音楽とオーディオについて
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各種音楽ソフトの中でのLPレコードについて

音楽ソフトについては、西の横綱はCDとすれば、東の横綱がLPであることには異論はないと思います。
回転数や装置の事は前にふれましたので、記録(record)に限りふれてみたいと思います。

エジソンの蝋管から始まって、ベルリナーのグラモフォンと言うエボナイト円盤に成ったのが、20世紀直前ですから、
まだ音声記録としては150年というところです。

音楽が音楽らしく聴けるようになって、100年と言っても過言ではないでしょう。材質も樹脂のシェラックから、塩ビと酢酸ビニールに、
静電防止剤と着色剤を加えたビスケットと称する原料を使用した、今目にするポリ塩化ビニール盤が生まれました。
ポリ即ち多重結合ですので、保存には極めて安定ですが、熱に弱いのが弱点で、船倉等では溶けてまた固まるので音質が変わると
言われました。これからの地球温暖化には心配なことです。
ビスケットはそれこそ大昔は、今のいか焼きを焼くように、両方にスタンパを張り付けた、逆フライパンようの物2つの間で、熱を加え
プレスして焼いていたのですが、大量生産するようになり当然自動プレスで焼きます、昔の手焼き盤を音質の点で今でも珍重される方が
多いのも事実です。
その型スタンパを作るには、ガラスなど平板に柔らかいラッカー等を塗り固めた物に、カッティング・マシン等で音溝を切り刻んでいきます。
出来上がったものが原盤即ち「ラッカー原盤」と言われるものです。その表面をニッケルメッキし、外した物が凸型「メタルマスター」で、
その表面を銅メッキし、外した物が凹型「マザー盤」で、その表面にクロムメッキして作るのがスタンパと呼ばれるものです。
当然これは凸型ですので、凹型のレコードが焼けるのです。

よくCDに対して、LPをブラック・ディスクと言う人がありますが、それは間違いです。黒いのは着色剤の色で、芯に写真を入れれば
ピクチャー・レコード、赤・青どんな色でも着色出来ます。黒い色が埃を見分けやすく、一般的に成っただけの事です。
CDが出た当初、LPに対してCDは永久盤等と長寿命を誇っていましたが、化学変化にはCDは意外と弱いようで、同じ形状変化ですが、
アナログの音溝と違い、デジタル・データですので読み取れないとそこでデータが止まってしまい、針飛びとは比較には成りません。
またマスターテープ等録音テープは、カセットも含め意外と寿命が短く、LPより新たにマスターを製作しているのが実情です。
それらを加味しますと、意外や「記録物としてはLPに優位性がある」のではないでしょうか。

写真でお見せしましたように、CDもLPも亜硫酸系のガスには弱く、都心では普通に存在する物ですから、いくら多重結合の安定物質と
言えども長期にさらされると、侵されてしまいます。CDでは特にアルミ蒸着面が弱く、モルトプレンの様な物質のガスにはもろいようです。
LPも弱いのは一緒ですが、音溝ですので表面の浸食はノイズの増加だけでおさまり、根本的な破損にはなりません。
昔何も知らないレコード店がサービスに、塩ビの透明袋に入れていた物など、気づかれましたら一刻も早く外して捨ててください。
直接触れなくてもガスで侵され、ノイズ増加の原因になります。
また性能ですが、f特性・D特性・S/Nなどですが、いずれも2chまででしたら、他の物と遜色ないのではないでしょうか。45/45の両サイドに
音溝を切っていますので、セパレーションは苦しいですが、それほどの問題ではありません。可聴範囲はCDの20KHzに対して、LPの方が
上限ない分優れているような見解もありますが、f特を測定する場合、LPは45rpmをつかいますが、正弦波の16KHzでもかなりメーターが
揺れ、20KHzともなるとはっきりした数値を出すのも困難な状態で、溝に正確に刻まれているかもおぼつか無いものです。もちろんこれは
バージン・レコードでのことですから、2度目ともなれば高域は悲惨な状態です。スイープ信号とB&K等の自動測定ならその限りに無いの
ですが、いずれにしてもCDと比較してさほど自慢できるものではありません。
しかし何より自慢できることは、アナログ音声を過不足なく、アナログとして記録していることではないでしょうか。

後でまた書くこともあると思いますが、CDの上限20KHzで急激にカットしているのを問題にされていましたが、確かに正弦波では人間の耳に
聞こえない音も肌で感じるように有る無しは分かるようです。
それは当然音は空気の振動だからです。問わ云え有るか無いか分からない物を、発生させる機械を取り付けるのは雑音発生機を取り付けて
いるだけではないでしょうか。DSPのCDプレーヤを使用していますが、私はCDの上限20KHzで急激にカットは、さほど問題にされるべき問題
ではないと思っています。それを言うならFM放送が15KHz、TV放送が10KHzでバッサリ切られているのは、放送法で決められ動かしようがなく、
完全に守られていると思われるのに、不満の声が無いところが証明です。些細なことに囚われるより、本質を見ましょう。

