56.「阿修羅城の瞳」

主なキャスト:市川染五郎・天海祐希・夏木マリ・高田聖子・橋本じゅん・小市慢太郎・近藤芳正・伊原剛志
作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 舞台監督:芳谷研
公演記録:2003.9.6〜28@松竹座(大阪)

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第一幕:京の都で魔物が棲むと噂されている一条戻橋が江戸の佃島に移された。その戻橋へ、平安の昔に名を馳せた陰陽師・安倍晴明の子孫で、今は江戸市中に跋扈する魔物たちを狩る特務機関・鬼御門の頭領、十三代目安倍晴明がやって来る。そこへひとりの尼が現れるが、実はそれは鬼の美惨で、童姿の鬼・笑死や眷属である阿餓羅と吽餓羅らを従えていた。ここへ鬼御門の副長・安倍邪空も来合わせる。邪空は鬼たちと斬り合うと見せかけ、突然晴明に斬り付けてその命を奪う。
闇に覆われた江戸の町では、人を襲う鬼を鬼御門の面々が退治している。そんな中、ひとり佇むのは病葉出門という浪人者。江戸劇界で誰知らぬ者のない大作者・四世鶴屋南北の新しい弟子である。師匠の南北は、座員の孫太郎、俵蔵、滝次らと共に新作の『東海道四谷怪談』という怪談芝居を思案中であった。折からやって来た役者の花柱多香蔵や出門たちのやりとりを聞く内に、南北はこの物語を『仮名手本忠臣蔵』に挟み込むことを思い付く。一方、ここへつばきという女が現れる。出門はその様子から、つばきが鬼御門に追われる身であることに気付き、また、何故か心惹かれる。ここへ邪空が手下の毘沙門、大黒らと共にやって来て、つばきを捕らえようとする。これを拒もうとする出門の顔を見て驚く邪空たち。というのも、出門も五年前までは鬼御門の一員だったのだ。ちょうど江戸では、盗みを行った場所へ椿の花を一輪残す“闇のつばき”と呼ばれる女盗賊が世間を騒がせていた。その賊こそつばきであり、戻橋で殺された晴明の死骸の傍らに椿の花があったこと、また、晴明を戻橋へ呼び出した手紙を証拠に、邪空は晴明殺しの下手人がつばきだと話し、彼女を庇う出門へと斬りかかる。出門と邪空は剣を交えるが、つばきが姿を消したことに気づいた二人は剣を収め、邪空は「徳川の世に“阿修羅”が蘇える」と告げて立ち去る。この様子をうかがっていた南北もまた、鬼たちに一味する者であり、妖かしたちが殺した多香蔵の血で台本を書き進めるとともに、そこに現れた美惨や笑死らとともに、意味あり気な眼差しを出門へと向けるのであった。
神社の境内では渡り巫女の呼鉄、火縁、水諠、樹真、谷地が歌い踊っているが、これは皆、つばきの一味である。つばきの後をつけて来た出門に対し、つばきは自分の右肩からうなじにかけて椿の花に似た赤い痣があり、また五年以前の記憶を失っているため、過去を知ろうとして盗み働きをしていること、また、痣のことを晴明に相談しようとしていたことを語る。これを聞いた出門は、ますますつばきに惹かれて行く。
市中では鬼や妖かしたちが次々に人を殺している。そんな中、戻橋にやってきたつばきを邪空は攫って行く。なおもつばきの後を追う出門であったが、その目の前に現れたのは晴明の娘・桜姫。彼女はすでに陰陽道の総本家・賀茂家へ嫁いでいたが、かねてから出門を恋い慕い、彼を追って来たのであった。出門は足手まといになる桜姫を、つばきを助けようとして手傷を負った鬼御門三界衆の雷王、鳴王、震王に任せ、鬼御門の屋敷へと向かって行く。
