Flower Report

{7月の花} 夏のギフトアレンジ

(2007年7月20日奈良新聞より転載)

 夏を代表する花の一つであるひまわり。みんなを元気にしてくれる夏のパワー全開のひまわりを使ってギフト用のフラワーアレンジメントを作ってみましょう。これからの季節、プレゼントや手土産を何にしようかと迷ったらぜひ挑戦してみてください。きっと喜ばれますよ。今回は器を使用せず、手軽に持ち運びができるサイズのアレンジメントをご紹介します。

 まずはベース作りです。生花用の吸水性スポンジ1ブロックを半分(幅23cm×高さ5.5cm×奥行き8cm)にカットしたもの、アルミホイル、ラッピング用の透明のセロファン(約60cm×20cm)、緑系のラッピング材(写真では和紙風のものとメッシュの2種類、約60cm×20cm)、セロテープ、ホッチキス、緑色のリボン(30cm2)を用意します。

 吸水性スポンジに水を含ませる時のポイントですが、必ず水をたっぷり張ったバケツ等を用意し、吸水性スポンジを静かに水面に乗せてスポンジの下から徐々に水が浸み込むようにしてください。上から水をかけたり手で押したりすると空気の層ができてしまい完全に吸水せず、水のない部分に挿された花は枯れてしいます。

 吸水させたスポンジを水が漏れないようにアルミホイルで包みます。花を挿す上面は覆ってしまわないようにしましょう。さらにセロファン、ラッピングペーパー2種でキャンディー包みのようにラッピングし、両端をまとめます。途中でホッチキスやセロテープを使い、最後に両端をリボンでかわいらしく結んでください。   

 いよいよお花をアレンジしていきます。今回は花を面として大きくとらえますので茎は見せません。ひまわり3輪をひらがなの「へ」の字になるように短く挿します。ひまわりであえて中心を作らないほうが堅苦しくなく、自然な印象になります。バラはひまわりと同じ高さかもしくは少し低めに高低差をつけて挿します。ここで立体感と動きを出すためにニューサイランを入れます。ニューサイランは非常に葉が丈夫なのでいろいろ細工することができます。ここでは二重に丸めてホッチキスでとめ、繊維に添って真ん中を裂いてみました。底辺にギボウシを入れて安定感をだし、空間に銀緑色のヘリクリサムを入れて軽やかさも出しました。夏らしさを演出しながらキャンディーの包みから飛び出したかのようなキュートなアレンジメントの完成です。

 今回は大きめのひまわりを使いましたので、花数は少ないですがボリューム感は満点です。ひまわりがないときはガーベラなど似たような形の花を選ぶといいでしょう。メーンの花が平らな形状の花ですので、合わせる花はバラやカーネーションなど球形のもののほうがまとめやすくなります。花の色は黄色の同系色でまとめ葉物の緑と対比させましょう。夏らしさがぐんっとアップします。ギボウシとヘリクリサムは庭に生えているものを使いました。ガーデニングをされている方はぜひ利用してみてください。

(使用花材)ひまわり(黄)、バラ(サーモンピンク)、ニューサイラン、ヘリクリサム、ギボウシ

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