幻想砂漠






夢を見ていた


ずっと見ていた


やっと見つけた


君は蜃気楼?







真紅の砂は さらさらと

此処は殺戮さつりく惑星ほしじゃない


失うための場所じゃない

勝ち取るための手段みちじゃない







「 オアシスなら 此処に在る 」







君の声が 聞こえました


誰かの命で 真っ赤に染まった 時の砂


何度も何度も さらさらと


指の隙間からこぼれる砂をすくい続け


ある日 ふと 立ち止まる







血まみれだった 私の両手







何を思うのか 忘れました


溢れ流れ滴り落ちる鮮血に


君が無言で指差した無数の傷口







――――――― ・・・


――――――― ・・・


―――――――――― 痛い 。







夢を見ていた


ずっと見ていた


やっと見つけた


君が居た







「 おかえり 」







そう 此処には君が居る


私の還れる場所は在る







「 ただいま 」







言えずに泣きじゃくる


私が君の腕の中で


果てなく遠い地平線


見たならきっと微笑んで







君と 手をつなごう







私達が歩いてゆく


その足跡を


人は時に 道と呼ぶ







素敵な夢を咲かせましょう


そう 此処には君が居るから






―――――――――――――――――




+コメント+


これもまた 過去の残像ですね 残傷とも言えるかな ・・・

この詩は 自分でも読むと不思議な感じがします。

たいがい そうなんですけどね。

どの詩を読んでも なんとなく奇妙な感覚になります。

自分で書いたものなのにね。

自分で書いたものだから のほうが的確かな。

手を差し伸べてくれる人。

今は居ないかもしれない。

ううん 居るんだけどね。

私がそれを その人達には望んでないんだ。

君じゃなくちゃ ・・・ 私は君をずっと待ってる。