鬼たちが探していたのは鬼宿に炎の痣を持つ女だった。邪空に攫われたつばきこそ、彼らが求める“阿修羅”への手掛りとなるその印を持つ者であった。つばきを救うために屋敷へやって来た出門は、鬼に味方した邪空や南北の罠にはまり手傷を負うが、仮霊の術によって出現した安倍晴明もどきや、桜姫がやって来て、“打鬼の鏡”の威力によって危機を逃れるのであった。

第二幕:出門とつばきは鬼御門から逃れ、隠れ家に身を忍ばせている。悪夢にうなされていたつばきに、出門は“鬼殺しの出門”と呼ばれていた頃の思い出を語る。鬼の巣食う寺に踏み込んだ出門は、魔物たちを次々に斬殺した上、そこにいた少女を手にかけたことがあった。その日以来、出門は鬼御門には戻っていないという。出門の話を聞く内、つばきのあざが炎のように熱を持ち始め、美惨はじめ鬼の一群が姿を現わす。つばきこそ鬼たちが出現を待ち焦がれた、鬼たちの王・阿修羅だったのだ。阿修羅は初め童の姿を借りて生まれ、次に女性に転生する。そしてその女性が人として最も激しい情、“恋”を知ると阿修羅に生まれ変わるという。しかも、相手の男が強ければ強いほど、またその男に対する恋心が強ければ強いほど、転生した阿修羅の力は強大であるという。出門は、阿修羅となったつばきに刀を向けるが斬ることが出来ない。現れた邪空を斬り伏せた出門は「首が飛んでも動いてみせる」と言い捨て去って行く。なおも後を追おうとする邪空に阿修羅は自らの血を与え、この世を地獄としようと高らかに告げる。
炎に包まれた江戸では、鬼の手下となった鬼御門が“闇のつばき”の一味を抹殺しようとするが、晴明もどきと桜姫が追い払う。そして桜姫は江戸を護るために上野寛永寺に向かい、晴明もどきは生き残った火縁、水諠、樹真について来るよう誘う。
阿修羅と別れた出門は、刀鍛冶の祓刀斎に、斬神斬鬼の必殺剣を作って欲しいと頼む。祓刀斎は、出門から預かっていた出門の愛刀・黒夜叉を渡そうとするが、相手が阿修羅と知り“降魔の外法”を用い、黒夜叉を“縁切りの太刀”として打ち直す。そこへ晴明もどきと闇のつばきの三人がやってくる。晴明は阿修羅を斬るには、晴明を殺さなければならないと告げる。阿修羅を滅ぼすには、鬼御門のなかでの殺し合いを勝ち抜いたものでなければならないというのである。出門はそれを拒否し、火縁ら三人の渡り巫女とともに阿修羅のもとへと向かう。見送った祓刀斎は、晴明もどきが実は晴明本人であるのを見抜く。
阿修羅のもとへ向かう出門の前に、「天の川あさせしら波ふくる夜を恨みて渡る逆しまの橋」と書かれた短冊が舞い落ちる。出門が短冊を読み上げると天地が鳴動し、夜空に鬼の城・阿修羅城が姿を現す。出門らは城へと続く佃島の戻橋を目指す。
戻橋を渡った出門が最前の和歌を読むと阿修羅城の門が開き、そこには花嫁衣裳に身を包んだ阿修羅が居る。阿修羅は出門が一人で来なかったことを怒り、天守閣で待つと言って姿を消す。城の内へと進む出門たちは、一味となった鶴屋南北や鬼御門の面々を倒し、やがて邪空に出会う。不覚をとって邪空に押さえ込まれた出門に、美惨が襲い掛かる。しかし阿修羅が声をかけた隙を衝き、出門は邪空、美惨に止めを刺す。天守閣へと辿り着いた出門は阿修羅に戦いを挑むが、“縁切りの太刀”も“打鬼の鏡”も阿修羅には通じない。激しい闘いの末、出門は阿修羅がつばきだった時に使っていた簪を阿修羅の首筋に突き立てる。同時に阿修羅も出門の喉元に喰らい付く。
猛火も阿修羅城も消えた江戸の街。渡り巫女や桜姫、晴明がそれぞれ立ち去り、放心した南北も日本橋に戻ってくる。やがて消えたかに見えた出門が現れる……。

