941.「シティ・オブ・エンジェルズ」
主なキャスト:山田孝之・柿澤勇人・渡辺麻友・瀬奈じゅん・木南晴夏・勝矢・山田優・佐藤二朗 作:ラリー・ゲルバート 翻訳・訳詞:保科由里子 演出・上演台本:福田雄一 舞台監督:二瓶剛雄・横沢紅太郎 公演記録:2018.9.27~30@新歌舞伎座(大阪) |
あらすじ>>ハリウッドでは映画「シティ・オブ・エンジェルズ」の製作が進行中。脚本家のスタインは、タイプライターに向かって日夜、映画のストーリーを綴っていた。 主人公のストーンはロサンゼルスの私立探偵。彼を支えるのは秘書のウーリー。ある日、謎の女性アローラが、継娘のマロリーを探して欲しいと依頼する。怪しく思いつつも、依頼を引き受けたストーン。ところが、この件から手を引けと暴漢から襲われる羽目に。目を覚ましたストーンは元同僚のムニョスから女に弱いと揶揄され、かつての恋人ボビーと映画界の大物アーウィンとのトラブルを思い出す。何もかももう懲り懲りと、ストーンは依頼を断りにアローラの家へ。しかし脅され、誘惑され(?)、再びマロリーを探し始めることに…。 名声を得るため、やる気満々でこの仕事に臨んだスタインだったが、プロデューサーのバディから脚本にあちこちケチをつけられ、削って、直して、悩んで…の繰り返し。創作活動は混迷を極め、ある日思いがけないことが! |
いっやぁー…もうカッキー(柿澤勇人氏)と山田(孝之)くんのW主演なんてチケット取れるわけなかろうもん…っ!と思いつつ。(黙)とりあえずぴあの二次受付だったかで申し込んでみたらば(一次受付はやってること自体知らなかった…←)無事2階 3列 34番っつー席が取れたのでよかったんだけれどももそっと早く知っておったらばホリプロ先行チケットとか使えたかもしれないのにー…!(滅)…むう。前回「ブロードウェイと拳銃」(観劇日記No.896参照)があたしの中では大コケにコケたので(おい)福田雄一さん演出の翻訳劇もここまでかー…(え)と思っておったんだけれども(えー)今回は前回分を取り戻して挽回するぐらいに面白かったのすwww…っつか福田作品に山田くんと(佐藤)二朗さんが出ておったらば最強だもんなっwww(え)だって二朗さんには台本与えられてないし。(ウソwww←)観てる瞬間(!)には気付かなかったけれどもこれってこないだ観た「サメと泳ぐ」(観劇日記No.939参照)と全くもって同じ構造っつか何っつーか頭のかたーいプロデューサーのせいで右往左往させられる脚本家の図ってヤツでしょうか。(苦笑)「サメと泳ぐ」がどシリアスだったもんでこーんなまんまコメディど真ん中wwwのと一緒にされるとどうなの??って感じだけれども。(苦笑)…や、まぁ「ブロードウェイと拳銃」にも似てなくはないよね…。(え)あっちはプロデューサーが文句言うんじゃなくてスポンサー??のヤクザのドンが自分の恋人を目立たせるためにいろいろ注文付けて来てどんどんと芝居の内容が迷走して行き…ってヤツだったし。(死)バディ(佐藤二朗さんの役どころ)は確かにプロデューサーとしても力があってそれに映画監督??だけあってやぱーり「売れる」ことに対しては敏感っつかピンポイントでそこだけを狙った舞台を打ち立てて来るやうに仕向けて来る。そのためにスタイン(柿澤勇人さんの役どころ)は妥協に妥協を重ねてどんどんと自分の書きたいモノからは遠ざかって行って芝居の内容も大して面白くない方向へと突き進んで行ってしまう…。(黙)「ブロードウェイ~」の時も脚本家のうらうら(浦井健治氏)が強気に出れないせいでどんどんと自分の思ってるモノとは違う台本が出来上がって来て収拾が付かない…!ってなった時に脚本家でも何でもない城田(優)くんがアイデアを出してぜぇーんぶ最初っから書き直してしかも面白い台本に仕上げて最終的に「俺の本だ!」って言い出すぐらいにかんっぺきな物語を作ってくれたわけだけれどもスタインの場合は1人で悩んで1人で何とかしなくちゃいけなくてそこんところが違うっつったら違うやうなー…??