コーギーが住む発電所

太陽光発電

太陽光発電の予測発電量

太陽光発電システムの公称最大出力は、太陽光が垂直に当たり、損失が無い理想状態での値となります。 実際には太陽は動きますし、色々な損失がありますので、公称最大出力がそのまま発電電力にはなりません。

日射量や損失等を考慮した発電量の予測データーは取扱店が出してくれているのですが、 ここでは自分で発電電力を予測してみます。

太陽電池アレイの出力予測

我家の場合、太陽電池モジュールは屋根の南面と東面に分けて設置しています。 まず装置での損失を考慮し、角設置面ごとに太陽電池アレイから取り出せる最大電力を計算します。

シャープ株のsunvistaのカタログに掲載されている値を参考にして、 パワーコンディショナーでの損失を7%、また配線や受光面の汚れによる損失等を5%として計算すると、下記の表のようになります。

装置の損失を考慮した発電最大電力
方位最大出力枚数公称出力配線等の損失変換損失
南面153w12枚1.84 kw1,74 kw1.62 kw
東面153w16枚2.45 kw2.33 kw2.16 kw

温度による損失

太陽電池モジュールは、モジュール温度が上昇すると発電量が落ちます。 カタログでの公称最大出力は、モジュールの温度が25℃の場合の値となっています。 この温度による損失は、シャープ株のsunvistaのカタログに掲載されている値を採用します。

月ごとの温度損失
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月11月12月
10%10%15%15%15%20%20%20%15%15%15%10%

平均日射量

日射量データーは、独立行政法人 新エネルギー産業技術総合開発機構(nedo技術開発機構)が公開している全国日射関連データーマップを使用します。

この全国日射関連データーマップは、過去30年間(1961年〜1990年)の全国801地点で計測した日射データーをもとに整備された、 月平均の全方位斜面日射量のデーターが含まれています。 この日射量のデーターは、方位15度単位、傾斜角度10度単位で収録されています。

ここでは、自宅に比較的近くにある計測点の傾斜角30度、方位15度(南面) と105度(東面) のデーターを用いて計算しています。 実際には、我家は東に約20度の向きで、屋根の勾配は5寸(約26.6度) となっていますので、若干の誤差はあると思います。

年間の発電量予測

上記の格データを用いて、月ごとの発電量を計算しました。価格換算は、発電した電力を全て売った場合の価格です。 売電価格は関西電力の「時間帯別電灯」契約を行った場合の率で計算しています(1kw当たり26.39円)。

発電最大電力の予測
温度損失南向き(方位15度)東向き(方位105度)合計
日射量発電量日射量発電量発電量価格換算
1月10%3.14 142kwh1.88 113kwh 256kwh ¥6,744
2月10%3.36 137kwh2.35 128kwh 265kwh ¥7,005
3月15%4.01 171kwh3.14 179kwh 350kwh ¥9,246
4月15%4.47 185kwh3.92 216kwh 401kwh ¥10,585
5月15%4.76 203kwh4.60 262kwh 466kwh ¥12,287
6月20%4.24 165kwh4.22 219kwh 384kwh ¥10,137
7月20%4.52 182kwh4.45 239kwh 421kwh ¥11,097
8月20%4.87 196kwh4.51 242kwh 438kwh ¥11,554
9月15%4.14 171kwh3.44 190kwh 361kwh ¥9,526
10月15%3.81 163kwh2.73 156kwh 318kwh ¥8,403
11月15%3.39 140kwh2.11 116kwh 257kwh ¥6,771
12月10%2.95 134kwh1.70 103kwh 236kwh ¥6,230
年間 3.971,990kwh3.262,163kwh4,153kwh¥109,586

取扱店で出して貰った見積書の年間発電予測は4,083kwhでした。 この値より少し大きくなりましたが、ほぼ同じくらいの値であると思います。

予測の比較

同様に、色々な条件で年間発電量を計算してみました。

予測の比較
実際に近いと思われる計算     4,153kwh89.0%
家が真南を向いているとした場合  4.277kwh91.6%
モジュール全て南面に設置できた場合4.668kwh100%

この結果から、太陽光モジュールが全て真南に向いているという理想的な状況での年間発電量を100とすると、 太陽光モジュールが南と東の2面設置となった事による損失が約8.4%、 家が真南を向いていない事による損失が約2.6%となる事が推測されます。