Top>読んだ本>クロノ×セクス×コンプレックス1 /壁井ユカコ |
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これは面白かったです。Amazonでも非常に高評価ですね。 ただ僕としてはデジャブ感が酷かったところが少し気になりました。 前半の引き込み方がどこかで見たことがあるなぁと思ったら 『皇帝陛下は15歳!』のポレッカ編っぽかったです。 ========================================= ■クロノ×セクス×コンプレックス 女の子になった主人公が、クロックバード魔法学校の初等部に、 正体が男であるということを隠しながら生徒として入学。 女子寮で同室になった女の子の下着姿を見てドギマギしたり、 見た目の良さと凛々しさから男女の注目を浴びたり、得意分野で好成績を収めて、 それどころかあまり意識せずに先生からの質問を上回る指摘を返したりする。 ■皇帝陛下は15歳!-ポレッカの恋- 女装した主人公が、帝国汎技術学校の初等部に、 正体が男であるということを隠しながら生徒として入学。 女子寮で同室になった女の子の下着姿を見てドギマギしたり、 見た目の良さと凛々しさから男女の注目を浴びたり、得意分野で好成績を収めて、 それどころかあまり意識せずに教官からの質問を上回る指摘を返したりする。 ========================================= 勿論キャラの立ち位置とか行動理由は全然違うんですが、 『つかみ』のシチュエーションがとても似ています。そりゃあデジャブります。 でもこれは手法としてよくあるのかもしれないです。僕が知らないだけで。 というわけで調べてみたら『処女はお姉さまに恋してる』という作品も Wikipediaを見る限り同じような感じですし、『女装物&学園物』というジャンルで考えると、 むしろテンプレ展開だったのかもしれません。 僕の勘ですが、このジャンルのツカミの展開はどの作品も赤字の部分を変えただけと見た。 一方後半は、そのまんま西澤保彦さんの『七回死んだ男』でしたね。 7回同じ日を繰り返して失敗を取り戻そうとするイベントやキモとなるネタが被っているというのは さすがに意識しているんだろうな、と思ったんですが、実はそうでもなかったみたいです。 というのも、壁井さん自身がそれを意識していれば、 あとがきに『オマージュです』的なことを書くと思ったんです。 ハインラインさんや筒井さんには触れていますしね。 でも西澤さんについては特に書いていませんでした。 ということは壁井さんが意識して似せたというわけではなさそう。 担当者さんが2人ついているということなので、一人の担当さんが 『女装学園物』のテンプレを強く意識して、もう一人の担当さんが 『七回死んだ男』を強く意識して壁井さんを誘導した、というところでしょうか。 物語として見た場合明らかに構成がおかしくて、 前半と後半でメインストーリーが異なっているんですよね。 (女装学園物の選挙戦のお話のはずが、ループ解決物のお話に変わっている) この辺りも、担当者さんの力が影響しているんじゃないかな。 とはいえ、色々美味しいところ取りした作品には間違いなく、 壁井さんの力量もあってエンターテイメントとして面白い作品になっています。 欠点は、色々美味しいところを盛りすぎて序盤付いて行き難いところと、 時間を扱う話なのに、色々と科学考証がおかしいところ。 あとは途中で物語が変わっちゃうことでしょうか。 続刊のある話なので、続きで解消するのかも。 |
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