でもまぁどっちにしてもスタインがバディの言う通りに台本を書き直すことでどんどんと自分の思ってる方向からは話が逸れて行ってそのせいでその劇ちうの登場人物からも「これじゃあまともに動けない!」つて文句を言われる始末…。(黙)そうなんですよねー…。スタインが必死で書いてる台本の内容が同時進行でストーン(山田孝之さんの役どころ)っつー主役を得て動いておるのを観れるっつーんだからありがたい話なんだけれども全体を通して観せられてるわけじゃなくて飛び石??ある程度ストーリーが進行したところを切り売りしてスタインが今書いてる途中のところをネタばらしで観てるってな構造になっておるのでそこに至るまでの途中経過がごっそり抜け落ちておるっつーのかある程度観てて想像は付くわけだけれども観てるお客さんの方でてけとうに補って「たーぶーんこういうことになってんだろうなー…」ってのを考えながら観ないと追い付かないっつか何っつーか…。(黙)その場ではゲラゲラ笑いながら観てられるからいいんだけれども後になって考えた時に「それでどうだった??」つて聞かれるとなーんにも残ってないっつか砂で作ったお城みたく手の平の間からはさらさらと砂が零れ落ちて行くばかり…ってなもんで結局どういう話だったかを通しで覚えてないっつー…。(滅)…や、全体を通してこれが1つのとんでもコメディのおバカ舞台だったらそれでいいのかもしれないけれども結構ちゃんとした??ブロードウェイ作品なわけじゃないですか??向こうでは名の通った賞をたっくさん獲ったとか獲らなかったとか…??…や、まぁ賞を獲ったとか獲らなかったとかは作家さんっつかその本を書いた人だったって最初っからそこを目指して「この賞を獲るぞ!」つて目論んで書き始めたわけでも何でもなくて結果的に認められて賞を獲ることになったっつーだけで日本でも「直木賞受賞!」だとかいろいろあるけれども賞を獲ったからだから万人にとって面白いか??っつったらやぱーり人それぞれだし読んだ人全員が全員同じ感想を持つわけでもなし誰かにとったら面白いかもしれないけれども他の誰かにとったらぜんっぜんっ!面白くも何ともなかった…なーんてなことはザラにあるのでどうとも言えないけれどもまぁそれにしたってちゃんとしたお芝居なわけだし質量共にっつか「あー笑ったーwww面白かったーwww」だけで劇場を後にする舞台だとは思わないわけですよ。ちゃんと宿題を持って帰れるお芝居っつかさ。そこんところを今一度立ち止まって考えた方がよくね??って話はあるにはあるわけだけれども福田さんのスタンスとして「面白ければ何やってもいいwww」…ぢゃないけれどもまぁ往々にしてそういう捉え方はあるっつかそれである程度の門戸は開かれてるっつかこれが人生初舞台なんですぅーvvvって人にも「こんなに舞台って面白かったんだwww」っつーことで次もまた観に行こう!と思わせてくれる何かは確かにあるのかもしれないけれども舞台ってのはそーんなに全部が全部お手軽で面白いモノじゃないんだぞっ!ってのも付け加えといて欲しいっつか。(え)…ま、そこんところのさじ加減ですよねー…。(苦笑)あと脚本家ってのはそーんなにモテるもんなんでしょうか??(おぶおぶ)「ブロードウェイ~」の時もうらうら演じる脚本家自ら舞台の現場まで出張って行って俳優さんだとか女優さんだとかキャスティングから何からぜぇーんぶ取り仕切って…っつか自分の意見を言ってそれが通って晴れてその役者さんたちが揃ってそれで台詞の手直しだとか演技指導??みたいなことまで脚本家がやってそれで稽古場だけじゃ物足りないから「お部屋までいらして??」みたいなことで女優さんに後から呼ばれて浮気沙汰…みたいなことでそれまで長年鳴かず飛ばずだった頃から支えて来てくれておった恋人にも愛想を尽かされて…みたいなことになるわけじゃないですか??今回スタインもギャビー(山田優さんの役どころ)っつー奥さんがありながらダナ(木南晴夏さんの役どころ)と関係を持ってしまったり…。(黙)それでスタインが缶詰になってるホテルに奥さんが電話を掛けて来てダナとの関係がバレたはずだ…!