238.「道元の冒険」
主なキャスト:阿部寛・木場勝己・北村有起哉・大石継太・高橋洋・神保共子・栗山千明・横山めぐみ・池谷のぶえ・片岡サチ 作:井上ひさし 演出:蜷川幸雄 音楽:伊藤ヨタロウ 舞台監督:濱野貴彦 公演記録:2008.8.3〜10@シアターBRAVA!(大阪) |
あらすじ>>時は寛元元年(一二四三年)。日本曹洞宗の開祖・道元によって開かれた興聖宝林寺では、開山七周年の記念に弟子の禅僧たちによる余興『道元禅師半生記』が上演されようとしていた。このところ道元は、ひどく頻繁に夢うつつの世界に迷い込んでしまう。夢の中で彼は彼でなく、いつの時代か、婦女暴行の容疑で拘留中のひとりの“男”になっていた。 一方、現実の世界でも道元は、既存の仏教を否定し、新仏教を立ち上げたことにより、幕府や朝廷、比叡山の僧兵たちから睨まれ、その圧力に動揺を隠せない。誠の教えを求め、悟りを開いて世情を超越したはずの道元だが、いつしかその心を迷いの渦に絡めとられていき――。 |
またしても井上ひさしさん&蜷川(幸雄)演出のタッグでしかも音楽劇…。(黙)いい加減その取り合わせはどうよ??(え?)って感じだったんですけど今回は(伊藤)ヨタロウさんが音楽監修ってことで一気に期待値アップっ!っつー話ですよ。(は?)あたし、たぶん(え?たぶん?)ヨタロウさんの音楽って好きなんだと思うんですよねー。(え?)初演の「キレイ」(観劇日記No.111参照)のCDなんか毎回ケガレのテーマで涙差しぐむっつー一種パブロフの犬的な魔術にかかってると言っても過言ではないぐらいな勢いだったりするんですけど。(ま、半分は奥菜(恵)ちゃんのあの細い歌声っつか折れそうなのに折れない感じが好きってのもあるんだけど)それに初期グループ魂のプロデュースだっけ?にも関わってるし絶対好きだと思うんですよっ!(何故思い込み?)そしてゆっき(北村有起哉氏)が出てれば問題ないし(は?)高橋(洋)くんも出てるしねーってのでけていー。(おい)BRAVA!のネット会員先行を待てばいいものの先にぴあ先行があったのでそっちで申し込んだら思わず第一希望の楽日が取れたYOっ!…が。席は2階 B列 13番って…。(滅)1階の後ろの方に回されるよりそっちの方がマシ…なのか?(おぶおぶ)でもっ!きっとBRAVA!で取った方がいい席だったに違いない…。(また思い込みだよ…)ま、だから主役にそーんなに興味がないので(爆。や、まぁ「トリック」とか好きだから嫌いってわけじゃないけどそこまでどうしてもっ!っつー思い入れはない…かもしんない←だから)文句は言いませんけれどもっ!(結局言ってんじゃん…)物語はまぁ道元のお話が基本になるわけだから歴史モノってことになるのかな?あたし、どうにも日本史が得意じゃなかったので(国文学専攻のくせに…)「えーっと…だからこれはいつの時代の話になるんでしたっけ?(おい)」ってのがまず分からないままに進んでくもんだからあんまりいい観客とは言えないかも。(苦笑)つか半生記モノっつか1人の人間に焦点を当てて話が進んで行くってのでは「薮原検校」(観劇日記No.180参照)に似てなくもない…かなぁ?でもさ「薮原〜」の方は(古田)新ちゃんが超メインだったし腐っても主人公(は?)な勢いでタイマン張ってた(だから使い方間違ってますってばっ!)のに比べれば今回の阿部(寛)ちゃんは全然メインじゃなかったやうな気がする。(え?)だってさー座禅の人だからしょうがないのかもしれないけどさーずーっと舞台の端っこで座ってるんだも。瞑目してるんだも。で道元じゃない時は婦女暴行で取り調べを受けてる容疑者になってるわけだけどそっちも精神鑑定だっけ?受けてたりでなんつーか意味のある言葉をあんまり発してなかったっつか…。婦女暴行っていう罪名にしたって何かよくよく聞いてれば結婚詐欺?紛いのことやってるみたいな感じに受け取れたし。相手の女の人にしたって騙されたって言う痛手みたいなのをちゃんと負ってるのかしらん?無理くりそういう罪名をでっち上げっつかそっちがメインじゃない何かを炙り出すために逮捕されたみたいな扱いに見えたんですけどいかが?(は?)や、だって何だっけ?産廃に対するクレーム?か何かでどこにでも出向いて行って座り込み抗議みたいなのをやってる人だとか言うじゃないですかー。たぶんそっちの方で捕まえたかったんじゃないのかなぁ?ま、どっちにしても生まれ変わりだか何だか知らないけど座って動かない人ってのが阿部ちゃんの役みたいで。(苦笑)つか容疑者の時は横山(めぐみ)さんと結婚してるんだね。道元の時は横山さんが尼さんで道元のお寺に通って来てるっつか教えを請いに来てる?みたいな風になってたけど。でも教えを請いに来てると見せかけてぢつは幕府の回し者だか何だかで道元を誘惑して禁欲を破らせて宗教者としてのプライドもずたずたにしてあわよくば引き摺り下ろしてしまえ!みたいな悪巧みの片棒を担がされてるってな感じの役だったみたいだから関係としてはビミョーっちゃぁビミョーかなぁ?