北海道
〜Lonely Tour '96〜



第8話



第8章 「洞爺湖へ」


 翌朝、いつもの時刻に目が覚める。体調は良くなってないが、気力は充実している。さあ、朝市へGO!

 函館の朝市は、活気にあふれていた。まずはあちこちぶらぶらして、おみやげを買う。大阪の実家には、奮発して毛ガニを送った。そして朝食はうに丼2000円!ああ幸せ。

 ホテルを出て、駅に向かった後、9時15分発の特急「北斗3号」に乗った。ぜいたくツアーなので、もちろん指定席。めざすは洞爺。2時間弱の移動である。空は青いし、景色はきれいだし、もう最高やねぇ。

 10時58分洞爺着。特急が停まる割には小さい駅だった。ここからバスで洞爺湖へと向かう。

 洞爺湖に着くと、お決まりの宿探し。あっさり見つかり、しかも昼前なのにいきなり部屋に入れた。ラッキー。荷物を置いて、散歩に出かける。

 昼食はほたてラーメン(700円)。結構うまかった。その後は湖畔を散策する。写真撮ったり、おみやげ屋のおばちゃんとしゃべったり、缶コーヒー飲んでぼーっとしたり…。

 この湖には、真ん中に島があるらしく、遊覧船で行けるらしい。せっかくだし、乗って行ってみることにした。

 湖に浮かぶ中島は、すっかり紅葉の山になっていた。上陸すると、船はとっとと帰ってしまった。別の船が後から来るので心配ないが、時間もあるので、とりあえずエゾシカを見にいくことにした。

 シカは見慣れている。奈良に住んでいるから。友達にシカ顔だと言われたこともあるので、身近な気がしている。でもエゾシカは見たことがないので、興味があった。そして見てみると…やっぱりシカである。違いがあるのだろうけど、よく分からない。

 迎えの船が来た。昭和新山を見ながら、湖畔へと帰って行った。

 ホテルと違って、やっぱり畳の部屋は落ち着く。しかも8畳ほどの部屋に1人である。くつろぐくつろぐ。温泉も貸し切り状態。夕食後はのんびりテレビを見て過ごす。ひまなので、リモコンで写真も撮った。(テレビ見てるところや、寝ているところ)1人だとなんでもあり。

 翌朝、またいつもの時刻に起きて外を見ると、目の前に見える羊蹄山が雪をかぶっている。これは写真だ!宿を出て、ダッシュで湖畔へ向かい、カメラに収める。寒かったが、なんともすがすがしい朝だった。そういえば、今日は北海道での最後の日だ…。




・・・つづく・・・