白子谷遡行

山頂
大峰・川迫川・白子谷遡行
分類
沢登り
日程
2007年9月9日
概要
大川口〜白子谷出合〜白子谷遡行〜ガレ谷〜鉄山〜大川口
コースタイム
大川口7:40〜白子谷出合8:05−8:30〜二俣10:00〜(昼食)〜涸れ谷(遡行打ち切り、尾根に登る)11:30〜鉄山13:20〜大川口14:20

懸案の課題

鉄山への登路のバリエーションルートとして、よく登られるのが白子谷だそうだ。地図でみると流域も狭く、また遡行時間も短いので手軽な沢と言える。以前から気になっていたのだが、今回ようやく遡行する機会を得た。
 奈良の自宅を午後10時30分に出て、黒滝・道の駅には午前0時着。そのまま寝ればいいものを、疋田さんと一緒なので、ちょっと一杯飲んでからとなる。ビールと酎ハイを飲みながら、四方山話に花を咲かせ、気が付いたら1時だったので、寝ることにする。

快適な遡行

翌朝は、6時起床でゆっくり用意をして、7時過ぎに出発。大川口に車を停め、出発は7時40分だった。川迫川沿いの国道を20分くらい下ると対岸から小さい滝が落ち込んでいるのが見えた。それが、白子谷である。
 河原に降りて、沢靴、スパッツ、ヘルメット、ハーネス、シュリンゲ等を身につけ出発したのが、8時25分。水量はそれほど多くないが、白い岩肌を流れる水がきれいだ。途中、7mの滝や8mの斜瀑など、そこそこ迫力があり、きれいな滝を高巻きしたり、直登したりしながら越えて行く。谷も明るくて快適だ。右岸は植林で左岸は自然林である。圧倒的に自然林のほうがきれいだ。
 左に小さな涸れ谷を見てからはゴーロ状となる。やがて、ゴーロの先にきれいな滑滝が見えた。さあ、ここからが、100mのナメでこの谷の見所である。困難な滝はなく、なめらかな岩肌を流れる滝は楽しい気分にさせてくれる。6mの二条の滝を越えてしばらく行くと、二俣でそれを左にとり、さらに20分ほど遡行したら左から少量の流れのあるガレ谷が入ってきた。

さてどうする

日帰り沢登り」によると、二俣を過ぎて、「次の出合で、水のある本谷を離れ、左のガレ谷から左上ぎみに樹林帯に逃げて、三〇分のアルバイトで鉄山西南の稜線に達する。」とある。
地形図の読みに加えてGPSで、現在地点はわかっているのだが、本の記述と合わない。パンを食べながら、二人で相談した結果、左のガレ谷はどう見ても落石の巣のようでこわいので、すこし本谷を登ってみることにした。
 ほんの20mほど登ったら、左から傾斜のゆるやかな涸れ谷が入っていて、なおかつ涸れ谷の右岸の尾根は非常に登り易そうであったので、そこで遡行は打ち切りその尾根を登ることにした。
 靴に履き替え尾根に取り付いたら、かすかな踏み跡があった。尾根に忠実に40分ほど登ると、踏み跡は左の方にトラバースするようになってきた。地図で確認するとちょうど鉄山の西南稜の1550mのピークと1543mのピークとの鞍部にでるようなので、その踏み跡をたどるとやがて、赤いテープが散見されるようになり、予想通り鞍部についた。非常に合理的なルートをとることができて、ふたりで喜んだ。
 そこからは、シャクナゲや笹を縫ってりっぱな登山道が鉄山まで続いており、安心して歩くことができた。しかし、鉄山からの下りはハンパじゃなかった。非常に急な箇所やすべりやすい土の道などがあり、木の根や枝を頼りに降りる場面もあった。鉄山頂上を13時20分に出発し、大川口には14時40分に着いたが、時間の割にはずいぶん長く感じた下山道だった。

 

まとめ

白子谷は、初心者同士でも十分に遡行できるくらいの易しい谷である。滝も適度にあり、高巻いたり直登したりして楽しめる。ナメや左岸の自然林もきれいである。谷の遡行時間は2時間程度であるが、その後の鉄山の登り・下りに、読図力、脚力など登山の総合力がある程度必要とされる。そういう意味では、いいトレーニングになると思う。

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