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Title: 進化
Genre: 今日の一言->科学
Date: 2003/12/21
Option: 自然の話

 choirisさんで紹介されていた「脳をあやつる虫」ですが、原典?ちうか、原文が手元にありますので、ちょいと面白いのに読めない部分を補完。

 驚くべきことに,トキソプラズマに感染したネズミはネコのフェロモン(におい)に反応せず,ネコを怖がらなくなる。このためネコに容易に捕食され,トキソプラズマはまんまと増殖を続けていく。

 このネズミのくだりなんですが、

 健全なネズミはネコを避ける――動物行動学者が「固定的動作パターン」と呼ぶ行動だが、これはネコに対する忌避をネズミが経験を通じて獲得した結果ではない(そんな経験を豊富に積んだネズミが巧く生き残れるとは思えないから=ネコに何度も追われるような間の抜けたネズミが生き残るのは難しいから)。ネズミにはネコ恐怖症が最初から組み込まれている。そして、ネズミは嗅覚でフェロモン(動物が発散する化学的な匂い信号)を識別する事によってネコを避けている。

 という部分とか面白いのに、字数の関係で省かれちゃってるのは勿体無いなぁと(本筋に関係無い&上記URLは紹介に過ぎないからでしょうけれど)。他にも色々興味深い部分が削られてるのは実に勿体無いと思いました。最後の絞めの文章も面白かったのに。

 それにしても、動物の生態って不思議ですよね。ナナフシっていう虫がいるんですが、その虫には羽が生えているんです。ところが、その羽は以前に一度退化してしまった羽だったというのがわかったとか。つまり、進化の過程で「いらないや」と捨てた部分が5000万年後に「やっぱり必要だ」というので改めて進化しなおしたってことなんですね。

 してみると、人間の尻尾もまた必要になったら生えてくるのかもしれません。悟空みたいに。

 なんだか『遺伝子に刻み込まれた過去の記憶』という点で、中井拓志のホラーで『レフトハンド』っていうお話を思い出しました。世の中には面白い事が実に多い。


 ところで全然話は関係ないんですが、氷の妖精といわれるハダカカメガイ、通称クリオネ。あれは個人的には綺麗だとは思いますが可愛いとは思えません。主観的に。



 だってあれ泳ぐナメクジじゃん



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