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せっかくだから中国で暮らしている間に西の果てまで行ってみたい! 懐かしの二本松での語学班女性陣4人(Mナン、Kリン、Sープ、私)→3人(Mナンはカシュガルまで)→2人(Kリンはクチャまで)で中国であって中国ではない新疆を満喫! |
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北京→<飛行機>→ウルムチ→<寝台バス>→カシュガル ウルムチ→<寝台バス>→カシュガル カシュガル カシュガル カシュガル→<バス>→カラクリ湖 カラクリ湖→<バス>→カシュガル カシュガル→<バス>→ホータン ホータン ホータン→<寝台バス>→輪台 輪台→<バス>→クチャ クチャ クチャ→<寝台バス>→ウルムチ ウルムチ→<寝台バス>→イーニン イーニン イーニン イーニン→<寝台バス>→ウルムチ ウルムチ→<飛行機>→北京 北京→<列車>→長春 |
バス中泊 カシュガル泊 カシュガル泊 カシュガル泊 カラクリ湖泊 カシュガル泊 ホータン泊 ホータン泊 バス中泊 クチャ泊 クチャ泊 バス中泊 バス中泊 イーニン泊 イーニン泊 バス中泊 北京泊 長春へ帰還 |
異国情緒漂う街〜カシュガル〜|万年雪山の麓に佇むカラクリ湖|灼熱、そして絨毯と石の街〜ホータン〜 タクラマカン砂漠横断|遺跡の街〜クチャ〜|緑豊かな街〜イーニン〜|新疆の食事 |
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カシュガルには4泊した。アパク・ホージャ墓を見学し、エイティガール寺院を外から眺め、様々な市場をブラブラとし、またショッピングをした。
また、いたるところに新疆のシンボルとも言えるポプラの木々があり、きつい日差しを避けて涼をとることができる。人々は人懐っこく、カメラを向けるとポーズを撮り、デジカメの写真を見せるととても喜んでいる。 何より乾燥した気候と埃っぽさには、なかなか馴染めなかった。カシュガルを含め乾燥のきつい新疆ではペットボトルは欠かせなかった。今までの人生でこんなに水分補給をしたことはないほどだ。 カシュガルで一番おもしろかったのは、市場巡りだった。
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カラクリ湖は標高7546mのムズターグ・アタ山、標高7719mのコンガール山の山麓にある湖でかなり高地にある。夏になるとキルギス族の人達がゲル暮らしをしている所だ。 カラクリ湖はあまり大きくない湖だが、雪を頂いた山々を背後に控えた風景は本当にすばらしい。湖の周りには背の低い草原が広がっており、そこにゲル集落がある。8月の草原に咲く小さな花々は、駆け足で通り過ぎる短い夏を感じさせる。
今回私たちが訪れた時はかなり寒く、天気もあまりよくなかった。到着した日は曇りで日差しもなく、カシュガルで来ていたTシャツでは到底耐えられない気候だ。 カラクリ湖に到着後、私達はバス停のすぐ傍にあったゲルはパスして遠くに見えるゲルの方へと歩いて向かった。以前カラクリ湖へ来たことがあるRンズの指令だ。そこに行けば一般の人々の暮らしが見られるとRンズが教えてくれていたのだ。 道を歩いていると、車に乗った現地人から声をかけられた。宿泊するのかという問いに対して「そうよ」と答えると「乗れ!乗れ!」という。かなりのオンボロ車に揺られながら連れて行かれたのはレンガ造りの住居の村。そこで値段交渉が始まり20元でOKが出たのだが…。 ”私達はゲルに泊まりたいの〜!”
