因縁の沢

　昨年も同じ時期に金ヶ丸谷をめざしたが、林道でタイヤがパンクし、沢上谷への珍道中となった。顛末は昨年度分の当Webページをご覧ください。
　今年も、キノコに惹かれてやってきました。リーダーH内さんの計画では、夜叉ヶ池登山口から登山道を少し入ったところの沢をつめ、1252mと1316mのピークの間のコルにでて、根洞谷へ降り、そこから金ヶ丸谷出合まで根洞谷を下降。そして金ヶ丸谷を遡上し、三周ヶ岳と1252mピークの間のコルにでるというものでした。長いルートですが、癒しの沢旅ができると期待していました。天気予報では両日とも天気はよさそう。
　登山口の駐車場には夜中の1時頃に着き仮眠。ほかに車が一台も停まっていないことが不思議だった。林道が崩れた!? 　

　なかなか一筋縄ではいかない

　朝は7時すぎに出発。すぐに登山道脇から沢に入る。さっそくナラ茸が。まだまだあるよということで、先に進む。
二股は右にとる。特に悪場もなく、1時間30分でコルに到着した。
　当然ヤブである。ここからの下りが第一の核心だ。標高差200m少しの下りだ。地図をみるとコルから北北西寄りに降りていった沢が傾斜もなく降りやすそうだったので、そこを降りることにした。しかし、しばらく降りると傾斜が急になり、当然岩場であるので右の尾根を巻き下ることにした。ところが、その尾根も岩壁がでてきて懸垂しなければならなくなったので、さらに谷を挟んで右の尾根にトラバースし、その尾根を下った。この尾根は傾斜もそれほどなく、無事河床に達することができた。
　　後でGPSの軌跡を見たら、下部では、コルから真北に延びる尾根を下っていたことがわかった。実際は地形図に表れない地形だった。 　

　キノコ・オンパレード

　根洞谷に降りてからは、穏やかな流れをひたすら下る。
　ナラ茸たくさん、古くなった舞茸一株、キクラゲ少々をゲットした。
　　空も晴れてきて、原生林の流れの中を下るのは気持ちがいい。根洞谷に降りてから5時間弱で金ヶ丸谷出合に着いた。
　　さて、いよいよこれからが金ヶ丸谷の遡行になる。川幅の広い川原を遡上していく。一部ゴルジュっぽいところや小滝も出てきて目を楽しませてくれる。
　　　励谷を過ぎ、その先で右岸のルンゼから土石の押し出しがあり、土砂とともに多量の流木がたまっていた。それまで、なかなか豊富な流木がなかったので、そのあたりの左岸を一段上がった平地でツェルトを張ることにした。
　夕食は、ヌメリスギタケモドキとおぼしきもの、ナメコ、ナラ茸、シロ舞茸、キクラゲ、ぶなヒラタケ入りの鳥すき、生卵付。豪勢だ。食べきるのになかなか苦労した。
　翌日の朝食もキノコ入り味噌汁で、これも具が多量にある。苦労して食べきり、出発。 　 　

　第2の核心

　　今日も天気はいい。途中アマゴを手づかみでつかまえた。もちろん、禁猟期なのでそのまま放流。
　1時間半ほど遡行したところで5mほどの斜瀑が現れた。右側の壁にトラロープとワイヤーがかかっている。F澤さんトップで下の段を登ったが、その先2mほどが悪いらしい。ロープを出し、確保してその上を登った。その先もゴルジュ状のところに滝が2つ続いていて難しそうなので、そのまま巻き道でやり過ごす。
　その先もところどころ小滝がでてきて楽しませてくれた。おみやげ用のキノコを採取しながら遡行し、赤布に導かれながら、そろそろ疲れで足がだるくなった頃、稜線の登山道に出た。 　

　静かな山旅

　三周ヶ岳山頂では、能郷白山など360度の展望を楽しめた。我々の行程である根洞谷〜金ヶ丸谷も一望することができた。
　夜叉ヶ池から下る途中で登ってくる2人連れにあった以外、ほかの登山者に出会わない静かな山旅だった。 　 　

この沢をつめてコルに出る

月夜茸〜これは食べてはいけません〜

コルに到着〜ここからの下りが核心〜

ナラ茸の群落

根洞谷の河床に着く

おだやかな流れを下る

キノコ探してます

りっぱな大木

美しい森

白舞茸

キクラゲ

ブナハリ茸

金ヶ丸谷出合

金ヶ丸谷の流れ

秋の空

アマゴを手づかみ

ロープを出した斜瀑

小滝が出てきます

また、小滝が出てきます

やっと現れたナメコの群落

三周ヶ岳頂上から能郷白山を望む

静かな夜叉ヶ池