剱岳・源次郎尾根登攀

山頂
剱岳
分類
積雪期アルパイン
日程
2009年5月5日
概要
剱沢テント場〜平蔵谷出合〜1峰〜2峰〜剱岳頂上〜平蔵谷下降〜剱沢テント場
コースタイム
5/5(火) テント場3:30〜平蔵谷出合4:00〜1峰6:20〜2峰7:20〜剱岳頂上8:30〜平蔵谷出合10:20〜テント場12:30

 十分な休息をとって源次郎尾根に

5月4日は天気も悪そうだしレストと決めていた。実際はそれほど天気のくずれもなかったので、山スキー組の3人は別山から真砂沢を下降して、剱沢を登ってきた。私を含め残り3名は、2度寝をしたり、水を作ったり、昼間から酒を飲みながらトランプに興じたり、精神的にも体力的にも十二分にレストした。
5月3日に、八ツ峰を登攀して剱頂上を踏むことができなかったので、5月5日は源次郎尾根から剱本峰へとみんなの意見が一致していた。

 1峰へ

さて、5月5日。1時30分起床。3時30分出発。星空だ。好天が期待できる。4時には、平蔵谷出合に着き、登攀の準備をした。ルンゼを詰めていく。トレースがばっちり付いているとちょっと期待していたが、うっすらとステップがある程度だった。みなさん、早朝に登るので当然といえば当然。ふくらはぎがしんどい。
  やがてルンゼは左に曲がっていき、その先で尾根にあがるようになる。尾根にあがったのが5時だった。雪と岩とブッシュの道を登っていく。振り返ると後立山連峰、左側には立山のゆったりしたカールが広がっていた。
  雪壁からちょっとした岩場を越えて、ふたたび雪壁。1峰まではなかなかの登りであった。3日の八ツ峰登攀時に源次郎尾根を見たら、たくさんのパーティが連なっていたが、さすが連休も後半の今日は、順番待ちもなく順調に進む。6時20分に1峰に着いた。

 2峰から本峰へ

しばし休憩後、やや急な雪稜を下るが、トレースがちゃんとあるため不安はなかった。
  雪稜の登り返すと台形状の2峰に到着。7時20分。懸垂点は、本峰寄り、少し下ったところにあった。立派な太い鎖がついている。30mの懸垂と聞いていたので、ロープを2本つないだが、積雪のためか1本で十分な距離だった。
  ここから本峰までは、雪稜を淡々と登るだけだ。青い空にきれいな雲がかかっていた。振り返ると後ろから2パーティほど登ってきていた。頂上が近づくにつれ、いままで数々の山行を積み重ねて、やっと雪の剱岳の頂上を踏むという感慨が湧き上がってきた。
  このころ後立山のほうから低い雲が近づいてきた。すぐに剱本峰もガスの中に入った。頂上には8時30分に到着したが、強い風が冷たかった。15分ほど写真を撮ったりした後、別山尾根のほうに下った。
  かにのタテバイ、ヨコバイは雪はまったくなく、とくに困難は感じなかった。途中で関西岩峰会の人たちと一緒になり、交歓した。

 下山ルートは?

時間が早かったので、別山尾根を下るか、平蔵谷を下るか相談したが、天気も下り坂のようなので、危険の少ない池の谷乗越から平蔵谷を下ることにした。平蔵谷出合には10時20分着。そこから1時間強でテント場にもどることができた。 

よも山亭ホームへ

早朝ルンゼを登る


ルンゼ上部から


ルンゼから稜線へ


別山とテント場を望む


雪壁から岩壁へ


岩壁の登り


雪壁と青空


雪壁上部から


剱本峰を望む


もうすぐ1峰


1峰から本峰を望む


2峰からの懸垂下降


雪と雲


頂上にて


岩場の下降


平蔵谷からの下降


剱沢小屋の前で岡田ガイドと