H27年 4・5月の川柳



近詠


マスクした写真ばっかりこの季節


乾物を戻し年金まだかいな


百均の傘は大事に持ち帰り


行きつ戻りつ季節のページ捲られる


気が付けば隣近所は老いばかり


百均の皿で食べても同じ味


教わったレシピにプラスする心


ぼろくそに叱ってくれる人が居る


喉元を過ぎて原発再稼働


幸せな人の噂は尻すぼみ


同じ物食べて痩せたい太りたい


ストレスがたまって嵩む電話代


妊婦さんやろかと迷い譲る席


パスワード人それぞれに癖がある


腹の立つことに年齢四捨五入


くしゃみ連発用事が一つ消えました


磨いているうちにどうでも良くなった


気掛りは夫瞬間湯沸かし器


こんな事せめて電話で話してよ


ほどほどの悪も飼ってる腹の底


先の先読んで苦労を背負い込む


飯こぼす夫笑っていられない


句読点なしで喋られああしんど


足りぬもの何かと自分覗き込む


迷うなら先ずは動けとけしかける


少年の孤独を知っているスマホ


課題吟


三度目の春音信は絶えたまま


僕は無視猫のくしゃみに大騒ぎ


次々とあくびが移る朝のバス


梅終り次は桜へ人の群れ


通帳に雀の涙ほど利息


薄くても同じ料金理髪店


火に油言い訳もっと怒らせる


夫いるだけでリズムが狂いだす


赤ちゃんのリズムに右往左往する


お互いに電話切るのを待っている


役立つと溜めては捨てるスクラップ


恰好よく別れましょうね花吹雪


恋人が出来たんかいな顔の艶


マンション暮らしロボ犬で我慢する


開花予報新入り仕事手に付かぬ


寝込まれて分かった家事の大変さ


何度でも知らない振りで聞いてあげ


エコライフしてます屋上も緑化


耐えている言葉が喉を上下する


板挟み黙って耐えるしかないか


任せとけ言うた割には尻すぼみ


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