とりあえず1ヶ月公演だし取れないことはないでしょ?と思いながら。でも新感線だしなー、人気あるよなー、と思ってたら。ぴあのリザーブシートがあるらしいー。ま、ダメ元で申し込んでみたら取れてしまった。(笑)平日の昼公演だしなー、やっぱり。(そうなのか?)でも松竹座って行ったことなかったんだけどもろ歌舞伎ーって言うか伝統演芸ーって言うかなんかそんな感じなのね。(謎)お着物着たご婦人たちが大勢来てそうな。(は?)演目よりもまずお染ちゃんだからなのか?((中村)染五郎さんのことを勝手にかめのはお染ちゃんと言う。苦笑)それとも天海姉さん(天海祐希嬢)の宝塚効果か?(え?)しかし。「2時からの公演だしー30分前に行ったら余裕だな」と思っていたら。1時半から開演じゃんっ!(焦)るりるり〜♪とトイレに並んでたらぎりぎりになってしまった。(不覚)あたし、疲れてるのね。(そうか?)や。でも間に合ってよかった。(ほっ)うーん、まぁ新感線超豪華版って感じでしょうか?初演観てないんで何とも言いようがないんですが。(黙)ただの時代劇だけで収まり切らないそのーかぶいてるんだぜーなとこが新感線らしくて好きですーん。歌舞伎ってのは語源的に「かぶく」=「ヤンキー」(ちょっと違う。黙)、「目立ちたがりやさん」(え?)な意味らしいので。衣装の派手派手びらびらな格好もこう文化の融合って感じでよろしいんじゃないでしょうか?(偉そう)でも花道側がよかったなー。(おい)ま、大半客演な方々が主役なのでー桜姫な高田聖子さんとか祓刀斎な橋本じゅんさんとか嬉しいですよ、素で。(おい)なんかテンション上がるっつか。「やーんっ!」って感じで。(謎)フリスビー好きの山田。(笑)座布団が好きな山田。(ちなみに桜姫の愛犬です。笑)いい、いいなーおい。(だから)でもこのネタ通じるの大阪だけなんじゃないですか?(おぶおぶ)NTT西日本BフレッツCM提供ですもんねぇ?(笑)お染ちゃんはかっこよかったりチャラけてみたり。主役ですから腐っても主役ってことで。(おい)人気あって当然ーって感じなんですが。ここは注目株として悪役の邪空@伊原(剛志)さんを押しておきましょう。(何)もちろん美惨@夏木マリさんも素敵なんですけれど。(最近テレビで「ピンポン」見直してますます夏木さんの魅力にハマってるんですけども。笑)悪役ーなんだけどタイムボカンシリーズのドロンジョ的な詰めの甘さと言うか徹底的な悪役じゃないとこが好きかも。どこか弱い。(苦笑)きっと後で「おしおきなのじゃぁーっ!」なんて言われちゃってることでしょう。(誰に?)つか谷間が超せくすぃーです。(どこ観てるんだか…)メロンぼーん、みたいな。(は?)でも最初美惨が高田さんだと思ってたのね。(え?)あんまり誰が出てるとかよくわかんないまま観に行ったあたしが悪いんですけど。(黙)なので夏木さんだーっ!と気がつくまでにかなりの間がありました。(おい)天海姉さんは…うーんと…恋…ですかー。(は?)なーんかおっとこまえな姉さんと恋ーってのがいつも繋がらなくて困ってしまうのですが。(おい)でも「私より強い男」っていう条件はぴったりーな感じがします、ハイ。(は?)つか阿修羅ってのは恋の神様だったんですか?(素)あ、でも三角関係どろぬちゃ系は修羅場って言いますもんねぇ。こう奉ってある阿修羅像の後光っつかめらめらーって燃えてる炎みたいなのは恋の炎だったわけですね。(きらーん☆)あたしはあなたの恋の奴隷ーって。(何口走ってるんだか。黙)あーちょっと取り乱してしまいました。(黙)桜姫はもう素敵☆大好き。(え?)バズーカ抱えて出て来るその勇姿にくらくら来ますー。