氷始めました

　岳人の記事を見て、アルパインアイスをしたくなった。それには、まず道具ということで、ペツルの新型クォーク、M10を調達して、アイスのメッカ八ヶ岳に行った。相棒はアイス２年目のS木さんである。
　

　天気がいいのでジョウゴ沢

　当初の予定は、１日目は赤岳鉱泉のアイスキャンディで足慣らしをして、２日目にジョウゴ沢に入ることにしていたが、天気がいいので、初日にジョウゴ沢に入ってF2で足慣らしをすることにした。
　トポ通り、硫黄岳への登山道をしばらく歩くと、ジョウゴ沢の道標があり、沢沿いにトレースがついていた。
　F1は右から歩いて登り、F2には２５分あまりで到着した。 　

　アイス初体験

　F2は中央右寄りのところは、氷の下に水流が見えていたが、中央は氷が厚く張っていたので、まずS木さんにトップロープを張ってもらい、練習することにした。S木さんは２年目というのに、しっかりスクリューもセットしながら余裕で登られた。
　さて、私がトップロープでトライする番だ。アックスなどは、振れば氷にささるものだと思っていたが、なかなかそうは問屋は降ろしてくれない。ちゃんと振らないと氷にはじき返されてしまう。刺さりやすいところを探して打ち込み、なんとか足を上げ、またアックスをふるうという繰り返しでなんとか登ることができた。アイゼンもモノピックにしてきたが、なかなか決まらなかった。
　ルートを変え、トップロープで２回ほど登った後、スクリューセット済みヌンチャク有りでリードで登らせてもらった。オーバー手袋をはめてのクリップはなかなか大変だった。手袋だけの方がいいようだ。アイス初体験としては、満足して赤岳鉱泉にもどった。　 　

　天気は曇りのち風雪

天気は悪くなるという予報だったので、雪が降っていたらアイスキャンディで遊ぼうということに決めていたが、朝起きてみると雪も止んでいたので、とりあえずジョウゴ沢へ向かった。F2を越え、沢沿いを登っていくと、ゴルジュが現れた。岩に氷が張り付き迫力ある景観を作っていた。沢床は氷が厚く張っていた。登ってすぐ右手には３段50ｍの大きな滝が見えた。（乙女の滝？）
　私たちは、ナイアガラの滝をめざしてもうしばらく登った。すぐにほぼ垂直に落ちる氷瀑が現れた。これがナイアガラの滝だ。
　風も強くなってきたし、雪もちらついてきた。
　S木さんがまず登り始めたが、垂直の氷に苦労している。１本目のスクリューをセット、ヌンチャクにクリップして次に登りだそうとしたところで落下。怪我はなにも無かったので気を取り直して、再度挑戦し上まで抜けた。左岸に支点があり、そこにトップロープをセットして、私も登らせてもらったが、バーチカルアイスは厳しかった。１回目はなんとか登ったが、スクリューとヌンチャクを回収しながら登った２回目には力尽き、上まで抜けることはできなかった。また、ちょうど登るルートに水滴が落ちていて、それに濡れながらの登攀だったので、降りてきたら、アウターに氷が張っていた。これぞ人間アイス。
　風雪が強くなったきて寒かったので、赤岳鉱泉まで降りることにした。F2は右岸から巻き降りた。
　

　アイスキャンディーはいいかも

　

赤岳鉱泉のテントでしばらく休憩した後、S木さんがアイスキャンディーで練習したいということだったので、ビレーをすることにした。使用料は１日1000円。また、500円でいろいろなバイルをレンタルできる。
　バーチカルアイスをするのなら、アイスキャンディーで練習すれば、アプローチの時間も節約できるし、いいかもしれない。
　S木さんは４、５回登っていろんなムーブを確認していた。
　十分にアイスを堪能して、テントを撤収し、この日に入山したO村さんの３人パーティとちょうど入れ替わるようにして、赤岳鉱泉を後にした。 　 　

氷始めました

いつもの冬景色大同心

アイスキャンディー

ジョウゴ沢F2に到着

F2を登る

２日目ジョウゴ沢ゴルジュの迫力

ナイアガラの滝に到着

余裕のS木さん

必死の私