DENON デノンまたはデンオンと言います 音響メーカー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
DENONのカートリッジについて 日本のカートリッジのスタンダードDL-103を擁するデノンは、昔日本コロムビア傘下の電気音響・デンオンでした。DL-103は、数々のバリエーションを生みましたが、MC型に於いて、DL-103と比較するには、 DL-301 とDL-303を考えるべきではないでしょうか。 DL-103は、放送にも使われ、切れはありませんが堅実で、ゴリゴリした力強い低音が好まれ、価格も適切にて、文字通り日本のMCカートリッジの標準品です。DL-301はダイレクト・フラックス方式で、元気のよいタップリした鳴りっぷりのよい音質で、これも他の廉価品の手本となったスタンダードです。DL-303はDENON高級機の看板でしたが、今は不思議と人気がありません。フラグシップ機DL-1000に繋がる製品で、空芯コイルに軽量化テーパードアルミパイプ、ハイコンプライアンスと高級機の要素をすべて取り入れ、真面目に作られた繊細で歯切れの良い模範的な音質で、全盛時は高級機のスタンダードとして名を馳せました。 DL-103の流れからは、楕円針にして振動系の軽量化を図ったDL-103S、すべての見直しからDL-103のプロユースとしてDL-103D、最新の線材を取り入れたDL-103LCやDL-103R、金属ボデーやボロンカンチレバーのDL-103M他諸々排出しましたが、一長一短、大きく本家を超える物は出なかったようです。中では切れの悪さを改善したDL-103Dを、最も高く評価するのは某評論家と一緒ですが、価格が2倍以上ではと云うところでしょうか。その点DL-103LCⅡは、DL-103Rと変わりなく、DL-103の改良版として手軽に使えますので、回転シェルやモノ切り替え用等試作には重宝しています。 DL-301からは、新型マグネットの簡単合理的な構造から、金属ボデーのDL-301Ⅱを始め、新型線材の DL‐311LC、高出力化のDL-110他廉価製品を多数輩出しました。中でも唯一の変わり者が、DL-305の振動系をそのままとりつけたDL-207が、簡単な構造を生かし、低音域に甘さは残るものの、大幅なコストダウンで大成功というところでしょうか。 DL-303を始めとする高級機は、特性もさることながら、製品の持つ雰囲気を大事に作られていまして、アナログ・オーデイオの神髄があるように思います。その中心にあるDL-305は、正にデンオンの代名詞でして、アモルファスボロン・カンチレバーを使用した、日本の高級MCカートリッジの原点にある商品です。DL-1000 やDLS1の持つ若干の使いにくさもなく、実力高級機の万能型として、マニア間にすでに定着しています。 次にMM型ですが、独特のスタイルのDL-107がとくに有名ですが、その改良品で同じく支点が定まった、プシュプル動作のDL-109が秀逸です。RがDL-103、DがDL-103Sのそれぞれ振動系をそのまま使用しているとかで、価格もMCを超えたMMとして話題になりました。一見普通のMMスタイルですが、聴けばわかる製品で、個人的にはDL-109Rの方が好ましく思いました。それに比べDL-108は、平凡なMMカートリッジですが、この会社の優秀な技術陣が開発しただけに、DL-8同様他社の普及品MMよりは音楽的な音がします。 昔メーカーに勤 務している時、同僚とこの会社のカートリッジの、ブラインドテストをしたことがありました。何も意識してはなかったのですが、見事価格順に並びましたの で、唖然としたことがありました。何人かの合議で開発されている会社の商品は、その辺も充分検討されているようで、お買い得商品は無いのかもしれません。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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