(は?)でそのアーミーな柄の着物、欲しいですから。(おい)ライヴに着て行ったらめちゃくちゃかっこよさげな。(だから)「はいはい。ショートコントのコーナーはもう終わりですからねー」って自分から申請しちゃうとこもたまらなく好きです。(おい)なんかほっとするのよねー。橋本さんもなんだかんだと轟天しちゃうのかと思わせたりなんかして。(笑)きっとファンの中では何やってても轟天なんでしょうねい。(それはいいのか?)や、でもそれだけ期待してるってことで。(そうなのか?)がっつり暴れちゃってください。(おい)

で。今回リザーブシートに当選したおかげで1階7列25番と。真ん中からはそれてたけどなかなかいい席だったのではないでしょうか?(欲)でもボックス席?(桟敷席?)とかだとちょっと観にくいだろうなー、とか。しかも3階まであるのね。(黙)すごーい。歌舞伎って観たことないからわかんないんだけど。なんかあんまりオペラグラス覗いてるっていうイメージもないし。(苦笑)まぁでもなんかさりげに幕の内弁当とか売ってたりとかお土産に特製おまんじゅうが並んでたりするとこなんか普通に物珍しいっていうか。(笑)たぶんこれからも観る機会はないかもしれないですが(おい)楽しかったー。でもパンフが写真集とセットじゃないとダメってのがちょっとね。とか言いつつ買っちまいましたが。(黙)でも写真集かっちょよかったしいいかな、と。(笑)2800円ってのが高いんですが。(黙)カーテンコールはやっぱりお染ちゃんメインって感じで。投げちゅーとかばんばんしてはりましたし。(笑)結構お茶目な感じの人なんですねい。(感心)3回目かなり拍手がぱらりちらりになってきて「や。もう出て来ないんじゃない?」なんてかめのは勝手に思ってたんですが。お染ちゃん、一人で飛び出して来た日にゃぁびっくりですよー。なんて素敵なサービス精神☆来年「髑髏城の七人」も古田(新太)さんとダブルキャストでやられるとかー。でもきっと大阪で観れるのは古田さんバージョンだけっぽい。(黙)うー。東京ー。あ。全然芝居の話してないっぽいですよね。(苦笑)鬼ーとかどうなんですか?(は?)今じゃ鬼が怖いとか言う前に隣人が怖いって話ですけど。(おい)まだまだ夜は真っ暗闇で丑三つ時なんてのがホントに息づいてた時代のお話ですからね。今は夜が明るすぎますよねー。いつになったら全部の電気が消えるんだっていう。(田舎だとまぁ真っ暗なとこもあるんだろうけど)人間、夜は寝た方がいいですよ、ホント。(え?)でも方角が悪いだの日が悪いだので軽く引きこもられた日にゃぁ迷惑って話ですけどね。(苦笑)でも鬼役大変そうだったよなー。(遠い目)あんな着ぐるみみたいなの着て目には電飾はめられてんだよ?手とかもびらびらついちゃってるし。(黙)舞台の上ってただでさえ暑いのにもうふらっふらですよねー。(黙)しかも斬られ役だし。(苦笑)で。えーっと最後はやっぱりそういう方向なんですかー。(は?)可愛さ余って憎さ百倍って感じで。でもなにげにつばきと出門カップルより邪空と美惨カップルの方がなんかかっちょよさげな感じで。(おい)邪空はどう思ってるか謎だけど美惨がさりげなくいたわってる感じがなんかこう切なーい感じがして好きかも。「もうやめてあげてっ!」みたいな。(は?)下手したらおかんとダメ息子になりかねないんですが。(おい)なんかこうその危うい感じが好きですーん。(笑)で。歌舞伎ファンな方々は果たして新感線芝居がお気に召したんでしょうかねい?(おぶおぶ)でも楽しかったからいいですよね?(おい)