H25年 10・11月の川柳


近詠


575にすれば笑える友の愚痴


手土産を持ってきたから身構える


松茸のかわりエリンギ負けてない


かんにんとおおきに路地を譲り合う


大声で笑う五歳は若返る


また明日笑えるようにネジを巻く


どちらにも取れる笑顔でやり過ごす


口下手がくれた笑顔にホッとする


形状記憶悲しい時もでる笑顔


医学書をかじり可愛げない患者


咳をする医者に不安が尚つのり


優しくも強くもするの涙って


お喋りが元気の素になっている


今更なあ狸寝入りを悔やんでも


手作りの歪みたっぷり愛貰う


美しい箱にしまっておく記憶


香辛料湿気て活気のない夫婦


スミマセンだけでまあるくなる空気


ええとこやのに隣で鼾かいたはる


子守唄がわりにしてる妻の愚痴


ちぐはぐな会話それなり続いてる


派手な服鏡の許可がまだおりぬ


掃除機にときどき愚痴を吸い込ませ


美人やのにもったいないな厚化粧


目印の店が消えてる待ち合わせ


取り敢えず笑うしかない無策です


アッハッハで済ますしかない物忘れ


余命何年軽々しくは言わないで


失敗談身に覚えあり笑えない


相手からみればこっちも変わり者


課題吟


好きなだけ飲ませてやれとお医者様


ようやっと掴んだ運に武者震い


言い訳を聞かずに開くジャンプ傘


長い経いつしか船を漕いでいる


婚外子相続やっと夜が明ける


受験生明けの明星見て背伸び


痛い程わかる悲しみ手をにぎる


頑張れば正社員にとこき使う


イエスマン出来ず万年平社員


阪神のパレード待っているフアン


凡人でいいさ聖人雲の上


清く正しく餓死した判事いた戦後


30回噛んでスマート維持してる


3人の子持ちと見えぬ腰の線


スマートになって解説する力士


大安吉日車当て逃げされました


どうしてを繰り返してる拉致家族


正直に言えば言う程誤解され


物言わぬ背中に発破掛けられる


喝くれる友いて今日も恙なし


ジーパンの破れ繕い怒られる


赤い舌女の敵は女です


酒が入ると全部喋ってくれました


見つけてしもたヘソクリの隠し場所


義理ひとつ果たせて軽い靴の音


台風がそれてチャンネル切りかえる


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