1015.「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」

主なキャスト:岡田将生・木村多江・峯村リエ・相島一之・立川三貴・前田亜季・益岡徹
作:アレクシ・ケイ・キャンベル 翻訳:広田敦郎 演出:上村聡史 舞台監督:大垣敏郎
公演記録:2019.8.30~9.1@シアター・ドラマシティ(大阪)
あらすじ>>1937年、イギリス・ヨークシャー州にある、炭鉱主ハロルド・プリチャードの大邸宅。
炭鉱の社員ジョン・ベイリーがハロルドに炭鉱閉鎖の再考を直談判しているところに、女中のアイリーン・ハナウェイがエイブリー一家の到着を告げる。
かつては家族同士で仲良くしていた両家だが、10年前に当時12歳だったハロルドの一人息子・エドガーが、ブラッケン・ムーアという荒野の廃坑に落ちて亡くなった事故をきっかけに疎遠になっていた。
それ以来、エドガーの母親・エリザベスは家の中でふさぎ込んでいる。彼女を励ますため、ジェフリー・エイブリー、妻のヴァネッサ、エドガーの親友だった息子のテレンスは、数日間この屋敷に滞在する予定だった。
テレンスと再会したエリザベスは、亡きエドガーへの思いを溢れんばかりに話し出す――。その日からテレンスは毎晩悪夢を見るようになり、3日後の深夜。
テレンスのあげた叫び声が屋敷中に響きわたり、彼は意識を失ってしまう。ギボンズ医師が診察をするために駆けつけるが、テレンスはエドガーの霊が憑依し、何かを伝えようとささやいてくると言う。そしてテレンスは、事故現場であるブラッケン・ムーアに向かう。
やがて知られざる真実が少しずつ明らかになっていく――。

…いやいや、もうついこないだ「ハムレット」(観劇日記No.995参照)でも主演を務めたってのにまた主役かよ??な岡田(将生)くんだったりするわけだけども。(苦笑)チケットが取れるかなぁ??と思いつつ劇場先行で申し込んだらば9列 43番っつーかろうじて観切れるか観切れないか??(おぶおぶ)ってな席だったり。(黙)なーんとなく荒地つて言われると「嵐が丘」(観たことないけど←)を連想してしまったりするわけだけれども(苦笑)それよりかはもっとミステリーなのかホラーなのか…??ってなテイストなのかと思っておったらばふっつーにこれがぜぇーんぶテレンス(岡田将生くんの役どころ)の演技だったとは…!(どーんっ!)…いやはや、もうかんっぜんにこの家に取り憑いてる亡霊か何かの仕業なのかと…。(滅)だぁーって最後にエドガーに会ったのはテレンスだってな話だしそのエドガーが死んでから以降この家には寄り付かなくなったっつか何っつーか…テレンスの親の方が遠慮したっつーのかな??同い年ぐらいの息子を片一方の親友は失くしてしまっておって片一方の自分たちはふっつーにすくすくと大きくなって立派になって今やもうどこに出しても申し分ないっつか恥ずかしくないぐらいのお年頃になっておったりなんかしておって引け目っつーのかな??もしかしたらば自分たちの息子の方が亡くなっておったとしてもおかしくない話でー…ってべっつに2人して荒野に出掛けて行ったわけじゃないしどっちにしたってエドガーは死ぬ運命であってテレンスは生き残る運命だったのかもしれないけれどもそれでも見せびらかすやうにして連れて来るってのはちょっと…ってなところだったんじゃなかろうか??それをテレンスからしたらば遠慮もなーんも関係ないっつかエドガーだったらばこうしたかも??みたいなことをどんどんと体現してるに過ぎないっつか。そもそもがむかーしエドガーが使っておった部屋に1人で泊まることになってそんなんもうおあつらえ向きっつかどう考えてもエドガーが幽霊になって帰って来てそれでたまったま乗り移りやすかったテレンスの肉体を借りてあることないこと…っつかどれもこれも「あったこと」なんだろうけれどもそれを語り始める…っつー世にも奇妙な物語的な何かだと思っておったのがテレンスは元々「知っておった」ってだけだったっつーね。