病名がわかるまでの、不安な日々・・・・・PART 1


平成14年4月15日    人間ドックを受ける
    
いろいろな指摘を受けた。 
眼圧が高い・SLE(全身性エリトマトーデス)の精査・胆のうポリープ胆管が太い
眼圧やSLEの件は、すでに、通院しているし、毎回言われることでもあるが、
エコー検査で胆管の異常を言われたのは初めてだった。
そのころ、口の中にも異常が起こり、歯科医院から口腔外科への受診を勧められてもいた。

当時、長男の中学受験の送迎などからかなり疲れを溜め込んでいたし、
体重が4キロほど一気に増えたこともあって、
何かしら、体をこわしているのかもしれないと心配に思ってもいた。

いろいろな心配から、私はすぐに、大病院へ行く決心をした。


4月16日       大病院へ

まず、総合内科でドックの結果を見せる。
血液検査・尿検査・問診などを受け、
もう一度エコー検査をすることにして、予約を入れる。
その日は、なぜだか微熱までも出ていて、いったい、何事が起こっているのか・・・・
と不安になってしまった。
エコー検査は翌日に決まり、ついでに、口腔外科にも立ち寄る。
口の異常は、「扁平たいせん」という、難治性口内炎であった。
SLEの人が多くかかる病気だといわれた。
SLE・・・・私は、限りなく黒に近いグレーゾーンと言われているが、
またまた、心配が増えてしまった。この口内炎は、一生治らない・・・らしい。
症状を緩和するために、セファランチンという免疫調整剤と、うがい用の薬(本来は、胃薬に
使うもの)を使うことになった。2週間に一度の通院も決まった。


4月17日       エコー検査

どきどきしながら・・・・通院。検査結果は1週間後。


4月23日       血液検査・ エコー検査の結果

SLEの事もあって、抗核抗体の値も調べてもらっていた。320!!今までで、一番高い。
ショックだった。
エコー検査は、確かに、胆管が太い・・・・。
   ( 胆管は、5ミリほどの直径らしいが、私は20ミリほどに写っていた。)
    ・・・・・・後でわかった事だが、実は、直径5センチにもなっていたのだ!!・・・・・・・
Dr.は、すい臓の影の部分で太く写っているようなことを言って、
消化器内科の方で診てもらうことになった。
もう、お昼だったが、そのまま消化器内科にうつる・・・・・。

消化器内科のDr.は、こういう場合はいろいろなケースがあるから、
詳しい検査をして原因を確かめましょうと言われた。
私はズバリ聞いた・・・・すい臓がんでしょうか?・・・・
それについては、首を何回も横に振って、否定した。

”他の検査結果に異常値が出てないから、癌ではない・・・。
ちょっと、やっかいなケースもあって・・・まあ、検査しないとわからない。
生まれつき、胆管と膵管のつながりのおかしい人がいて、それは、かなりの高率で癌になる。
そういうケースもあるし、単に太くなってる場合もある。その場合は、ほっておけばいい。”
というような事を話してくれたと思う。

MRCPという検査を受けることになった。
ところが、予約がいっぱいで、5月22日まで待たないといけなかったのだ。
一ヶ月も先!!
だいじょうぶなのかな・・・・???ものすごく、不安になった。
しかも、結果は5月31日までわからないらしい。
もし、一刻を争うものだったら・・・・・私は他の病院へ行ったほうが良かったのではないか?
と、悩み始めてしまった。
Dr.は否定したが、やはり、癌を疑ってしまった。


4月24日以降     体中の不調が起こり始める

さらっと説明を受けただけで病院を後にした私は、
図書館で、胆管が太い場合に考えられる病気について調べ始めた。
本屋でも、インターネットでも・・・・。
毎日、どきどきしながら、調べていた。
胆管が太い・・・・これは、やはり いいことではないらしい。
病気のサインであるらしい・・・。
しかも、自然に治ってしまうものではないようだし、やっかいな病気ばかりのようだった。

症状を調べると、なんだか、どれもこれも、ほとんど当たっているように思えた。

背中の痛み・・・あるある!!食後の胃の辺りの痛み・・・多いように思う!
黄疸・・・あるかも・・・、と、不安になってきたのだ。

もともと、小食で、胃痛の多い私は、今までの胃痛が、実際は胃ではなくて、
すい臓か胆のうであったのかもしれないと思い始めた

そうこうしているうちに、胃痛が頻繁に起こり始め、右肋部に鈍痛も起こり、
背中にも痛みが出てきたのである。鈍痛は、時に、ぐぐぐっと刺し込むような痛みになる事もあった。
毎晩、夫に背中を押してもらってからでないと、眠れないくらいの痛みがあった。

しかも、下痢気味になってしまい、食欲がなくなってきたのだ。
ビールを一口飲んでみたら、胃が溶けそうな感覚になってしまい、飲むのをやめた。
食欲がわかないのが不思議だった。

もちろん、体重が落ち始めた。

ときどき、ものすごく胃が痛くなる。突然、ズキーンと痛み、しゃがみこむくらいだった。


4月30日       口腔外科と、個人病院の内科に通院

口腔外科では、薬をもらって、経過観察だけだった。

胆管が太い事を心配していた私は、自己免疫疾患ですい臓が悪くなって胆管が太くなる事例を知り、
消化器内科の方は予約がないと一日がかりになるので、
個人の内科医院に行って、
SLEの検査を受けるついでに、
自己免疫疾患で胆管が太くなる事があるのかどうかの質問をしてきた。

