6月の川柳



近詠


睨むのが精一杯の抵抗で


無視された言葉落ち着く先が無い


当てになどしてない筈が心待ち


ボロボロの国語辞典が手になじむ H18年番傘秀吟抄


運動不足犬にも付けた万歩計


思ってもいない事まで他人様


わかってる様でわからんのが夫婦


愚痴を聞く耳ゴミ箱になっている


ひょっこりと出逢って戻る50年


そういう目で見ればみんなそう見える


自分なぁと説教癖が出てしまう


夜店の指輪今も大事にしてる妻


母の日に夫が肩を揉んでくれ


拗ねている私に誰も気付かない


お互い様と我慢をしあう工事音


課題吟


夢にまで見たのに逢えば喧嘩する


先祖から受け継ぐ亀が胡坐かく


薄くても料金変わらない床屋


直感で決めた夫は二重丸


助手席の妻はいつでも舟を漕ぐ


月下美人咲いて眠るの惜しくなる


ゲスト名見て丸つけるテレビ欄


親逝った実家客間に通される


選者という試練が待っているゲスト


暇ですからとさりげなくお手伝い


極めれば主婦業息つく暇が無い


リストラの憂き目時間をもて余す


そして今亡母とおんなじ事言うて


色褪せて消えてしまった火の匂い

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