北海道
〜Lonely Tour '96〜



最終話



第10章 「さようなら北海道」


 苫小牧からは「北斗11号」に乗った。20分ほどしか乗らないので、さすがに指定席は買えず自由席に乗る。すし詰め状態だった。4時2分南千歳着。「快速エアポート号」に乗り換え、新千歳空港に着いた。いよいよ北海道ともお別れだ。

 空港ではひたすらおみやげを買い、大混雑のチェックインの列に並ぶ。

 今回の旅行は「初」づくしだったが、最後の「初」がジェット機に乗ることだった。万が一に備えて、大阪の実家と友達にはJAL876便に乗ることは伝えておいた。しかし搭乗券を見ると、私の席番は「42C」。おいおい、よりによって「死に(42)」の「死(C)」かよ。しゃれにならんぞ。

 それでも、飛行機は無事飛んだ。おまけに、簡単な機内食まで出た。うれしかったので、お茶もおかわりした。しかし、飛行機のシステムには慣れていなかった。読書灯をつけようと思ってボタンを押すと、スチュワーデスが来た。なんでやーと思ったら、ボタンを間違えていたのだった。

 7時すぎ、無事関空に着いた。最後のぜいたく、特急「はるか」に乗って天王寺まで行き、あとは近鉄で下市口へ。カルディナ号はちゃんと駐車場にあった。ほっとして下北山へ帰って行った。池原午後11時15分着であった。


エピローグ 「その後」


 月曜日、またいつもの生活に戻った。子どもたちは、あいかわらずやかましいし、かわいいし。だが、この後少しずつ自分自身が変わってきたのは、最初に書いた通り。やろうと思ったことを、とりあえずやってみる積極性が備わったように思う。まだ26歳やし、独身やし、やりたいことをどんどんやったろー。次は春休み。ライブだ!(3月29日)しっかりドラム練習せな。その次は夏休み。また北海道に行こう。富良野に行って、宗谷岬にも行くぞ。春から秋は、アウトドアだ。カルディナ大活躍だあ!がんばるぜい!ついでに彼女も探そっかなあ…まあ、なんとかなるやろ。



・・・終わり・・・