膠原病・自己免疫疾患に詳しいDr.は、とにかく、血液検査をしましょうと言った。
自己免疫疾患で、すい臓などに影響の出るものは、あるということで、
私は、ひょっとしたらそうなのかもしれない・・・・と勝手に思い込んでしまった。
なぜなら、私は、難治性口内炎やSLEといった自己免疫疾患の可能性が高い状態だったから。

そして、もし、そうならば、手術ではなく、ステロイドの治療だろうと思って、
なんだかほっとしたのだ。


魔のゴールデンウィーク
5月2日


あいかわらず、下痢気味・食欲不振・吐き気などが続き、腹部・背中の鈍痛もあった。
そんな最悪の体調の中・・・・
夫のいとこが、癌で危ない・・・という知らせが入った。
「若いから、進むのが早い・・・」という、普段ならよく聞くその言葉・・・・
それを、義母から聞いたとたんに、急に、血の気がひいてしまい、どきどきして、苦しくなった。

いきなりの吐き気と腹痛
私は、トイレで、緑色の便を始めて見てしまった。

ついに、胆汁がおかしくなったんだ・・・・明日から4連休!手遅れになったら大変だ・・・
とあせって心臓がどきどきしてきた。
時計を見ると・・・今駆け込めば、病院に間に合う・・・・!
行こう!!と、必死で電車に乗って病院に行った。

座って待つのもやっとの状態。

自分が呼ばれ、中待合に入ったら、Dr.と患者のやり取りが全て聞こえてきた。
今日のDr.は、女の人。
話している患者さんは、若い男性だった。

聞こえてくるのは、大腸癌の話だ。
聞いていて、ますます不安になってきた。

自分の番がきた。Dr.は、明るくて、わかりやすい話ぶりだった。
触診もしっかりと、丁寧だった。
ここ数日の不調と、自分の心配を全て話す事ができた。
心配な便は、白色だと言われた。ヨーグルトを食べて、ビフィズス菌を増やす事をアドバイスされた。
そして、私は、癌や自己免疫疾患からの病状ではなく、先天性のものなんだろうね・・・と言われた。
先天性・・・?
なら、心配ないのかしら???ほっといて、いいのかしら?
Dr.が言うには、検査しないとわからないから・・・・それまで、待っててね・・・という事だった。
でも、薬ください!!と言って、整腸剤を1ヶ月分も出してもらった。

帰宅後・・・やはり、心配でしかたない。
1ヶ月も検査結果が先になるなんて、大丈夫だろうか・・・・・・?
どきどきは、治まらない。


5月3日         目が真っ赤!!内出血。

朝、目の血管が切れたのか、真っ赤だった。
びっくりして、医大の救急に駆け込んだ!
心配しなくても、2〜3日で治るよ・・・・とのことだったけど、昨日のショックが原因だと思い、
義父母に、「癌は助からない・・・」という発言を控えてほしいと伝えた。
私は、自分が癌だったときに、家族が 私のことを助からない・・・と思うなんて考えたら耐えられない!
 助かる人だっている!!そう言い聞かせていた。


5月5日        義父母、結婚記念パーティー

金婚式のお祝いで、夫の兄弟勢ぞろいで食事に出かけた。
不調の私は、ご馳走を前にして、食欲不振で少ししか食べる事ができないし、
ビールは胃が溶けそうで飲めないし・・・まあ、なんともつらい状態になってしまった。
ただ・・・カラオケで、夫とキャンディーズの年下の男の子を歌った後、
ものすごく気持ちがよくて、久々に楽しめた。


5月11日       内科での検査結果

今回もSLEとは断定できないとの事。ほっとする反面、
ならば、このSLEもどきの病状は何なのか教えてほしいと思ってしまう。
すい臓や肝臓に影響を及ぼす自己免疫疾患の可能性もないとのこと。


5月13日       産婦人科で検査

さまざまな心配をかかえ・・・・・、
この日は、子宮体癌・子宮頸癌・卵巣癌の検査と、ホルモンの検査を受ける。
夕方、クッキーを食べていて、左ほほの内側に何かが入り込んでいた。
まさか・・・クッキーのかけらが、ほほに突き刺さった!?
これまた、びっくりしてしまい、私の口の中はどうなってしまったのかと、心配し始める。


5月14日       あわてて、口腔外科へ。

クッキーのかけらではなく、クッキーで、傷を付けてしまい、血の塊ができているのだそうだ。
この口内炎は、口の中の皮膚が、傷つきやすいのだと言う。
そういえば、傷だらけにみえる。
クッキーさえも食べる事ができなくなったのか・・・・とまたまた、落ち込んでしまった。
薬の副作用に、食欲不振があることを知り、しばらく薬をとめてみる事にした。


5月19日        午後になったら、吐き気が治まる!

喜ばしい事に、食事が普通に取れた。
ひょっとしたら、口腔外科の薬が原因で、お腹の調子が悪かったのかな・・・・と思った。


5月21日        産婦人科の結果

どこにも、異常はなかった。


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