秋晴れの北・山の辺 天理から奈良まで 2006/10/31





秋晴れの北・山の辺 天理から奈良まで  2006/10/31

 秋…

ということで、てくてくマップの「北・山の辺の道コース」を頼りに秋を探しに出かける。道のりは天理→奈良の20キロ強。今回はちょっと長めのコースに挑戦!!

 万葉集でおなじみの柿本人麻呂、山部赤人、山上憶良、はては松尾芭蕉などなどの有名人も、平城京と地方の町をつなぐこの道・古都奈良に想いをはせ、詩に詠んだ有名な道だ。ところどころに歌の石碑がある。

 道の分岐点には、たいがい『東海自然歩道』という標識があり、それを確かめつつ、歩く、歩く。マップは2000年に作られたものでもう古く、実際の標識とは異なるルートもあるようだ。

 天理から歩き始め、最初の見所は弘仁寺。
 弘法大師が創建したという古刹で、非常に重厚でどっしりとした寺だった。境内環境維持のため200円の徴収があった。多くのもみじが境内を覆いつくしているので、11月中旬頃は鮮やかな紅葉が見られそうである。


 やはり古都だけあり、古い建造物・古墳関係が本コースのの見所だ。

 なるべく車の通るような舗装路は避けたいもの。ひっそりとした地道を求め、敢えてマップ記載通りの少し怪しげな道を選んだ結果、竹林や山道に迷い込んでしまった。進んでは戻る、進んでは戻るを繰り返すはめに…!!
 蜘蛛の巣は張っているわ、分かれ道に標識は無いわ、草ぼうぼうで道が見えないわ…。

 人麻呂や赤人もこんなところを通ったのか??

などと耽りつつ、危うく遭難しかけた(ちと大げさか)。

 今考えても、よくあんな山道を歩いたなぁ…と我ながら感心するばかり。どうやらこの竹林と山道を通るコースは、現在の東海自然歩道から外されているようだ。

 やっとのことで舗装路に出て、さっきの思いとは逆にほっと一安心。
 崇道天皇陵近くでお弁当を食べ、残り9キロ。だんだん膝がキシキシ言い始める…。でも


 どんどん行きますよ〜??


 しばらくはあまり車の通らない舗装路だ。左手の緩やかな傾斜の麓、広大な奈良盆地が見え隠れする。古民家がところどころある田舎を味わいながら、標識と地図を頼りにテクテク歩く。

 本日初めて、このコースを散策している人とすれ違う。挨拶を交わすや否や、おじさんはスタコラさっさと歩いていきなすった。それにしても同じ山の辺の道でも天理・桜井間を散策する人々とは比べ物にならないぐらい寂しいコースだ。1/1000ぐらい違いそう??

 有名な百毫寺は下から見上げるだけにとどめる。よ〜し、かなり奈良市街に近づいてきたぞ。
 新薬師寺を通り過ぎ、さらに春日大社方向へ。そして鹿&大仏で有名な奈良公園を抜けてJR奈良駅が終点!!
 9時出発で到着は3時過ぎ。予想より随分早めのペースだった。


 天理・奈良間の山の辺の道はあまりにも寂しいコースだ。奈良方面から歩いてきた人とすれ違ったのはたったの1名。その散策数の少なさを反映してか、道中にトイレがないのは女性にとっては本当に困りものだ。天理・桜井間にはたくさんある野菜の売店がないのもちょっと残念な感じである。
 それでも遺跡やすばらしい景色も道中みられるし、混雑が苦手な人にはこのマイナーコースはいいかもしれない。