大普賢岳から行者還岳へ

山頂
大普賢岳
分類
無雪期ハイキング
日程
2005年5月28日
概要
和佐又スキー場〜小普賢岳〜大普賢岳〜行者還小屋〜無双洞〜和佐又スキー場
コースタイム
和佐又スキー場5:00−朝日窟5:55−大普賢岳7:05−8:20七曜岳8:30−行者還岳10:10−七曜岳11:10−12:05無双洞12:15−和佐又スキー場14:00

久々の単独行

前日午後7時過ぎに自宅を車で出発した。渋滞もあり、和佐又スキー場には9時45分に着いた。ビールも飲まず即就寝。  翌日は4時過ぎに目を覚まし粗挽きソーセージチーズパンとコーヒーを食べ、2リットルのペットボトル5本の入った18.5kgのザックを背負い、5時に出発。登山届を出そうとしたが用紙がなく、あきらめる。

充実感

天気は薄曇り。写真をとろうと思うが、まだ光量が足りない。朝日窟には5時55分に到着。ここまでは、それほど急な登りもなく、息もそれほど上がらない。笙の窟を過ぎ、右に回り込むように岩場を登っていくと日本岳との鞍部にでる。ここから急登が続く、岩登りあり鉄バシゴありで、息も上がる。久しぶりに息の上がる登山をしていることに、充実感を感じる。苦しいが、山の風を感じ、においを感じ、一歩一歩着実に地面をとらえて体を上に押し上げていく感覚が好きだ。シャクナゲがたくさん咲いている。私はどうもシャクナゲにはあまり美的なものを感じないが、写真はたくさん撮った。沢登りのつめのやぶこぎでシャクナゲには痛い目にあっている。そこまで根に持つことはないか。

日本岳から小普賢岳の登りは雪山だとかなり危険であろう。ロープは絶対必要だ。そんな事を考えながら、また鉄のハシゴを渡ったり、登ったりしながらそのうち奥駆道に出た。左にすこし登ると大普賢岳頂上だ。頂上で、ひとり景色を楽しむ。冬に登った稲村ヶ岳がみえる。かすんでいるが弥山、釈迦ヶ岳も展望できた。

大峰の魅力

今日の予定は、まだまだこれからだ。頂上から南に下ると、無双洞を経て和佐又に降りる道が左に分かれる。今日は、行者還岳まで往復するのでさらに南に急ぐ。これから行者還岳までの道がいかにも大峰らしいと私は思う。たおやかなシャクナゲや灌木の尾根を稜線漫歩したかと思えば、きびしい岩やハシゴが出てくる。重い荷物を背負っているとバランスをとるのも一苦労だ。それゆえ、夏の北アルプスに行くには最適の訓練になるが、訓練だけにとどまらない魅力がこの道にはあると常々思っている。

行者還小屋はリニューアル

いくつものピークを越えて、行者還岳との分岐に着いた。ひとまず、行者還小屋に向かう。小屋は左にトラバースして急な下りを過ぎるとすぐに右手に見える。以前とは比べものにならない立派な小屋に生まれ変わっていた。中はきれいで二部屋あり、毛布も置いてあった。水は蛇口があったが、飲用不可となっていた。

さて、行者還岳に登ることにする。小屋方面からは、岩壁に阻まれ登ることができない。またきた道を戻り、分岐を左にとって頂上を目指す。何度も大峰には来ているが、行者還岳の頂上を踏むのは今回がはじめてだ。他にもけっこうそういう山があるものだ。頂上には錫杖が立ち、シャクナゲが咲いていた。展望はきかない。

ふたたび難路へ

さあ、戻ろう。再び無双洞の分岐まで戻った。和佐又へのこの道は以前来たときに苦労した道で、急な下りにうんざりしたあと、また鎖場の急登が待っている。今回は十分心してかかったが、やはり木の根を頼りにした急な下りには参った。それと、無双洞周辺は谷筋で道が崩壊しており、踏み跡を頼りに下るのだが、ちょっとわるい。

無双洞とは石灰岩の洞穴の中から水が出ているところで、言われなければよくわからない。水筒に水を補給し最後の岩場へ向かった。

岩場までは30分の登りだが、かなり息が上がったので手前で休憩し、いよいよ最後のクライマックスの鎖場の登りとなった。以前来たときは、様子がわからなかったせいもあって、えらく急な岩場のような気がしたが、今回は気分的には楽に登れた。

この登りを終えれば、後はほとんど水平のトラバース道で和佐又まで導かれる。右手に和佐又山が見えれば、駐車場まですぐだ。予定より40分早く、2時に到着した。

今回のポイント

・ 夏の北アルプスに向けて自信がついた。
・ 大峰のよさを再確認した。
・ 9時間歩くのであれば、水は2リットルは必要。

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