まずゲルの御主人が、ベーグル、ナン、薄めのパイのようなもの(これ、おいしかった)、ヨーグルト(ベーグルにつけて食べるとおいしい)、それと紅茶を出してくれた。 机はなく、絨毯の上に一枚布を敷き食べ物や飲み物を並べて食べる。紅茶に関してだが、聞いてはいたが一口飲んだ時には予想と違う味だったので妙な感覚だった。塩辛いのだ。しかし、何度か口にすると慣れてきたし、寒さで冷えてた体が温まった。
夜11時に就寝。ゲルには既に布団が敷いてあった。かなり厚手の敷布団で、その上にミノムシのように厚手の布団にくるまり、その上にも掛布団があったのだが、KリンもSープもとても寒かったと言っていた。私も冷えた足が暖まらず、なかなか眠りにつくことができなかった。 翌朝、湖に向かって草原を散歩。Sープは馬に乗って、私とKリンは歩いて。
はい?? 話が違うじゃないか〜。食事込みで1泊20元のはずだという私達とそれは有り得ないという主人。昨日20元で交渉した人を連れてきたが、その人も仕方がないと言う態度。 確かに主人と直接値段の交渉はしていなかったが、あまりに高すぎる!スウェーデン人は55元払ったと言っていたが、そんなのは関係ない。しばらくの沈黙を経て交渉したのだが、結局3人で100元払った。あぁ…、せっかくいい気分だったのに。お金の揉め事はしたくない。 朝食を終えて外に出ると、青空が広がり始めていた。思わず歓喜の声をあげる。やはり青空に映える景色は美しい。 残念ながらカラクリ湖側は完全に晴れ上がらなかったが、一部だけでも青い空を見ることができてよかった。そのままもう一泊したらすばらしい湖を見れたのかもしれないが、この寒さには耐えられない。後ろ髪を引かれつつも、その日の昼にカラクリ湖を出発した。
若干の悔しさを抱きつつ、11時半にカラクリ湖を出発した。 カラクリ湖ではキルギス族の人々と交流をしたのだが、見た限りではキルギス族は男性の力がとても強い感じがした。 御主人と一緒にトランプをしていた時の彼の態度は和やかだったし、敗者となって腕をつねられている時の表情も子供のようだったのだが、食事の時は家族に対する威圧的な雰囲気を感じた。ご飯も一番先に装ってもらい、それからお客の分。お母さんや子供達は最後だ。しかし、お客のお皿が空になると「食べなさい」と自ら装ってくれたりもする。そういえば、食事中に写真を撮るのは良くない、と言っていたっけ。あの時も少し怖かったな。
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タクラマカン砂漠を南から北に向けて横断するためにホータンに訪れた。ここが砂漠縦断の出発点となるためだ。 ホータンは玉石が有名で、石を売る小さな店が固まっている一角がある。道端で布の上に石を広げて売っている人々や、石の小物を売りに来る子供達も結構いるのだ。
ホータンは「めちゃくちゃ暑い」という印象が強烈に残っている。旅の疲れが溜まっていたせいもあるのかも知れないが、とにかく暑くて体力を消耗しまくりだった。 それから意外に物価が高いと感じた。到着した日に探した宿泊地は、大した設備が整っている訳でもなさそうなのに一泊50元を下らない所が多かった。「安くならない?」の言葉に対して速攻「ダメ」という返事が飛んでくる。取り付く島がない。だからここでは一泊20元のドミに泊まることにした。
あの絨毯作りの工程を見た後だったのでとてもお買い得だと思ったのだが、そんなデカイ絨毯を買って帰る訳にもいかない。それにしても、ここでも商魂逞しいおばちゃんの態度。香港から来たらしい他の観光客には、高めの値段を言っていた。日本人なんて言ったら、どんな値段をふっかけてくるのだろう? この後、ホータンの石が採れることもあるというユーロンカーシー河を見ようと思っていたのだが、あまりの暑さでパス。バスから石を探しているらしき人々の姿を眺めるに止めた。
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今回の旅の楽しみの1つはタクラマカン砂漠の横断だった。あの、遥か昔に地理の授業で習ったことのある、多分誰でも一度は聞いたことがあるであろうタクラマカン砂漠である。ホータンから約17時間北上するという、バスによる横断だ。
