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Title: お留守バンシー/小河 正岳
Genre: 読んだ本->ラノベ・ファンタジー
Date: 2010/04/27
Option: ★★☆☆☆ 誰でもオススメ度
★★★☆☆ こういうの好きな人へのオススメ度

お留守バンシー/小河 正岳
内容(「BOOK」データベースより)
むかしむかしといってもそれほど昔ではない、科学が迷信を駆逐しつつあった19世紀中頃。かつては人々に恐れられた闇の眷属も、今ではわずかとなった聖域にこもり、ひっそりと暮らしていました。東欧の片田舎にあるお城もそんな聖域のひとつ。そこの住人たちは、実は人間ではありません。見た目は可愛らしい女の子アリアも実はバンシーという妖精。彼女は気のいい同僚たちと慎ましくも平穏な生活を送っていたのです。そんな時、アリアはご主人様から大事な役目を与えられました、それは…。とっても長く大騒ぎのお留守番、はじまりはじまり~。第12回電撃小説大賞受賞作。

 『狼と香辛料』と『火目の巫女』が銀賞だったときの大賞作。同僚に借りた本です。

 児童文学みたいでなおかつ洗練された表現と、綺麗にまとまった話が印象的でした。

あまねく
どんな宝石もかなわない
一頭一頭ひとしく見渡すと
外からもたらされたもののようだ
笑い声をとどろかせている
濡れそぼった洗濯物
手の平にすっかりおさまる
いっそう惨め
待っていたのは心を切り裂かれるような現実
一度だけ大きく竿立ったが、すぐに前肢をおろし…
これからあなたはわたしの足になって、風のように空を駆けるのよ


 ↑このあたりの表現は独特だった気がします。
 文芸としてはとても優れていますが、ずば抜けて楽しいわけではない、そういう作品。

 敵キャラの『クルセイダー』の策略と攻めてきた動機、その解決に至るまでは一連の流れが綺麗でした。



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