聖宝谷から弥山(積雪期)

山頂
大峰・弥山
分類
積雪期ハイキング
日程
2010年2月20日
概要
大川口〜聖宝谷出合〜聖宝谷〜聖宝ノ宿址〜弥山頂上小屋〜聖宝ノ宿址
〜弁天の森〜トンネル西口〜大川口
コースタイム
2/20(土):大川口7:22〜聖宝谷出合8:02〜三股ガレ谷下9:20〜稜線10:25〜弥山11:55_12:20〜聖宝ノ宿址12:46〜弁天の森13:35〜トンネル西口降り口13:55〜トンネル西口14:57〜大川口16:12

 2ヶ月ぶりの山

12月に六甲でボッカトレをしたっきり、2ヶ月ぶりの山だ。体を慣らすためにも日帰りの雪山登山を企画した。通い慣れた大峰・弥山である。冬期は大川口から先は通行止めになっているので、国道を歩くことになる。2006年の2月には、トンネル西口から弥山を往復した。今回は、聖宝ノ宿址につきあげる聖宝谷を詰めることにする。聖宝谷出合までは40分ほどなので、トンネル西口に比べると楽だ。ただ、谷筋なので雪が深ければ、ラッセルがしんどい。このルートははじめてだがWebで調べて、なんとか行けそうだと思った。

 雪は少ない

この計画にK山さんが乗ってくれ、一緒に行くことになった。前夜いつものように黒滝道の駅で車中泊し、大川口にむかった。冬山の準備には時間がかかる。大川口を出発したのは7時20分を過ぎていた。
 40分あまりで聖宝谷出合。谷をみると雪は少なそうだ。岩が見え隠れしている。下から見るとガレの上部は傾斜が強そうで、本当に登れるか不安になったが、行ってみるしかない。
 最初の堰堤は右側から越えたが、ちょっと緊張した。久しぶりの冬靴なので、河原歩きに慣れるのにしばらくかかった。ガレ上部の三股までは、思ったより早く1時間20分程度だった。三股は真ん中の谷を登った。雪がある程度は付いているので、下部に比べると登りやすかった。
最後の詰めは、左の尾根に出るのが簡単そうだったが、右のルンゼ状の岩場を登るのも面白そうだったので、そちらを登った。岩に付いている雪を払いのけスタンスを探しながらの登攀で、すこし緊張したが面白かった。

 樹林帯も雪は締まっていた

ルンゼから樹林帯にはいると、樹氷がきれいだった。雪は豊富であるが、締まっていて歩きやすい。樹林の間を縫っての快適な登りで広い尾根に出た。聖宝ノ宿址まで50mほどの場所だった。トレースは無かった。役行者の像は台座から上は出ていて、以前来たときよりは雪は少ないようだ。

 弥山へは直登ルートで

弥山への登りでは、夏道は尾根の途中から右方向にトラバースするのだが、今回は直登することにした。結構傾斜はあるものの快適な雪上登高で高度を上げた。上部では、一部クラストしているところがあり、アイゼンを着けようかと思ったが、クラストしていない部分を探してそのまま登り続けることができた。登り切ると前方に鹿よけの網が見えた。小屋は右方すぐのところにあった。11時55分到着。

 下山は西口ルートで

弥山小屋の扉は開いていて、中に入って行動食をとり、下りに備えてアイゼンをはいた。宿泊する場合は名簿に記入して3000円を払うことになっている。
 12時20分に出発。登りではしんどかった急な雪斜面も下りはアイゼンがきいて快適だった。25分ほどで聖宝ノ宿址に着いた。
 聖宝谷は、尻セイドーで下れるくらい雪があれば快適に早く下れるが、雪が中途半端に付いていたため、急なガレ場は滑りそうでいやだった。そこで聖宝谷から登ってきたトレースと分かれて、尾根をトンネル西口まで下ることにした。トレースはなかったが、だいたい夏道の見当はついたのでそれに沿ってくだった。
 弁天の森手前で、西口から登ってきた単独行の若者(厳密には+犬1匹)に出会った。写真を撮りにきたようである。午後1時ごろから晴れてきて、青空を背景に樹氷がきれいだった。

 氷瀑はきれいだった

西口への降り口には13時55分に到着。トンネル西口までの下りは、夏道でコースタイム30分となっているが、これは夏道でもちょっと無理で、50分はかかる。雪道なので1時間はかかるだろうと、ゆっくり慎重にくだった。
 トンネル西口まで1時間ほどで到着。後は、道路わきの氷瀑の美しさに感嘆の声を上げながら、大川口めざして国道をのんびり歩いた。
 大川口には16時12分着。
 黒滝・森物語村御吉野の湯で汗を流して帰宅の途についた。

 感想

この2ヶ月間というもの、ジムで走ったり筋肉トレーニングをしてきたが、やはり登山に使う筋肉は少し違うようで、体全体が疲れた。
 しかし、山はいい。精一杯がんばったという充実感と自然の美しさに触れるこの楽しさはなにものにも代え難いと感じた。
も う少し体を慣らして、大きな山にチャレンジしたい。

 反省

★リュックを背負おうとしたら、ウェストベルトのバックルが片方なかった。旅 行で使ったときに脱落してしまったようだ。普段はそれほど感じなかったが、や はりウェストベルトがないとリュックが左右に振られて歩きづらかった。結局、 両方のベルトを前で結んで使用した。 思ってもみなかったことだったが、やはり山行前には、すべてをちゃんと点検し なければならないと感じた。
 ★トンネル西口まわりで下山したが、計画書のエスケープルート等の欄にそのこ とを記載しておかなかった。聖宝谷の様子がわからなかったせいもあるが、想像 力を働かせて、あらゆる可能性を考えておかなければならないと思った。


聖宝谷の今回のルート


聖宝谷出合


下部のガレ場


上部三股


右手のルンゼ状を登る


左手から尾根にでる方が簡単


ルンゼを抜け樹林帯を登る


聖宝ノ宿址の役行者像


弥山への急登


弥山小屋にて


青空が見え、樹氷がきれいだ


国道脇の氷瀑


氷の芸術