90.「消失」

主なキャスト:大倉孝二・みのすけ・三宅弘城・犬山イヌコ・松永玲子・八嶋智人
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台監督:福澤諭志+志福団
公演記録:2005.1.6〜9@ワッハホール(大阪)
ナイロン100℃からDM送ってくれるのは有難いのですがー。地方公演に関しては自力で努力しろ、って形なのがなんとも寂しい。(黙)ですがー偶然新聞に出てた「本日先行開始」なCNプレイガイドチケット電話予約でなんとかげっとー。あたしは平日だったのでもちろん仕事だったのでパパリンに「これ、電話かけて何日の(千秋楽分)取っといてー」(爆)と念押しししかもそれだけで足りずに自分でも初日分チケットげっとのために電話電話ー。(おい)なんとかそんなに時間もかからず速攻繋がってくれたおかげで怪しまれることもなかったかと。(ホントか?)でも巷ではかなり難儀なチケットだったみたいで前売り完売だったんですねい。すげ。ワッハキャパ小さいしなー。(黙)キャストも豪華だし仕方ない…か?(え?)でも当日券も盛況だったみたいでなかなか並んでた方ではなかったかと。でも2時間40分ノンストップで勢いよくもう心臓をぎゅむーっ!と鷲掴みにされたようで物凄く痛いお芝居でした。始まる前の村岡(希美)さんの「2時間40分なんと休憩はございません。頑張りましょう」って言うのにちょっと笑っちゃったけどホントがっつりその頑張り観せてもらいましたー。ごちそうさまでございました。(ぺこり)えーっとまぁ前半は微笑ましく?39歳のお兄さん・チャズ(大倉孝二くんの役どころ)と35歳の弟・スタン(みのすけさんの役どころ)の兄弟愛にまじまじ見入ってしまったりなんかして。つかムリあるもーん。みのすけさんはともかく大倉くんが39歳って、39歳ってー…。(わなわな)そこが衝撃っちゃぁ衝撃だったんですが。(おい)でも今回は大倉くんの陽の部分が鳴りを潜めて陰の部分が主体になる感じでお兄さんっぽさが出てたんじゃないのかなー、と。つかみのすけさんってとっちゃん坊や?(ごめんなさい。いまだにこの言葉がとっちゃんがメインに来るのか坊やがメインに来るのかが分かってないので使い方として間違ってる可能性大アリなんですが。苦笑)短パンっぷりに無理がないです。(は?)よくいましたよねー、こういう小学生。(そこまで戻るのかよ?)真冬になってみんなが長袖にセーター着てジャンパー着てもこもこになってるのに1人半袖Tシャツに短パンで嬉々としてる男の子が。(爆)なんだかそういう光景を思い出してしまったりなんかして。クリスマスぱーちーで腕に寄りをかけてあさりの入った特製ソースを煮込んでごちそうして挙句の果てに貝アレルギーの女の人を失神させて振られるっていうまぁありがちな(あるか?)話の展開に一時は和みそうになるんですがそうは問屋がおろさない、と。(古)でも人間生きてれば失うことの方が多過ぎると思うんですよね。確かに得るものもあるわけだし人生プラスマイナスゼロって考え方もあるわけだから人それぞれ捉え方は違うと思うんですけれど。でもいつの間にか離れて行った友達とか別れちゃった恋人とか大切にしてた手紙とか可愛がってたペットとか初めてのクリスマスプレゼントに貰ったぬいぐるみとか日々失くして探して埋め合わせて行くっていう繰り返しなのかもしれません。いつかは自分も灰になる。どんなに偉くたってお金持ちだったって死ぬことから逃れられる人なんて今のところはいないわけだし。そりゃぁ遺伝子の冷凍保存とか体そのものを冷凍保存させて未来に行くなんてことも理論的には考えられたりしてるけど実現するのはまだまだきっと先の話になるんじゃないかなー?と思うし。実際そこまでして生き残ったところで家族も友達もみんなみんな失ってしまってるわけでしょう?やっぱり何かを「消失」するってことからは誰も逃れられないんですよね。でも残された人間はなんとかして失ったっていう現実を、失った人を取り戻したくて、取り戻すためだったら悪魔に魂売ってでも何とかしたくて。そんな現実を否定したくて必死になるわけですよね。でもチャズが作り出した弟は言わば自分の分身っつかクローン人間ですよね?弟が歩んだであろう人生を自分に置き換えてまで繋ぎ止めておこうとしてる。歪んだ自己愛ですよね?