そしていつしかまた夢の中へ…。次に目覚めた時、東の空からちょうどお月さんが上ってくるところだった。地平線から上る月を見るのは初めてで、幸せ独り占めという感じである。 そして、運転手に「輪台で降りる人、早く!」と言われて目が覚めた。朝の6時。まだ外は暗い。ここは新疆だから、北京時間の6時は新疆時間の4時に当たるのだ。この時はもうタクラマカン砂漠の横断は終わってしまっていた。 こんな感じで砂漠らしい砂漠の風景は見ないまま(一応ホータン出発後に砂漠は見ていたのだけど)、壮大なる砂漠横断はいつの間にか終了してしまっていた。 |
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輪台からクチャまでは、道路を走っているバスに手を上げて止め、乗り込むしかないらしい。私達3人だけでは到底そんなことできなかっただろう。 輪台で他にウイグル族の人達も5名降りた。「彼らもクチャに行くから着いて行け」とバスの運転手に言われた。どこかにクチャ行きのバス停でもあるのかな?ぐらいに思っていたら、おもむろにその中の1人が走ってくるバスに向かって手をかざしている。 えー?まじかい。そうやって乗るの…? その内1台のバスが止まった。どうやらみんな乗れるらしい。そして1人10元だと、バスを止めてくれたウイグル族のおじさんがSープに告げたらしい(おじさんが安くしろと交渉したようだ)。 私とSープは一番前の上段ベッドに2人で小さくなって座り、Kリンは乗車口すぐのところに座った。そのうちバスの乗務員がお金を集めにやってきたのだが、1人25元だと言っている。 は?1人10元じゃなかったん?話が違う。 「10元でしょ?」というとバスの後方まで歩いていき、戻ってきたらまた25元払えと言う。またボラれてる!しばらく沈黙していたが、結局3人で50元払った。 「いつもの私だったら絶対10元しか払っていない!」とSープは言っていたが、何せ疲れていたので闘う気力がなかったらしい。 昨日、ホータンで切符を買ったときは、輪台・クチャ間は15元だと言っていたから、3人で5元多く払ったことになるのだろう。それにしても外国人だと分かるとふっかけてくるという場面が何と多いことか!!! バスの移動で疲れていたので、クチャ1日目は休憩の日とした。翌日の遺跡巡りのために旅行会社に車のチャーターをお願いしに行ったら、400元と言われた。ガイドブックには250元が相場だと書いてある。高すぎ!交渉するが安くならない。肝心の、250元だとガイドブックに載っていた旅行会社は休みだった(かきいれ時だろうにやる気なし)。仕方ないので、翌日自分達で直接タクシーと交渉することにした。 翌日、交渉すること3つめのタクシーで、『のび太』と出会った(のび太は私達がつけたあだ名である)。まず、漢族であること(漢族でない場合中国語が話せないことがある。それは困るのだ)、それから値段が安いことが条件だ。彼は私達が行きたい3箇所を廻るコースを200元でOKした。そして車も丁寧に扱っているようできれいだったし、無口で真面目そうな印象が良かった。
翌日は昨日の快晴がウソのような曇天。
のび太の話では、今は子母河を挟んで西と東に分かれているこの寺院跡は、昔は1つのものだった。しかし、河のせいで分断されたということだ。また、この寺院は西遊記にも出てくると言っていた。砂漠に広がる古代の遺跡に思いを馳せた一時だった。 のび太は本当にいい人だった。 私達が知らない景勝地や景色のきれいなところでも、進んで車を停めてくれた。 1日目は、クチャの街が近くなってきた附近で西瓜を買い、その場で食べ始めたのだが私達にも勧めてくれた。 彼は個人でタクシー運転手をやっているらしい。だから、車もとてもきれいにしていたのだ。社長になりたがる中国人らしいなぁ、と思った。彼に出会えたことで、クチャの旅行はグッといいものになったと思う。 反対にクチャで最悪だったのは、宿泊地だ。探し回った挙句十月賓館というところに泊まったのだが、ここのサービスは最低。従業員が働かないのだ!あんた達の仕事でしょう!ってこともやらないのだ。いや、彼女だけだったのかもしれない。しかし、仕事に対して一体どう考えているのか、全く理解できなかった。 結論。世の中にはいろんな人がいるものだ。 |