(苦笑)テレンスだけが見つけられたのかそれとも…??みたいなのはあるわけだけれどもたまったまカーペットの下に隠すやうにして置いてあったエドガーの日記??を見つけてそれを頼りにエドガーがやろうとしておったこと、考えておったことをこの人たちっつかエドガーの両親に伝えてあげたい…!と純粋に思ったのか何なのかともかくもそれはそれでテレンス自身の罪滅ぼしっつか「こういうことだったんだよ」っつー事実確認のつもりだったのか…??エドガーと一緒に過ごした時間の中でこそーりとこういうことを計画してるってなことをテレンスに話して聞かせたことがあったのかもしれないけれどもとにかくもテレンスと別れたその日にエドガーは荒野に1人で出掛けて行ってそれで帰らぬ人になってしまったっつか発見が遅れてしまってそれで食べる物もなくてひもじい思いをしつつそれでいて足も挫いて怪我をしておって必死で穴から出るためにいろいろ試してみたわけだけれども出れなくてもうちょっとのところに見えてる出口っつかぽっかり空いた穴が遠くて遠くてそれで大きな声で「おかーさーん!」「おとーさーん!」つて呼んでみたところで助けが来るわけもなくそれにだーれも通り掛かることもなくて見つけて貰えずたった1人で心細い思いもしながら何日かを穴の中で過ごしてとうとう力尽きて死んでしまった…とまぁそゆわけなんだけれども見つけてあげられなかったことを悔やんで悔やんで「自分のせいだ…!」つて責めて責め立ててそうしたところで息子が帰って来るわけでもないんだけれども「もっと早く見つけてあげられてたら…!」つて思い悩んで鬱になって…なエドガーの母親(木村多江さんの役どころ)を「そうじゃないよ??」つて励ますためだったのか…??「僕も同じ気持ちだよ??」つてお互い肩にのしかかってる荷物を降ろしてもっとラクになっていいんだよ??ってことを伝えに来たのか…??何にせよ上裸でのたうち回ったり悲鳴を上げてあらぬことを口走ったり泣き叫んだり怖がったりはたまたぷっつりと意識を失って白目剥いて倒れたり…と「エクソシスト」っぽい展開になってくのかと思っておったんだけれども(え)そうではなかったっつーね…。(苦笑)…にしても。エドガーから計画の全貌だったのかその欠片だったのかとにかくも「誰にも内緒だよ??」だか何だか言われてそれで荒地に行くっつーことだけは知っておってそれでそのことをエドガーの親たちには話さないままエドガー一家と別れて家に帰ってしまってそのこともとー………んと忘れたまんまで過ごしておったところに寝耳に水のやうにして飛び込んで来たエドガーの死の顛末。(黙)親たちはまさかエドガーが荒地に遊びに行ってるっつか荒地に行ってるとも思い付かずに明後日の方向っつかてんで違うところばっかりを探して探し尽くしてそれでやぁーっとこ「荒地なのでは…??」みたくなってそれで探しに行ってみたらばもうすでに冷たくなった泥だらけの我が子を見つけることになってしまってショックでショックでそのショックから立ち直れないままに母親は気の狂ったやうになって隙を見れば家を飛び出して行って自分も荒地に行って彷徨って死んでしまいそうなところだったのが段々と落ち着いて来てっつか意気消沈したまま年だけを重ねて行き…みたいなことでまぁそれでテレンスばっかりちゃんと大きくなってることを恨んだり憎んだりはしてないみたいなんだけれどもテレンスとしたらばエドガーの母親のそんな意気消沈したまま年齢だけを重ねてる姿を見て余計に後悔の念が強まったっつか何とかしなければ…!