ウィキペディア(Wikipedia)メジロ: 「ウグイスとの混同」について  
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| ウィキペディア(Wikipedia)のメジロ −ウグイスとの混同の項− には 古来絵画にある「梅に鶯」の主題を見ても、「梅に目白」を描いてしまっている日本画家も多い とあります。 その論拠を問い合わせたところ(ウィキペディア ノート:メジロ)「梅に目白」を描いてしまっているの日本画の具体例を示すことができず、と言って内容を訂正することもせずに執筆者は逃げてしまい、ウソであることを態度で示したようです。 ウィキペディアの執筆者にはいい加減な放言エッセイを書きっぱなしにして放棄する人もいるようで、 ウィキペディアの信用を台無しにする残念な行為です。 無責任に書き散らすウィキペディアの執筆者をぼやいても仕方がないので「間違って梅に目白を描いている」日本画の具体例の有無を検証しようと現在ネット中で見られる絵画を調べてみました。(事例がネットの中だけですが) これら絵画の中の鳥は何に見えるでしょうか。メジロを知っている者にとってはメジロには見えませんません。 メジロを知らない人がこの鳥はメジロに見えるというのもおかしいです。では、いったい誰がこれらの鳥がメジロだと言うのでしょうか。No.45とNo.46の大津絵がメジロ風ですが、他は写実的なウグイスではないと言えても「目白を描いてしまっている」とは言えません。 それとも、小鳥を緑色に彩色すればメジロとみなすという暗黙のルールが世間にはあるのでしょうか。そして、多くの画家たちは世間知らずでその暗黙のルールを知らないのでしょうか。(私もそんなルールを知りません)  | 
    
| 以下に示したものは近年の絵画が多いのですが、これらを見る限り 「梅に鶯」の主題で、「梅に目白」を描いてしまっている日本画家はきわめて少ないと推定されます。  | 
    
|  追記: No.45とNo.46の大津絵を追加しました、これは「梅に目白」を描いたと言えそうですが、大津絵は伝統民画として漫画的、風刺的、あるいは添え句と共に楽しむもので、写実的絵画に分類するのは酷です。  | 
    
| 「梅に鶯」 作者と絵画中のウグイス(部分) ネット内で、主として『梅に鶯』の絵画の中から鶯の部分だけを引用させてもらいました。  | 
    
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      『梅に鶯』 園田峰彩  | 
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      『白梅鳴鶯』 広森雄三 昭和30年鹿児島県生まれ 墨彩会理事長。日本軸装画協会主宰。  | 
    
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      『紅白梅に鶯』 今瀬良亭 昭和26年生まれ。徳島県出身。人物・花鳥・山水風景などを得意とする。墨彩会所属。  | 
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      『紅白梅に鶯』 三宅和光 昭和14年岐阜に生まれる。 無所属、元墨人会々員、師古関、 紫光、花鳥、山水、人物、昭14  | 
    
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      『梅に鶯の図』二つ折り屏風  山下  | 
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      『紅梅鶯図』 山中芳谷 明治26年京都に生れる。菊池芳文に師事し四条派を修得する。大正年代から昭和初期に活躍された日本画家。  | 
    
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      『梅に鶯』 小山茂 1944年生 東京芸術大学美術部日本画科卒業。イタリア美術賞展優秀賞・大衆賞)フランス美術賞オンフルール・エブール展大賞。  | 
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      『蘭に鶯』 横山大観 1868〜1957年 東京美術学校助教授、帝国美術院会員 1937年 文化勲章を受章  | 
    
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      『梅に鶯』 竹内栖鳳 1864〜1942年 京都府画学校の北宗画科に入学。 1919年 帝国美術院会員 1937年、文化勲章を受章。  | 
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      『紅白梅に鶯』 坪内正庵 東洋美術会所属。G展2回。山水・花鳥画を得意とする。  | 
    
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      『紅白梅鶯』 田中芳園 1955年生。日展入選。日春展6回。清光会委員。 風景・各種を得意とする。  | 
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      『梅に鶯』 南川康夫 1957年生まれ。京都にて染色和装図案家・本沢一雄氏に師事  | 
    
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      『梅に鶯』 柏木宗久 爽床会所属。花鳥・山水画を得意とする。  | 
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      『梅に鶯』 作者不明  | 
    
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      『紅白梅に鶯』 北条静香 鷺山会所属。中日展入選。 得意 花鳥・人物・仏画。 岐阜県在住。昭和35年生。  | 
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      『梅に鶯』 北条静香 歴昭和35年、岐阜県生まれ  | 
    
