Top一般ログ>07年06月
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Title: 妖怪
Genre: 今日の一言
Date: 2007/06/01
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 クールびずびずの季節が始まりましたね。こんばんは咲村です。

 のっぽさんの日記で、妖怪の名前について話題になっていました。果たして個人名なのか種族名なのか。興味があるというよりは、気になって眠れない系の話題なので僕も考えてみることにしました。

 まずあれですよね。
 鬼太郎は個人名です。
 何故なら、検索したところ鬼太郎は幽霊族(のただ一人の末裔)と判明したからです。

 なんと目玉の親父は幽霊族に分類されないのかと衝撃を受けたのですが、同じページにはちゃんと幽霊族と記載されてました。幽霊族が死んで魂が肉体の一部に戻って生き返ったらしいです。それって死んでないんじゃないのというツッコミは野暮でしょうか。

 さて、さらに見ていくと解ったのですが、ねずみ男の本名は根頭見ペケペケ、猫娘は原作では寝子や猫子とかいわれてたらしいです。名前があるのに種族で呼ぶのは変ですよね。本名でなく相手を呼ぶのであればそれはあだ名である可能性が高いかもしれません。あるいはハンドルネーム。

 たしかに妖怪は名が身体的特徴や動作を表していることが多いですので、あだ名と考えるのは自然といえるかも。勿論河童や天狗などは全国各地に伝説の残る妖怪ですから、全国的に分布のある妖怪は種族と考えた方がしっくりきます。

 つまり、こんな感じでしょうか。

 本名(HN)⇒明らかな呼称、あるいは名乗りをあげた妖怪
 渾名⇒物語中で知己の妖怪
 種族⇒その他


 全然話は変わりますが、妖怪の成り立ちについて。

 マンガのアウターゾーンみたいに、宇宙から超進化した犬がやってきて太陽系を支配したとします。
 宇宙からきた犬は「我々は高貴な存在である。ゆえに、犬と呼ぶことは許さぬ、ポムチョキンと呼べ。犬と呼んでるやつを見つけたら殺す」といって、世界中から犬を回収して火星とかで保護し、一気に進化させたとします。

 この時地球人は、昔の犬のことを語るときどうするかというと、身体的特徴や動作で呼ぶしかないのです。

第一世代「わんこは家の外で飼われ、人に良く仕え、良く懐き、狩りでは獲物を仕留めた。自分の尻尾を追いかける癖もあった」
第二世代「わんこってなんだよどこにいるんだよ」
第一世代「どこかにいるんだよ。昔噛まれたこともある」
第二世代「まぁ第一世代がいうんなら、そういうのがいたんだろなぁ」

第二世代「というような、わんこと呼ばれる奴が昔いたらしい。第一世代には噛まれた人もいる」
第三世代「へぇ!〜←こんな細長い蛇みたいなやつだったのかな!」
第二世代「私もみたことはないからなんともいえんがな」

第三世代「〜←こんなわんことよばれるやつがいたらしい」
第四世代「絵にしてみよう。他に特徴をいうんだ」
第三世代「人に仕えて、狩りをして、尻尾を追いかける」
第四世代「(自分の尻尾を追いかける蛇みたいなものかな……)」

 この『わんこ』が妖怪となるわけです。
 犬に限らず、人間と認められない地位の人間が、権力や世相、報酬や時勢によっていきなり人間と認められるようになり、それ以前の呼び方をかき消すような事態が日本史上たびたびあり、そのたびに妖怪めいたものが生まれたみたいなことを京極夏彦さんが塗仏の宴で書いてた気がします。まる。



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