みたいなことで一芝居打つことを思い付いたのかもしれないけれどもエドガーになり切るっつかエドガーに乗り移られたかのやうにしてそれであらかた喋り尽くしたところで倒れて見せたりなんかしてそれでエドガーの母親がまるで我が子を見てるやうな気持ちになってテレンスのことをエドガーと間違って(?)抱き締めたりしておるのを見て段々とテレンスの母親の方が心配になって来て「これはあなたの子じゃないの…っ!うちの子よ…っ!」つて必死で奪い返そうとするシーンとか観ててちょっとむごい。(黙)テレンスにそこまでのことを気遣う余裕があったのかなかったのかはべみょうだけれども母親にとってみたらば自分の子が病気か何か訳分かんない状態でもって奇声を上げたり白目剥いて倒れたり…ってなことでそれだけでも今すぐにでも家に連れて帰って看病??してやりたいぐらいだっつーのにおまけにエドガーの母親が自分の息子のやうにして接して来るもんだから「あなたには渡さない…!」みたいなことで嫉妬メラメラっつか「こっちの頭までおかしくなりそうよっ!」ってところなんでそ??後から「ぢつはね…」って種明かしをするつもりだったのかなぁ??…どうなんだろ??母親同士がそこまでのめり込むとは思ってなかったんじゃないのかなぁ??そこに関しては申し訳なく思ってるとこなんだろね…。(苦笑)

それを思ったらば父親が冷たいみたいな感じだけれども父親は我が子を失くしたことを悲しんでないわけじゃなくて悲しんでるけれどもそれを身も世もなく泣いて泣いて悲嘆に暮れてやつれて…みたいなことを母親と同じやうにしてしまったらば共倒れだしその悲しみを少なくとも仕事をバリバリすることで穴埋めするっつか働いて働いて馬車馬のやうにして働いてそれで忘れよう…としたことは事実で。そこんところで「冷たい」と思われたらそれまでだけれども「すぐ次!」と思ってるわけでもないっつか。…だけれどもヴァネッサ(木村多江さんの役どころ)としたらばもっとずっと一緒に我が子を失くした哀しみに寄り添って欲しかったし目に見えて悲しんでるっつー態度を見せて欲しかったんだろうとおも。でも男だからそんな恥ずかしいことは出来ないっつか社長だし会社経営をいつまーでも放っておくわけにもいかないし段々と家のことは奥さんに任せたまま自分は働いて忘れようとしたんだろうけれどもそれがまたますます哀しみを募らせる原因になるっつか「あなたはいつも仕事のことばっかり…」つてそれがまたエドガーが死んでしまった原因っつかもっとちゃんと気付いてあげてれば…!みたいなことで家庭内離婚ぢゃないけれどもいてもいなくても一緒みたいな空気になっちゃってたんだとおも。それがテレンスがエドガーの演技をしたことでもっともっと浮彫りになってしまったっつか何っつーか…。(黙)ヴァネッサはエドガーを失った哀しみの中に閉じ籠ってそれでずーっと過ごして来て今まで外に出掛けることもせずに家の中に引き籠りっぱなしでもって過ごして来たわけだけれどもテレンスのことがあってやぁーっとこその10年間??ずっと動いてなかった時間が動き始めてテレンス一家のいる「都会」に出て妹のところで過ごしてみようとも思えたわけだし気持ちの切り替えが出来たっつか何っつーかー…それは家庭内別居でほぼほぼ離婚状態だったのがもっと目に見えて離婚へ進んだってことなのやも??(えー)もうすでに気持ちは離れておってヴァネッサにとってはもうエドガーのことしか心に無くて旦那の存在っつか「そう言えばそんな人いたわね…」ぐらいの気持ち??(え)…ま、この人がいなかったらばお金を稼いで来てくれる人もいないわけだからして大きなこの屋敷に住み続けることだったって出来ないし大体がご飯を食べることすらも出来ないわけで「誰が稼いで来てやってるんだ?!」