私の周辺では、比較的早くよりデジタル録音に取り組んできたことや、手軽に扱えるCDを発売当初より奨励してきたことから、当人が認識せぬ
うちからデジタル派のように思われていますが、個人的にはいつもアナログ派だと思っています。
これから優れたソフトが開発されれば、考えが変わるかも知れませんが、今残された素晴らしい音楽ソフト・LPを目の当たりにしては、変わる
ことはないと確信しています。
しかしこの優れた記録物LPを、充分再生するのがいかに面倒で、むつかしいものであるかは、皆様も日々経験済みのことですが、出来たと
思われる時の喜びのため人生があるのかもしれません。その点西の横綱CDは、思い入れが違うのか、さほど代わり映えがせず、気軽に扱え
便利です。それが面白くないのも事実ではないでしょうか。それが趣味の面白さかもしれません。
しかし何度も言いますが、CDはデジタル信号記録です。2chにとどまる必要性はありません、3ch以上の多チャンネルの可能性を、今後の
ためにも活用していただくようお願いしたいと思います。
この他にも種々のソフトやメディアがありましたが、音楽ソフトとしては写真にあるものがすべてと言っても過言ではありません。

長期の保管により、輸送中なかでCDが外れないように入れていた、
モルトプレンが腐食してガスを発生、そのためCDの蒸着アルミ面を侵し
データが読めなくなったものです。

金を蒸着したものもありますが、強度においてはさほどの事はなく、
反射の面では、正確に反射でき音質に貢献すると、思われます。

この他蒸着アルミ面と保護ポリカーボナイトの隙間に、空気や水分が浸透し、
腐食したり曇らせるなど、データが読めなくなるものが見受けられます。
記録と言うことは、簡単なようで長いスパンで考えますと、注意してし過ぎる
事はないのではないでしょうか。

温度や湿度、熱以外にも意外や大敵が存在するようです。
cdx
mic
上の写真類は個人的に使用した録音機材

マイクはほとんどの場合、音楽では単一指向性コンデンサー・マイクを多用していました。邦楽器やアナウンスにはヴェロ・マイク、
野外や吹奏楽には、ダイナミック・マイク、移動中や隠し取りには自作の、エレクレット・コンデンサー・マイクを使用していました。

テレコは最初は38/2トラから始めまして、録音依頼の無い最初のころは、室内で取れる飼い鳥の声や鈴虫の音、そして発見したのが
雷の雷鳴でした。38/2トラは重量と容積があり、他の機材を入れると移動は大変です。駐車場があってもそこからの移動もあり、
苦労したこともありました。
そのうちソニーからPCMプロセッサー PCM-F1が一般発売され、βテープ・レコーダとの組み合わせで、最初にデジタル録音した時の
感動は忘れられません。本当に刮目の思いでした。
マイクの位置が数メートルも接近し、ダイナミックな音も安心して録音できる性能は、驚異としか言い様が無いものでした。
そして、DATが発売され、その性能は此れも驚異で、しかも格段に小型化され、持ち運びも苦にならなくなりました。
今は固体・録音機が主流で、性能も素晴らしいのでしょうが、まったく興味が湧かないのは、自分でも不思議な事です。
x9v4
変わり種レコード・プレーヤ

他にも移動用使える物や、超小型、オートチェンジャー等各種変わり物がありますが、左の2品はそれなりの機械と組み合わせても、
それなりに役目を果たすものとしてご紹介します。
CD登場後、かなりのベテランでもマニュアル機は苦手と言う方が増えましたが、個人的にはマニュアル機を愛用しています。
この様なホームページを製作しましたので、カートリッジをとっかえひっかえ使用していると思われる方もいらっしゃると思いますが、
いつも使用する何本かのアームには、ほとんど固定状態で同じカートリッジが付いています。
比較用に使用していますのは、SONYのPS-X75・フルオート機です。バイオトレーサーと言う、演奏中にも針圧も自由に変えられる、
電子制御のアームがついた機種で、ユニバーサルアームですが取替え時など、無音時は雑音もカットできる便利な機構もあります。
この機種は電子式オートの優秀な機械ですが、それでも何がしかの側圧がかかるようで、常時使用はマニュアル機の方が安心で、
好んでマニュアル機を使用しています。
先日DJ 用のCOSMOTECHNO/DJ-3500と言うプレーヤを使用することがありましたが、78rpmも付いた3スピードで微調整も20%可能で、
クォーツロックと申し分ありませんが、瞬時回転の為か軽量のターンテーブルで、しかもフルオート機能はフル装備、ターンテーブルの
逆回転までと、機能はてんこ盛りですが、音質はいまいちでした。
これらがCD世代には好まれるのかと悲しくなるのは、私だけなのでしょうか。
以降工事中

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