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      『梅に鶯』 林春雪  | 
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      『紅梅鶯』 伊藤渓水 「1880−1967」平井楳仙に師事、後に山元春挙に師事し早苗会会員と成る。昭和11年春の改組帝展に(摩耶山頂)、秋の文展鑑査展に(潮騒)で入選す  | 
    
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      『紅梅鶯』 今井景樹  | 
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      『松竹梅鶯鶯』 佐藤玉芳 。  | 
    
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      『紅白梅鶯』 田中芳園 。  | 
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      『紅白梅に鶯』 小倉 幸史 昭和9年、和歌山県出身。無所属。各展出品入選、風景・花鳥を得意とする  | 
    
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      『梅に鶯』 小原 蝶園 爽床会所属  | 
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      『梅に鶯』 高橋 悟竹 墨彩会所属。山水、花鳥画を得意とする  | 
    
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      『紅白梅に鶯』 溝口 雨塘 墨彩会会員。公募入選。グループ展開催。風景・花鳥画を得意とする。  | 
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      『紅白梅』 塩田 祥恒 大正9年生まれ。各展入、受賞。山水画を得意とする  | 
    
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      『梅に鶯』 野田 雪邨 一雅会所属。花鳥・山水画を得意とする。  | 
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      『紅白梅に鶯』 浮田 秋水 草夕会会員 美大にて日本画を専攻し、伝統の様式の中に自由な発想をこめた作品  | 
    
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      『梅に鶯』 林 文耀 邦画会アトリエ会員。花鳥・山水画を得意とする。  | 
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      『紅白梅に鶯』 中村竹庭 東洋美術会所属。グループ展3回入選。花鳥風月画を得意とする  | 
    
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      『紅白梅に鶯』 佐藤 純吉 昭和30年生まれ 日春展入選、グループ展、花鳥・風景・俳画・人物画を得意とする。。  | 
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      『梅に鶯』 松橋 玉昇  | 
    
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      『梅に鶯』 三宅 和光 昭和14生 元墨人会会員、東洋美術会理事  | 
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      『紅白梅に鶯』 兼田 王華  | 
    
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      『紅白梅に鶯』 前川 峰月  | 
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      『梅に鶯図』 円山応挙  | 
    
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      『梅に鶯』 柏木 宗久  | 
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      『梅に鶯』 西脇 白苑  | 
    
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      『梅に鶯』 桑原 映子  | 
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      『梅に鶯』 大森 隆史 昭和43年生 京芸大日本画専攻卒・個展多数・新生展入・杉の会講師  | 
    
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      『梅に鶯』 中谷 文魚 昭和22年生 彩会会員・日本画家無所属  | 
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      『紅白梅に鶯』 小川 華桂 墨彩会会員  | 
    
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      『白梅鶯』 酒井抱一(1761〜1828)江戸後期の琳派 抱一によって江戸に定着した琳派の系脈は、江戸琳派と呼称される  | 
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      『梅椿鶯』 酒井抱一  | 
    
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      大津絵 『梅に鶯』 名前を表に出さない画工達による民画  | 
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        大津絵 『梅に鶯』 別バージョン 名前を表に出さない画工達による民画  | 
    
| 昭和の初期までは子供たちの間でメジロを飼うことが盛んだったことが判ります。メジロをよく知っていれば、ウグイスと間違えることはありません。 | 
| 城野茂門(きのしげと) 「暮らしの鳥ごよみ」 有限会社海鳥社 より引用 | 
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| ついでに ウィキペディア 花札    (参照:花札の鶯) 絵柄の説明文で 「梅に鶯」については「梅に描かれている鳥は実はメジロである」と言い切っています。 販売者が梅に鶯と言っているのにウィキペディアがそれにケチを付けるのはなぜでしょう。 梅に鶯をあのようにデザインしてはいけないのでしょうか? 「松に鶴」に関しては「実際には鶴は足の指のしくみや体重などで、松に乗るのは不可能である。松に乗っていたのは実はコウノトリとされ、昔の画家がコウノトリを鶴と勘違いしたと考えられる」と指摘しています。 花札の鶴は地面にいて松に乗っていないにもかかわらず、松に乗れないからこれはコウノトリだ。間違いだとウィキペディアさんは言うのです。 車に乗ってないのに免許証不携帯をとがめられるような。 ツルくん、かわいそ。  | 
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