なお決まりの文句の1つや2つも出て来て当然なわけだけれどもまぁヴァネッサだったってその気になれば働けないわけじゃなしずーっと旦那の庇護の元で専業主婦でもって死ぬまで息子のことを悲しみながらこの家で引き籠もり続けることもそろそろ止めた方がいいっつか少しは前向きになって考えないとエドガーも浮かばれないっつーことに気が付いたっつか。「都会」に出れば仕事の1つや2つぐらいすぐにでも見つかるしまだまだそーんな老け込んじゃいないしもっと自分の人生を思いっきり楽しんでもいいんじゃね??(え)ってことに気付かせてくれたっつかきっかけをくれたのがテレンスだったわけでそ??テレンスにそこまでの考えがあったのかどうかはわっかんないけども。でもまぁテレンスは情が深いっつか今ある炭鉱を閉鎖してもっと効率的に隣村??の炭鉱と合併して大きくしてそっちに人手を割いて…みたいなことには反対っつかもっとまだここでもやれることがあるっつー考え方を持っておったわけでそ??昔っからの炭鉱夫を切り捨てて新しいことに乗り出してくよりかは今ある人材をもっと大事にしてあげて炭鉱夫の直談判にももっとしんっけんに耳を傾けるべきだ!みたいなことで反対の意見を持っておったっつか。もちろん社長の立場としてそんな意見にいちいち耳を貸してるヒマはないしとりあえず自分の息子でも何でもないただ単純に奥さんの友達の息子ってだけで会社にも関係ない人間の言うことなぞ…!ってところで「君に何が分かる?!」ってところだったのを何っとか息子として認めさせようとして一芝居打ったっつかエドガーだったらこれぐらいのことを言ったとして自分のやうに頭ごなしに「バカか?!」みたく足蹴にされることもなくちゃんと話も聞いて貰えて父親の片腕として??頼りにされたかもしれない…ってその程度のことだったのかもしれないし。とにかく最終的にこの社長(益岡徹さんの役どころ)が孤立して終わり、みたいな??(え)「今」の男の人たちはもっと優しいっつか奥さんよりも子供の死に対して悲痛を感じたり身も世もなく泣いて泣いて「どうしてだー??!!」つて暴れて(え)仕事もせずにぽっかぁー………んと真っ白になったまま何年も過ごしてそのうち奥さんに愛想を尽かされて放り出されたり会社でももっと社員のことを考えて自己犠牲を払ってあーでもない、こーでもない…つて悩んだ結果会社を手放さなくちゃいけなくなったり…と相手に合わすことを前提にして動く人が増えてるのかもしれないけれどもこの人はそうじゃない。結構昭和初期っつか頑固な真っ直ぐな「男」そのものってな感じでもって柔軟性は低い。(苦笑)でもこういうブレない人ってのも時には必要でそれだからこそ奥さんも思う存分時間を掛けて我が子を失ったことを悲しみ続けることが出来たわけだし会社のことだったって炭鉱はもうちょっと先にはもう立ち行かなくなって必要とされなくなるわけだからして今ここで見切りを付けて切るべきところは切ってリストラ??を敢行することだったって大事なのやもしれん。ただ若い正義感としてはテレンスにはそれが気に入らないっつか会社のことも大事だけれども社員のことはもっと大事!みたいなことなんでそ??そこも分からないわけでもないんだけれどもさー…。(遠い目)とにかくも1人ぼっちで取り残された家にほんっとに息子の亡霊が帰って来てー…な下りで舞台は終わる。そのためにWキャストでもってエドガー役の子役がいるわけなんだけれども(苦笑)またそれをカテコで岡田くんが「父親かwww」ってなぐらいに寛大に一緒に手繋いで出て来ちゃったりなんかしておってビビるwwwもう「ゆとりですがなにか」の時みたいな残念っぷりはどこにも無くなっちゃったんだなー…。(遠い目)もういちいち「王子様かよっ??!!(どーんっ!)」な風貌でもってすーっかりとジェントルマンだわいよー。(え)意外とそれで高人気狙ってる??みたいな。(そんなわけないwww)とりあえずはまぁこれ以上人気出ないでね??ってことで。(ひどすwww←)…むう。