それは本当に弟を愛しているからなのか?それとも鏡に映った自分を愛しているのか?人間は記憶に関してはパソコンみたいにファイルごと削除とかこのキーワードに関して削除とか便利な機能があるわけではないし。ふっと取り違えた引き出しに思いも寄らない記憶が入ってたりなんかして。あたしもなんとなーく正夢?(違うな)デジャ・ヴュ?みたいな感じのことがよくあるんですよー。なんかいつか見た風景っていうかシチュエーションっていうか。夢で見たっていうよりはいつかどこかでプログラミングされて生まれて来てるんじゃないか?って思うぐらい。(変だよ)前世の記憶とまでは行きませんがなんかどこかで決められてることなんじゃないのかなー?って。ぢつはこのお芝居に関してもなんだかそういう感じがしたんですよね。こういうクリスマスなシチュエーションの舞台を観ることになってた気がするっていうか。(気持ち悪いー)だからスタンがどういう風に作られたかは分からないですけどごちゃ混ぜの記憶の中に突然甦る自分だけの記憶っていうかそういう感じがなんとなく理解出来る気がするっていうかー。あぁなんだかますます怪しげな方向に行ってしまいましたねい。(苦笑)だからって未来が予測出来るわけでもないし(そんなこと出来たら今頃こんなことにはなってないと思われ。笑)至って普通な生活を送ってるわけなんですけれど。でもやっぱりチャズのやってることは間違ってるのかなー?「兄ちゃんはあったことをなかったことにしたりなかったことをあったことにしたりよくする」ってスワンレイクさん(犬山イヌコさんの役どころ)にスタンが言ってるように記憶を思い通りに操作するっていうのは思い通りの人間を作り出すってことでそれって遠からず独裁者だとか権力者だとか戦争を起こす方の人間ってことになるのかなー?なんて。ま、そこまで飛躍してはないんでしょうけれど。

そしてドーネンさーん。(三宅弘城さんの役どころ)最近もう全くもって自分でもどうなってるんだか訳分かんないってぐらいに三宅(弘城)さんに惹かれまくりなあたしだったりとか。妄想が先走りすぎて自分でも全然先が読めません。(え?)初日E列 13番とかだったんですが。普通ならA列から始まるところがC列開始になってて。えー?!3列目ど真ん中ーっ!(驚)しかも三宅さんセンター率高し。心臓が変なリズムで打ち始めますったら、もうー。(何)つか最初の登場シーン、まともに顔見れませんでした。(誰もお前のことなんか観ちゃいねぇ)あぁ…ドーネンさんって…いい人なの?それとも悪い人なの?もうそんなことどうでもいいぐらいに一緒になって振り回されそうな。(は?)でもドーネンさんのスタンへの愛情のかけっぷりっていうのもどうなのかなー?それってフランケンシュタインと博士の関係と同じなの?作り出した物への誇りとかそういうものなの?そう思ったらホントのところスタンをちゃんと愛していたのはスワンレイクさんだけだったのかなー?なんて。ちゃんとスタンの心の綺麗なところとかをしっかり見てくれてたのかなー?って。忘れられてしまったのならまた1からやり直せばいい。出会い直せばいい。また新しいページにあたしを書き込んでくれればいい。また一緒に物語を作ればいい。だから「話をしましょう」って。それにジャック(八嶋智人さんの役どころ)ね。なんかそのまんまヤッシー(八嶋智人氏)って感じで。(笑)あの「セーター?セーター?!セーター!よかったっ!」ってとこはすごく好き。(謎)ジャックだけあてがきだったのかなー?って思うぐらい。なんか家族の中に1人ものすごーく見知らぬ他人が入り込んでるって感じ。(え?)や、見たことはあるんだけどでも誰だか思い出せない人って感じ。(は?)なんかフレンドリーなのに他人行儀な感じ?(ますます謎)にしたってやっぱりあの歯って…ビビさんの物なんでしょう?(おぶおぶ)今まで水がまずかったのもぢつはそのせいなんじゃぁ…。うぐっ。で唯一まともな人って立場のネハムキンさん。(松永玲子さんの役どころ)第二の月に行ってしまったタンバリンのことを死んでないって信じて待つことも出来るけどちゃんと整理をつけて1人になったことを受け入れて認めて生きて行く残された立場の人間って態度を崩さない。「申し訳ないって思うんだったら返してよっ!」って慟哭することも出来るのに。