Flower Report


{12月の花}年末年始を彩る花 
(2007年12月21日 奈良新聞より転載)

 師走の12月は何かと忙しいですが、クリスマス、お正月に向けてお客様を迎える機会も多く、花を飾って部屋を華やかに演出したいものですね。

 今回はクリスマスでもお正月でも飾ることのできるアレンジメントをご紹介します。

 華やかさを演出するために豪華な花形のカサブランカ等のユリを選んでみましょう。ユリは非常に花が長持ちし水を枯らさないようにすればつぼみも順番に咲きますので、これをメインの花材に選べば非常に長くアレンジメントを楽しむことができます。

 全体の構成は横長の水平型です。器は横長のシルバーのものを用いオアシスをセットしています。銀染めの竹を器の上で水平になるように構成します。2本の竹を20センチメートルから50センチメートルまで長短つけて4本にカットし20番か22番の太い針金で足をつけてオアシスに挿します。このとき高さ、奥行きを考えながらバランスよく配置することがポイントです。

今回はクリスマス向けのアレンジメントですのでもみの木を竹の下に生けていますが、お正月向けであれば五葉松など横にのびる枝ものを用いるとよいでしょう。ユリは左側にまとめて生けここに作品の重心を置きます。ここから右に流れ出るように黄色のオンシジウムをのびやかに生けます。また赤いバラ、サンキライの赤い実、黄金ヒバをユリの周りや竹の空間に生けています。お正月であれば南天の実や千両を取り合わせるとよいでしょう。

全体的な色合いはユリの白と竹の銀ですのでこれに赤い花や実物、グリーンの枝物を合わせると用途に合わせて花材を変えるだけでクリスマスにもお正月にも飾ることができます。特にお正月に飾る場合は床の間にも合いますし、リビングに飾っても豪華です。玄関に飾れば歓迎の気持ちを表すこともできます。ぜひ花を飾って素敵な年末年始をお過ごしください。

(使用花材)カサブランカ、銀染めの竹、もみの木、オンシジウム(黄)、バラ(赤)、サンキライの実(赤)、黄金ヒバ

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