つてスタインが大慌てに慌てるシーンがあるわけだけれどもそやって奥さんに頭が上がらないヨワヨワな男っぷりを見せつつ奥さんはそーんな浮気ごときでアワアワしないっつか「あなたはあなたの書きたいモノを書いて!」つて逆に励まされちゃったりな女神っぷりを出して来たりこれぐらい売れっ子作家っつか脚本家の妻ともなれば肝が据わってるっつかどーんっ!と構えて「やりたいようにおやんなさいよ!」な姐御っぽいところがあったりするんでましょか??(おぶおぶ) …とまぁストーンにとってのボビー(山田優さんの役どころ)もどこかそれっぽい雰囲気っつかディーバっぽい感じでもって「この女のためになら死ねる…!」ってな感じだったりするわけじゃないですか??そもそもが依頼された仕事はマロリー(渡辺麻友さんの役どころ)を探し出して!っつー案件だったはずなのに回り回ってむかーしの恋人とのあれやこれやを告白するシーンっつか何故か芸能界をフェードアウトして今は場末の歌姫に収まっておったりするところを偶然にも??ってかマロリーが流れて来てないかを調べるために飛び込んだ店でばったりボビーと再会…っ!!!みたいなことで「過去のことを今更蒸し返さないで」つてやんわりとストーンとの距離を取ろうとするボビー…ってなシーンに集約されるやうにスタインにとっての理想形??っつか奥さんはスタインが欲しいと思う言葉を欲しいと思う絶妙のタイミングでもって言ってくれる=大概のことは大目に見てくれる=浮気なんてな些末なことは彼女にとっては蚊に刺されたぐらいの本気で大したことではない…の割にはダナの前でうろたえまくりだし奥さんに対する言い訳っつか取り繕いっつかどういうシチュエーションでもってダナがスタインの部屋に入ることになったのか??みたいなことを事細かに説明する段取りみたいなのを組んでその通りに奥さんに説明するやうに強制して来たりするわけだけれども(苦笑)奥さんを裏切ったらどういうことになるか…(おぶおぶ)みたいなことで恐れ戦いてがくぶるモノでじゃあじゃあ降りの雨の日に捨てられた子犬のやうに震え捲くりでもって何っとかしてこの場を切り抜ける方法はないものか…??つてない頭をフル回転させて捻り出そうとするわけだけれども当の奥さんはそこまで気にしてないっつか気になるのはスタインの仕事がスムーズに進んでるかどうか??ってことだけでホテルの部屋に誰といようがそんなことは関係ない!とにかくもう「お仕事頑張って!」的な??(えー)出来た奥さんっぷりを見せ付けて来るわけだけれどもまぁそのせいでダナも「引くわー…」っつかべっつにスタインのことを好きで好きで仕方なくて「もう離れられない…!」とかなってホテルの部屋まで押しかけて来て関係を迫ったとかでも何でもなくまぁ成り行き??(え)なーんとなくそういう流れになっちゃってまぁそういうもんかなぁ??みたいな感じでもってべっつにどうでもよかったけど寝ちゃったwwwてへぺろwww(おい)ぐらいのつもりでやっちゃっただけなので後腐れなくっつかこれ以上ダラダラと続けておったって本気で愛人に成り下がるつもりも何にもないしダナはダナでちゃんとした自分の仕事があるわけだしスタインに追い縋ってまでどうこうするやうな関係でも何でもなく。(黙)「こーんな器の小さい男だとは思わなかったわwww」ってなところでそ??(えー)マロリーのこともいまいちよくわっかんなかったんだけれどもとりあえずは継母であるところのアローラ(瀬奈じゅんさんの役どころ)が愛人??と結託して旦那を殺してその遺産を相続するはずのマロリーも殺してそれでぜぇーんぶ自分の総取りにするために計画を練って…ってなそーんな単純なオチだったりなんかして…。(苦笑)…にしても瀬奈じゅんさんのスコート姿とか誰得??(おぶおぶ)って気もしないでもないんだけども。(爆)あとストーンを追い詰める警官のムニョス(勝矢さんの役どころ)との有色人種と白色人種対決っつかそういう社会問題みたいなのも織り込んでみたいんだけどどうだろう??つてスタインが言った時にもバディは速攻で「却下!」