H23年・3月の川柳
近詠
失敗を喋って距離が近くなる
正直も良いが傷口深くする
省略をされて覚える外来語
あの頃の誓いを今も蒸し返す
用件だけ言えば素っ気が無いという
来たら困るが一応は声を掛け
また火傷しそう膨らむ好奇心
ご近所のニュースも添えて晩御飯
相合傘もうときめきは無いけれど
音声でレンジに指図されている
木瓜開く初めましてと言うように
春だ春だと騒がしい猫の恋
天井とお喋りしてる不眠症
題詠
悪友と互いの妻は思ってる
モカの香でほぐす小さなわだかまり
桐ダンス削り娘に譲ります
記念日を忘れ兵糧攻めにあう
あれそれで用が足ります老夫婦
夫への不満寝言で言うておく
春なのにエンジン不調花粉症
胸に棲む亡母に時々愚痴こぼす
胸のすく言葉最後に取ってある
皮下脂肪だけは誰にも負けません
愛たっぷり注ぎ根腐れさせている
これ以上怒れば血管が切れる