ジ    オーディオ魅入良~ 干からびたアナログの話  

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              lineline

今は死語となりましたHi Fi(高忠実度再生)なるもの魅せられ、ハードとソフ ト両者に設計・製造から営業・販売まで、業界に長年お世話になった経験から、私的感想を記載したいと思います。

Hi Fi(ハイファイと読みます)とは、原音をある点でマイクで取ったときの電圧波形を記録し、異なる空間でス ピーカーと称する点音源より再生させる行為で、空気の空間分布を同一にしようと努力する行為です。いろいろな要素を考えると、 全く不可能に近いことであることは、誰にも容易に想像つくと思います。

ところがあたかも、こうであった、こうであるは ず、こうであるべきとなるのがHi Fiのむつかしさであり、面白さなのかも知れません。

機械録音から電気録音になり、モノーラルからステ レオになりましたが、依然としてスピーカーは左右2個で す。モノーラルからバイノーラルなら納得できるのですが、ス テレオは文字どおり立体です。左右にこだわるのは納得しがたいことです。

人間の耳は2つですが、すでにマイクはいくつも使われていま す、スピーカーだって必要なら前にいくつも 並べれば良いのです。何を躊躇しているのでしょう。

私はこれが業界の苦境を招いたと思っています。

SACDが近年発売され、最新録音と共に1950年代RCA録音が3チャンネルで復活しました。私は刮目の想い で拝聴し、そして我が意を得ると同時に先人の洞察に敬意を実感させられました。

最初のステレオは3チャンネルから始まったのでした。しかし 45/45でどうしても2チャンネルし かLPには入らなかった、仕 方なく2チャンネルで済ませた、ではなかったのですか。

思えば1970年代4チャンネルなるものが流行りました。前2チャンネル、後ろ2チャンネルの異様なもので、後方にも音源を設けた ものです。この時も技術陣は前方4チャンネルを主張したはずですが、当時同クオリ ティのHi Fi・4チャンネルを再生できるものがなく、補助チャ ンネルとしての、後方4チャンネルの営業案に押し切られました。これがトラウマとなり、現代も多チャンネルに踏み切れない業界は、衰退するしか道は残され てないと思います。

不可能を可能にする多チャンネル、それは面音源を面再生することで、ずいぶん緩和され ると思います。

では今までの2チャンネルはどうするのか?音楽遺産をどうするの か?それをこれから記載していきたいと思います。

結論はアナログ2チャンネルは、そのままアナログ2チャンネルで再生する、アナ ログ2チャンネルで残す・保存するということです。そのための技術はすでに確立され、今後の進歩も期 待できません。したがいまして、アナログ2チャンネル・ LPの再生について纏めさせていただきました。

それはあたかもミイラのように、干からびて進歩も無い技術かもしれませんが、即身 仏のように永遠に光り輝くものではないでしょうか。オーディオに魅入られ、最良の音楽を求めた一人として・・・・・・


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