を言い渡してそーんな小難しい社会問題を舞台を観に来てる客に提示したとて糞の役にも立たないっつかまぁ舞台を観に来る客層のほぼほぼ100%が白色人種であってある程度の金持ち階層っつか生活に余裕がある層なわけじゃないですか??そこんところに敢えての自分たちにとって耳の痛い問題であるところの有色人種に対して差別してはいけない!みたいなことを声高に叫んだところで受け入れられるわけもなく下手したら上演自体すっ飛ばされるっつか顰蹙モノだったりするわけじゃないですか??だからそこはもう面白に転換してイケメンVS非イケメン対決でもってモテない男の僻み妬み嫉みみたいなのがぜぇーんぶストーンに向けられてそれでもってストーン1人が悪いわけじゃないけれども「殺してやる…っ!」みたいなことになって揉み合ってるうちにまぁ半ば事故みたいな形でもってストーンがムニョスを撃ち殺してしまった…!な展開に持ってくっつか。(え)「サメと泳ぐ」の時もそうでしたよねぇ??アレはまぁ映画業界の話だったわけだけれども映画を観てる客に社会情勢のことを語ったところで分からないに決まってるしそーんなことよりどっと笑ってそやって最後は泣ける展開??に持ち込みさえすればそれでいい、ってなことで脚本を書き換えろ!つて脚本家の許可も取らずに勝手に差し替えてそれで事後承諾っつーのか「こことここ、カットしましたけどその分面白くなってますからwww」ってのでおっけい貰って…ってなことになっておったけれども随分と客も舐められたもんだな…と観てる時には思っておったけれども客層??っつーのかそれを観れる人と観れない人との線引きっつかそゆのもあったりするのかなぁ??と。…ま、映画の場合はそこまで客層を選ぶわけじゃないし観れる人と観れない人との線引きもそーんなに大きくはないはずだから明らか客をバカにしてるっつか舐めてるよねwwwってのはあるんだけども。(苦笑)そやってバディの言う通りに直して直して直しまくって最後の最後に「やってられっかーーーーー!!!!!」ってことでスタインが反旗を翻して??バディのせいで綻びだらけでまぁーったくもって辻褄の合わなくなった舞台をぜぇーんぶ自分の思い通りに書き直してキャストも自分の思い通りの俳優さんたちを揃えてバディをぶっ潰す…!ってなことでお芝居も最初の最初に巻き戻って大団円を迎える…ってなある意味胸のスカッとする??最後だったりするわけだけれども言ってしまえばスタインだったって大きな入れ子の中で蠢く1人の登場人物でしかなくてこの物語全体を支えておるのはもっとでっかい作家の視点っつーのかスタインの一挙手一投足だったって誰かの手の平の上で踊らされておるに過ぎないわけでさ。(苦笑)スタインは自分の手柄だ!と思っておるかもしれないけれども作家が「めんどくせぇからこいつ、殺しちゃえwww」ってなったら最後どうでもいいタイミングでもってどうでもいい理由で殺されておしまいwwwってことだってあり得るわけじゃないですか??そこんところの危うさっつーのか「こいつ、分かってねぇなーwww」みたいな??(え)そゆ薄ら寒さみたいなのが感じられる終わり方だったらかんっぺきだったのに。(え)…ってか木南(晴夏)ちゃんけこん発表直後だったりで「好きなタイプは??」つてストーンに聞かれて「カンタービレを奏でるのが上手いイケメン指揮者…的な??」つてぼそぼそっと言ってるとことかほんっとにたまきん(玉木宏氏)とけこんしたんだなー…と。(しみじみ)二朗さんの呟きは拾い切れないので割愛しますが(え)なかなか思ったよりかは歌上手い感じの。(え)「頑張ったー…!俺、頑張ったー…!」がみえみえだけど。(おい)最後カテコと称して出演者さんたち全員がステージ降りて客席回ってハイタッチ!の〆だったんだけれども所詮1階席だけで2階は誰もフォローしてくれず…。(黙)あったり前なんだけれどもさみすぃーわ…!心寒いわ…!(おい)…てか新歌舞伎座、まだ1階に降りたことない…。…むう。 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