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イーニンは新疆の北に位置するイリカザフ自治州の州都で、ウルムチからバスで約14時間強かかる。長春で会った新疆出身の人々は、イーニンは新疆で一番緑が豊かできれいなところだ、と言っていた。イリカザフ自治州の見所はイーニンの郊外にあるため、イーニンを拠点として1日は草原、1日は湖の観光をした。 ウルムチを出発した翌日の昼前にイーニンに到着した(所要14時間半)。 まずはホテル探し。そしてイリカザフ自治州の見所を知るべく旅行会社へ出向く。そこで、ナラティの大草原とサイリム湖がよさそうだという情報を得た。しかし、そこの旅行会社を利用すると1人580元もかかる。もう一社他の旅行会社に行くことに決めて地図を頼りに探すのだが…見つからない。結局旅行社は引越しをしてて、引越し先に着いた時はもう会社が終わっていた。 え?まだこんなに明るいのに…? 時計を見るとすでに20時をまわっている。いつの間に…。最初に行った旅行社も終わってしまっていた。かなり歩いて疲れたのでタクシーでホテルまで帰ったのだが、その運ちゃんが教えてくれた。 「ナラティなら信源経由でバスで25元で行けるよ。時間は小型自動車で2時間半ってとこだ。信源からナラティ間もバスが走っていて5元だよ。」 うーん、すばらしい情報をありがとう。ということで、翌日私達はバスを使って行くことに決めた。 イーニン2日目。10時ぐらいにホテルを出てバスターミナルへ向かう。11時の信源行きのバスに乗ることにした。そのバス、一目見て「ボロっ」と声を挙げてしまうぐらいの代物だった。中国にはボロいバスはたくさんある。仕方ない。 乗り込んだはいいが…。このバス、思いもかけない落とし穴付きだった。ノロい!余りにノロ過ぎるのだ。最初はこんなものなのか?と思っていたのだが違ったらしい。どうやら客引きのためのらしい。途中からは、運ちゃんがグアズ(ひまわりの種)を食べながら運転する始末だ。 バスが信源に到着したのは16時。5時間もかかってしまった。そこからさらにナラティまで行かなければならない。バスターミナルで聞くと、約1時間かかるらしい。信源からイーニン行きの最終バスは18時10分発だった。ってことは…?ナラティに行ったらイーニンには帰れない?信じられない〜。 しかし、ここまで来てナラティに行かない訳にはいかない。シープと私はナラティ行きのバスに飛び乗った。バスのおばちゃんは、これに乗ればナラティ草原に行けるって言ったし。このバス、速い速い!イーニン・信源間もこんなバスだったら…と何度思ったことか!運が悪いとしか言いようがない。
車はかなりのガタガタ道を走り、小高い山を越えていく。周りには素朴な野生の花々が咲いていてとてもきれいだ。ナラティ草原は自然保護区で、入場料が必要(1人10元)。入場ゲートを通過すると、すぐに大草原が目の前に広がった。 放牧されている羊や馬の群れ、それから多くのゲルも見えてきた。カザフ族のゲルだ。 ゲルの中はカラクリ湖で宿泊した時と同じように絨毯が敷き詰められ、カラフルな布が壁にかけられている。ゲルの外側に施されている模様と同じものが見られ、可愛らしい。
イーニン3日目。前日のこともあったし、夕方には必ずウルムチ行きのバスに乗らねばならなかったのでタクシーで動くことにした。交渉だ。2人目の運ちゃんが、サイリム湖まで往復2時間半(実際は3時間半かかった)、料金200元と言ってきたのでOKを出した。
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いろいろな店でご飯を食べたが、その中でのイチオシは、イーニンのイスラム料理屋だ。 うまい、安い、そして従業員が明るい(何故にあんなに明るいのだ?民族性なのだろうか?)。 イーニン滞在中、3回も食べに行った。羊肉串、餃子、釜で焼く包子、ポロ、ラグメン、前菜類。どれも安くておいしかった。そして、ここにはなんとビールまで置いてある。最初に行った時は、まさかビールがあるとは思わず、飲みたかったけど注文しなかった。しかし、イーニンを去る日には羊肉串と一緒に注文!その店で働いている女性に「信じられない〜」なんて目でチラチラと見られてもへっちゃら。だって幸せだったから。うふふ。 |