10月の川柳


近詠


三歳児欠伸している美術館



留守電は不便ファックス送ります


潔癖症でバーゲンの服まず洗う


免許証まともな顔に写らない


バイオリズム狂ったまんま秋の風


人真似をするのはきっとあせりだろ


うかうかと真情見せて距離が出来


なんでなんでとハードルを下げている


まな板が聞いてくれてる独り言


とびっきりの笑顔が土産里帰り


言い訳に亡母を持ち出す罰当たり


題詠


べた褒めしてもどっこいその手には乗らぬ



酔眼にゆらゆら妻が美女に見え


地震かな蛍光燈が揺れている


無口になった思春期の厚い壁


拒否してもしても動じぬストーカー


キッチンピカピカ息子が彼女連れて来る


合格祈願力いっぱい鈴鳴らす


鍵っ子の鈴が鳴ってるランドセル


思いそれぞれ千の音色で鈴が鳴る


あの猫はきっと伏線サスペンス


サスペンスすっかり私共犯者


結局は最後まで読むサスペンス

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