でもあんな風にあの瞬間に謝られたら…ダメだなぁ、赦さないわけにいかないよなー。だってジャックも見捨てられた人間になってしまったんだもの。ジャックはジャックじゃなくなってしまったんだもの。27号なんだもの。その場にいるのはみんな取り残された人たちなんだもの。痛いなー。にしてもだ。記憶が失われていくってのにリンクしてドーネンさんが言葉を失っていくっていうのも大切な場面だったと思うんですが。千秋楽G列 7番とかだったんですが。(これも5列目だったのでなかなかの席。ただ真ん中じゃなかったけど)安次郎に電話をかけ直すって俺ちゃんと言ったよね?!ってジャックに確認するシーンでどうしても「電話」って単語が出て来なくて「これ、これ、なんだっけ?」って言うシーンがあるんですが。その時に斜め後ろに座ってたおばさまが「なんだっけ?」って言われた瞬間「電話やな」って突っ込んでてー。しかももうかなり舞台も佳境に差し掛かってて緊迫した場面が連続して続いてて会場内もしーんっ!と静まり返ってた中にだっ!ぼそっと小さい声で喋っただけなら問題なかろうと思うかもしれないが結構響くものなんだ。それに6列目だぜ?絶対ステージにいた三宅さんにも届いたかもー?!もうーあたしが今すぐ立ち上がって「ごめんなさいっ!」って謝りたいぐらいだった。もうぐるぅぅぅっ!!!と振り向いて「あほぉっ!!!」って突っ込みたいぐらいだった。(黙)なんだ、それ?!関西人、突っ込みたいのは分かるんですけれど芝居の流れを読んでほしい…。自分の家でくつろいで観てるんじゃないんだからして。つかそれまでもちょっと人と違うツボで笑ったりしててあたしの前に座ってた女の子に怪訝そうに振り返られたりしてたんですが。(苦笑)怖いよー、怖いのーん。つか隣に座ってた旦那、注意しろよー。あぁもうぐだぐだです。(どよん)でも最後あの死んだ人たちの影だけが残るってシーンは物凄い衝撃的だったな、と。昔小学校の修学旅行で行った原爆ドームを思い出したっていうかね。自分が消えてしまったことも分からないままの人たち。一瞬にして影になってしまった人たち。でも初日あのスワンレイクさんの影を映してたダンボール箱が崩れ落ちてですねい。もうそれはそれはびっくりでしたよー。千秋楽観た時はそんなことになってなかったんで普通に積み方が悪かったとかそういうことなんでしょうけれど。なんか永遠にスワンレイクさんが消えてしまったみたいであのシーンだけでも心臓に悪い(なんとなく)のに拍車をかけてびっくりでしたから。でも今回ケラさん(ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏)がカーテンコール出てくれたのは初日の方だけで千秋楽は出て来られませんでした。(黙)もしかしてあのおばさまのせい?!(考え過ぎだから)つか次ナイロン大阪公演来年までないんですねー。(しゅん)でも「カラフルメリィでオハヨ」だなんてうれひーん。まだ観たことないんですよ。(おい)でもなー劇団健康復活公演も外したくないしなー。(三宅さん出てるし。笑)でも東京日帰り観劇ツアーやるには体力的に問題あるしなー。(遠い目)ラルクライヴとかぶってくれないかなー?(爆)はう。つか今回初めて出待ちなんてもんをやらかしてしまいました。(苦笑)しかも千秋楽4時に終わってかれこれ2時間半も関係者出入り口でひたすら待ち。もうこうなったら意地ですね。(苦笑)あたしが今帰ったらその後すぐ出て来るんじゃないかっていう。(え?)でも。近くで待ってた方が警備員さんに聞いたら「確かにここは関係者入り口だけど正面入り口からエレベーターで降りて来てそのまますっと帰っちゃう人もいるからねぇ…」とのことでした。(黙)まぁね、最初からそんな上手くいくなんてことありゃしないですよね。にしても。そのおねいさん、同じ奈良県の人でしかも全くの同じ年だったりなんかしてー。(驚)そんな素敵な出会いもあったりしたんだから三宅さんに感謝ってとこでしょうか?(え?)でも。「誰待ちですか?」って聞かれておねいさんは大倉(孝二)くん待ちだったんですが。あたしが「三宅さん」って言ったら「ナイロンの人ってみんないい人ですもんね」って…それって慰められてるのか?(おぶおぶ)いやいやいやいや。って…そもそもそう思うあたしも三宅さんに失礼だからして。(爆)次は入り待ちで頑張るぞっ!(懲りてない)