硝子 −anywhere−






居場所がなかった

何処にもなかった







学校に行けば

トモダチが居た

それなりに楽しそうに

笑っていられた



家に帰れば

カゾクが居た

馬鹿みたいに明るく

振舞ったりしていた



街に出れば

ニンゲンが居た

当たり前のことだけど

みんな他人だった







トモダチだって

どうせみんな他人で

10年 20年後には

もうみんな立派な他人で

昔 どんなに笑い合った相手でも

道ですれ違ったって分からない

そんな日がきっと来る



カゾクだって

同じ血が流れているかもしれないけど

ただそれだけで

結局は他人と一緒で

お互いの心の奥底なんて

見えるはずがない

見せられるはずもない







「人類みな兄弟」

もしそれでも

私はひとり

見つからないよ

本当の私







心の居場所





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+コメント+


今思えば この頃ってちょっと特殊でしたね。

心理状態が。

たぶん私の人生の中でも 最低のドツボにはまってたんじゃないかと思います。

それも 初めてはまったドツボだったから。

というか 初めてそんな人生とか生命とか人間について 考えたというか。

何が起こったのか自分でも分からない。

だけど ほんといきなりでしたね。

なんだか世界のすべてが一瞬にして色を失ったような感じでした。

たったひとりで 何もかもが崩れ去った廃虚に立たされているような。

本気で自殺も考えていた頃です。

その頃の私から見れば きっと今の私なんてあまりにも幸せすぎて。

そんな幸せが世界に存在することすら知らなかったんでしょうね。

ネットの世界もまだ知らなかった。

本当に 心から 生きてて良かったと思います。

それと共に 今まで私に関わってくれたすべての人々に 心から ありがとう。