歌は世につれ…
〜28年間のマイブーム・ヒストリー〜



第4話

☆高校時代

 1年の頃は引き続き洋楽に凝っていた。中3の時の同級生のつれ(吉田君)と初めてコンサートにも行った。【ちなみにこの吉田君、中3のグループ合奏(第3話参照)で、ギターソロパートを鉄琴でやるという離れ技を披露している。】そのアーティストはa〜ha(アハ)。神戸ワールド記念ホールでのコンサートの後、ポートライナーの車内は9割が女の子だった。「TAKE ON ME」という曲で大ブレイクしたグループである。
 その後洋楽もアイドル化し、嫌気がさしてきたので邦楽に興味が移ってきた。また、この頃はCDが出回り始めた頃でもある。バイトしてミニコンポを買ったのが高2の時。CDプレーヤーも標準装備されていた。が、まだまだレコード主流の時代だけに、かなりちゃちなものだった。したがって高3の正月には壊れて使えなくなっていた。たった1年半で使えなくなるとは…。

 始めに吉田君の影響でTM NETWORKを聴くようになった。今やプロデューサーとしても名を馳せる小室哲哉のグループである。アニメ「シティーハンター」の主題歌になった「GET WILD」で人気に火がついたことはご存知の方も多いだろう。ではこの「TM」というのが「TIME MACHINE」の略だということはご存知かな?とまあ、こんな細かい所までチェックするほど好きだったのである。コンサートにも行ったなあ。やはり吉田君と。大阪城ホールだったかな?
 TMは小室哲哉・宇都宮隆・木根尚登の3人グループなのだが、ボーカルの宇都宮とキーボードの小室の人気はすごかった。コンサートの最中のメンバー紹介で、この2人の時の声援は、
「きゃーーーーーーーーー!!!」
なのに、ひとり地味なキャラクターの木根(ギター)の時は、
「ザワザワ」
である。そこで、我ら2人は大声を張り上げ、
「きねさーーーーーーーん!!!」
と叫んだ。城ホールの観客1万人の視線を集めたことは言うまでもない。
 しかし、このTMはのちにTMNと名前を替える。その頃からおかしな曲を作るようになったので、すっかり聴かなくなってしまった。やはりへたに人気が出てしまうとあかんようになるんやねえ。私自身、TMで一番好きな曲は「Self Control」という初期の頃の曲である。

 もうひとつ思い出深いグループがREBECCA。NOKKOという女性ボーカルのバンドで、「FRIENDS」の大ヒットでメジャーになった。このバンドの曲を聴くとなぜか高校の頃付き合っていた彼女を思い出すんよねぇ。とにかく曲がいい。なんでこんなに切ないメロディーが作れるんかなあと感心してしまうくらいだ。4枚目のアルバム「REBECCAW〜Maybe Tomorrow〜」の中の曲「Cotton Time」「London Boy」は、今でも時々聴きたくなるほど気に入っている。5枚目「TIME」の中の「WHITE SUNDAY」も心にしみる名曲やねえ。

 そういえば、付き合っていた頃の思い出の曲で大事なのを忘れてた。オフコースだ。付き合っていた頃といっても、別れた直後によく聴いていた。「さよなら」という曲なんて、出だしが、

  もう終わりだね 君が小さく見える

やからね。もう、どん底までへこんでいって、1週間ぐらい泣いとったなあ。オフコースの曲は、ほとんどがこんな悲しいのばっかり。暗ーくなるにはもってこいだ。それでも好きな曲はあるもので、「緑の日々」という曲はカラオケでも時々歌っている。やはり、

  確かに今振り返れば 数え切れない悲しい日々
  でも あの時あの夜あの頃 2人はいつもそこにいた

と、悲しい歌詞ではあるが…。



・・・つづく・・・