雪の荒島岳

山頂
荒島岳
分類
積雪期ハイキング
日程
2010年2月28日
概要
勝原スキー場〜シャクナゲ平〜Co1315m地点(往復)
コースタイム
2/28(日):勝原スキー場駐車場9:30〜シャクナゲ12:05平〜1315m地点13:25〜シャクナゲ平13:55〜駐車場15:10

 雪の荒島岳へ

荒島岳は秋に一度登ったことがある。 雪のあるときに登りたいと思い、今回の山行になった。2年ほど前、山仲間が冬に登り、吹雪、雷等の悪天候のため、一泊して敗退したというのを聞いたことがある。さて、どんな状況だろうかと興味があった。
 時期的には2月下旬ということで樹氷などを期待していたが、折から暖かい気団が入り、雨が降ったりして不安定な天候が続いていた。

 雨はふ〜る

 さて、一週間前は、降水確率が60%を超えていたので、中止かと思っていたが、金曜夜の天気予報では30%に下がり、晴れマークも見えていたので、決行することにしたが、なんと土曜朝の天気予報では60%になっていた。
 案の上、南条サービスエリアで車中泊していると0時ごろから雨が降り出し、午前6時ごろには本降りになっていた。朝食をSAで食べながら、どうしようかと相談した。勝山の恐竜博物館にでも行こうかとか、温泉には入って帰りたいとか、ぐずぐずしていた。とにかく勝原スキー場までは行くことにして国道158号を勝原スキー場へ向かった。

 遊んでいる間に回復

 勝原スキー場の駐車場への道はかなり雪が残っていた。最後の駐車場入り口には雪が積もっていて乗り越えようとしたが無理だったので、スコップで除雪して駐車場にはいった。8時過ぎには着いたが、雨で駐車場には水たまりができ、スキー場の上のほうもガスの中。とても登る気になれなかった。せっかくビーコンを持ってきたので、ビーコン探査ゲームでもしようかと傘をさして2回練習した頃になんと、雨が上がって日が差してきたではないか。どこから現れたか、ほかのパーティの車も2台到着して、登山者が準備を始めた。これは、登らない選択はないと、我々も準備をして登り始めた。

 雪はまずまず

9時30分出発。雪はまずまずしまっていてワカンをつけるほどではない。スキー場をまっすぐ登り、右上に続いている林道沿いに登っていった。やがて広い尾根に出た。
そこにはリフトの支柱が倒れていた。ここまでスキー場だったらしい。ここまで約1時間。積雪は40cm程度か。ブナ林を登っていく。所々は夏道が出ていた。

 雪の荒島岳は大きかった!

左隣の尾根とのジャンクション(Co1015m)には11時20分に到着。そのころから霧が晴れて、荒島岳が姿を現した。真っ白で大きく迫力があった。そのままなだらかな尾根を登っていくとシャクナゲ平(Co1204m)に着いた。トラバースしてそのまま荒島岳とシャクナゲ平の間のコルにでるルートもあるが、雪崩の恐れもあるため尾根筋を登った。12時5分到着。快調なペースでなんとか頂上まで行けそうな気がした。少し休憩して、鞍部に下りようとしたら、もうあたりはガスで真っ白。
 GPSで方角を確認して降りようとしたが、なんと西南西にのびる佐開コースを間違って、降り始めた。すぐに気がついて再びコルに向かったが、15分ほどのタイムロス。最近買った地図表示のできるGPSを使ってみたくて、地図とコンパスで確認しなかった罰である。地図には登山道のデータも入っていたので間違えたのである。12時40分コル到着。コルからは尾根に沿って登りだした。
 「もちがかべ」と思われる急な雪斜面が出てきた。K下さんトップでステップを切りながら登る。
 まるで、白馬主稜の最後の登りのようだった。
 岩が右に出てきたところで、右にトラバース。夏道と思われるところにでた。夏道はブッシュが雪で倒されかぶっていたり、雪穴があいていたりして歩きにくかった。
 ガスは相変わらずで、見通しはきかない。時間も1時20分になったので、1315m地点で引き返すことにした。

 

 下山もなかなか

少し下ると、登山口で一緒だった女性を含む熟年者の5,6人のグループが上がってきて、もう少し登ってみるとおっしゃっていた。帰りは急な雪壁もあるので、事故がなければよいがと案じた。
 そのまま来た道を引き返したが、ブナ林のゆるい斜面で雪穴に足をとられ前倒したり、スキー場でも雪穴にはまったりと、なかなか油断のできない下りだった。天候が回復する兆しはなく、だんだん本格的な厚い雲に覆われてきたので、引き返したのは正解だった。
 15時10分に駐車場に着いた。途中「みらくる亭」の温泉で汗を流し帰途についた。高速は米原付近で渋滞していたが、運転をK下さんに替わってもらっていたので、私は惰眠をむさぼっていた 。

 

 感想

一時は、そのまま帰ろうかと思っていたところ、ビーコン探査ゲームをしていたおかげで、天候が回復し、雪山を歩けたことは望外の喜びだった。しかし、ほんの40分あまりの間に、晴天からホワイトアウトの状況になる雪山の厳しさも知った。地図読みも含め、いろいろ教訓を残してくれた山行であった。

 反省

GPSに頼って地図を見ず、ルートを間違ってしまった。地図読みが基本であることを再確認した。
なんでもないブナ林の下りで足を取られ転倒し、前を歩いていたY田さんの足をすくってしまった。 なにもなかったからよかったものの、気を付けなければいけないと思った。

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スキー場上部を登る

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雨の駐車場

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ブナ林を登る

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荒島岳が見えた

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一瞬の間にホワイトアウト

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最終地点

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スキー場上部にて