Flower Report



{12月の花}クリスマスキャンドル
(2008年12月18日 奈良新聞より転載)

 今年も早いものでもう師走ですね。街中はクリスマスの飾り付けで華やかに彩られています。そこで今回はクリスマスのキャンドルアレンジメントをご紹介したいと思います。ろうそくをアレンジメントに取り入れて少し厳かな雰囲気を楽しむのはいかがでしょうか。ろうそくは火を灯さず飾りとして用います。

器は白く、背の高い蜀台風のものを使っています。ろうそくや花を生けるとさらに高さが出るので安定感のあるものを選びましょう。吸水性スポンジをセロファンで包み器の上部にセットします。ろうそくは細長い銀色のものを用いました。これをスポンジにそのまま挿すのではなく、足をつけて挿します。太目の針金をU型に曲げたもの二つ用意し、それをろうそくの足元にテープで貼り付けます。こうしてセットすると吸水性スポンジに大きな穴が開くこともなくしっかり固定できます。

 花を生けていきましょう。メーンの花はアマゾンリリーです。ユーチャリスともいい純白で芳香のあるヒガンバナ科の花です。水仙のような花形ですが花系は610センチあり星型の花がクリスマスによく合います。高貴な印象を持ちブーケに使われることが多いのですがクリスマスの花として生けると厳かな印象が出ます。これをアレンジメントの中心に高さを少し変えながら生けます。松笠、赤い実のベニアオイをアマゾンリリーの周囲に生けます。さらに赤い実をつけたノイバラを散らすように軽く入れます。背の高い器なので下がるものも入れましょう。今回はアスパラガスナナスとアイビーのカーブを生かして左右に長く垂らしました。

 アマゾンリリーは少し高価で手に入りにくい花材なので白いバラを用いるのもいいでしょう。クリスマスを演出するには器や花の色をクリスマスカラーでまとめることが大切です。代表的な色は赤(キリストの流した血・愛と寛大さ)、緑(ツリー、リースによく常緑樹が用いられていますが永遠の命を表します。)、白(純白・純潔)です。他にも金、銀など光物を使うとクリスマスのムードが華やぎます。いろいろな形のキャンドルもありますので花と組み合わせて素敵なクリスマスアレンジメントに挑戦してみましょう。

(使用花材)アマゾンリリー、ベニアオイ、松笠、ノイバラ、アスパラガスナナス、アイビ

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