Flower Report


{4月の花}丸い花束
(2008年4月18日 奈良新聞より転載)

 

お祝い事、記念日など花を贈るときに登場する花束。花束と言えば贈答用でしかも花屋さんで作ってもらうというイメージがまだまだ強いでしょうか。ところが今回ご紹介する丸い花束は意外と簡単にできるのですよ。好きな花を選んで束ねたものを部屋にさりげなく飾ると素敵なインテリアになるのでおすすめです。

 花束の組み方は大きく分けると二つで、茎を同一方向に螺旋のように組んでいくスパイラルとすべての茎を平行に束ねるパラレルという組み方があります。スパイラルで組むと茎が横に広がりやすくなり丸い形、横長などバリエーション豊富な花束ができます。パラレルで組むと高さが強調され茎がすっきりまとまったスリムな花束ができます。

今回は簡単に組める花材としてアネモネを選びました。写真ではスパイラルで組んでいますが茎が太く花首が曲がっているのを利用してパラレルに組むこともできます。本数は15本程用意しましょう。どちらの組み方も中心から組んでいき上から見たら丸くなるように周りに花を足していきます。丸い花束なのですべて茎の長さは同じです。束ねる紐はラフィアという椰子の葉を加工した天然素材のものを濡らして使います。ない場合はやわらかい紐や輪ゴムでも代用できますがゆる過ぎず、またきつく縛り過ぎないように気を付けましょう。束ねるポイントの一番細い部分を何回かラフィアで巻き、結びます。好みで花に合わせてリボンを付けてもいいですね。

 アネモネはキンポウゲ科の球根植物です。花色が豊富で華やかさがあります。アネモネ以外ではバラ、カーネーション、これからの季節ならビバーナムでも一種類だけの花材で花束を作ることが可能です。葉やとげのある花を組む場合は花束の束ねるポイントより下にある葉やとげをあらかじめ取り除いておきましょう。花の種類を増やすといろいろなテクニックが必要となり難しくなってきますが、まずは今回のようにシンプルな花束を楽しんでみましょう。

 器は花瓶もいいのですが写真では丸い水盤を用いています。足元の茎を揃えてカットし、花束を立てて飾るとモダンな感じが出せます。

上手にできたらラッピングペーパーで包み、リボンをかけてプレゼントしてみましょう。手作りの花束はきっと喜ばれますよ。 

(使用花材)アネモネ(赤、朱色、白、紫)

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