まちめぐり

玉鬘庵跡

住所
桜井市初瀬
概要
源氏物語の玉鬘巻に登場する玉鬘庵の跡と言われている。連歌橋の東、石段の中程を左に少し入った竹やぶの前に供養塔がひっそりと立っている。
玉鬘庵跡 メイン画像

連源氏物語玉鬘巻に出ている玉鬘庵の跡と言われている。玉鬘は、頭中将と夕顔の子であるが、夕顔の死に伴いその乳母に引き取られた。しかし求婚から逃げるようにして上京した玉鬘は、神仏にすがるように長谷詣に訪れ、その際に同じく玉鬘の行方を探し長谷寺に祈願に訪れていた元夕顔の侍女右近と再会を果たす。そのとりなしで源氏とも会うことができたという。

庵は明治維新の際に廃滅し、本尊の銅造観音坐像は長谷寺法蔵に、庵地は民地に、供養塔はその地にある。

菅笠日記によれば、本居宣長が通ったときにはまだ玉鬘庵があったそうである。

・橋をわたりて あなたのきしに
   玉葛の君の跡とて 庵あり

玉鬘庵跡 詳細画像01