それにしても阿部ちゃん以外は次から次へと早替えで奥に引っ込んだと思ったらもう違う格好で違う役柄で出て来なくちゃいけなかったりそのまま舞台上でべりべりっ!って衣装剥がして違う役やったりとか忙しいったらありゃしない。高橋くんなんか途中麻呂?みたいな朝廷の人間の役で道元の寺に訪ねて来るっつー役柄だったりで白塗りにしてたんだけどもうほんつ急いで塗りました!な急ごしらえな感じが見え見えで汗もだくだくかいてるし何か下手したらちょっとした妖怪??みたいになってるんだも。(爆)でその役やりながら道元が「で弟子たちはどうしました?」とかって言ってくるもんだから「ちょっと庭を散歩してくるでおじゃる(←そんな言い方じゃなかったかもしんない…)」なーんてこそっと捌けてまた顔拭いて出て来るんだけどところどころ白いんだも。(苦笑)でまた「朝廷の●●様はいずこ?」みたいに言われて「ちょ、ちょっと見て来ますっ!」みたいに引っ込んでまた塗り塗りして出て来たりあれが一番大変そうだったんですけど…。(苦笑)他僧兵役やってた人たちも高下駄で出て来なくちゃいけないしあれも怪我しそうで結構怖いかも??大石(継太)くんだっけ?なんか横山さんの連れて来たお付きの人の役と弟子と掛け持ちしてて「(道元の弟子の)義演さんはどうされました?」とかって横山さんがいきなり言って「それでは見て参ります!」とかって引っ込んで義演として出て来たら速攻「義演さんをあたくしのお付きの者が呼びに参ったのですがお会いしませんでしたでしょうか?」とかって言われて「先程まで厠におりましたので…」とかって言い訳するんだけど「あの役立たずがっ!」とかって言われてまた「見て参ります!」って引っ込んだら「それで、あの義演さん??」とかって呼び止められたりもうマジ泣きしそうな勢いだったりしたんですけどあれも演技のうちなんですよねぇ?(当たり前) でそうやってとっかえひっかえばたばたやりながら結局のところは道元半生記が進んで行くわけで。それで道元の少年期を演じるのが(栗山)千明ちゃんで青年期がゆっき、壮年期が高橋くんってことになってたのかな。つかゆっきメインのとこがっつりあるんですけどー。(嬉)千明ちゃんの少年期もそれはそれで初々しくてただただもう真面目一直線な感じで「誰も本当に師匠と呼べる人は日本にはいない」って諦めちゃって中国に今で言う留学?みたいなのをすることになるんだけどそれを引き継いで演じるのがゆっき。で中国のお寺に弟子入りするにしても中国語がさっぱり分からないんじゃお話にならない(そのまま!)ってのでまずは中国語の勉強から始めることになるんだけどその家庭教師みたいなのが高橋くん。超うさんくさげな中国人を演じておられますた。(苦笑)ゆっきは中国語なんか分からなくても同じ宗教を信じてる者同士言葉なんか通じなくても分かり合えるっつかフィーリング?で世の中渡って行こうとしてたんだけどそうは行きません!日本と中国、同じ漢字を使っててもその言葉の意味はぜぇーんぜん違います。何だっけ?ほとんどを忘れちゃったんだけど(おい)「愛人」は日本では二号さんそしてラ・マン(苦笑)ですが中国では奥さんのことを言いますみたいに言ってたっけ?他にもちょっとしたトリビアっぽいのがあったと思うんだけどー。でそこで表敬文字ラップ??を高橋くんとゆっきが2人して歌うことになって高橋くんが襖(舞台を取り囲むやうにして並んでた)に部首を書いて「草が化けると書いて〜」って歌ったらゆっきが「花〜」とかって下の構成を書き入れてくのね。で「木がいっぱいあるところは〜」「森〜」とか「寺に多い病は〜」「痔〜」とかって次々書き入れてくのがまたかわゆいんだvv(バカ)しかも2人だけのシーンなもんだから超おいしすー。(おい)で全部ばっちり決まった後に2人して捌けることになってるんだけど千秋楽だったからなのかな?ゆっきが高橋くんのことを最後にぎゅむっ!ってハグしてちゅぅする勢いで高橋くんがびっくりして「おうっ?!」みたいになってたりなんかしてそれも含めてかわゆすvv(痛)そういうとこ茶目っ気たぷーりですよね、ゆっきったら。(苦笑)あとは同じ中国のシーンで女性陣たちがチャイナドレスで出て来て歌うとこがあるんだけどそれが何故かみんな生きた鶏を持たされててそれがまたかんなり大変そうだったよ…。千明ちゃんは結構持ち方が上手いのかそれともあんまり勢いのよくない(え?)鶏を持たされてたのかあんまりじたばたしてなかったと思うんだけど横山さんが持ってた鶏がこれまた活きが良くて(は?)こう両足を持ってぶら下げてるんだけどたまにひっくり返してこう鶏の立ってる姿勢にして持ち上げて固定しなくちゃいけないんだけどそのたびにばっさばさ羽根広げて暴れててそれでも顔顰めたり嫌な顔とか「うわっ!」みたいな顔とかひとっつもしないで何事もなかったかのやうに歌ってちょっと踊ってて女優さんってすげぇなーとか思ったり。(は?)…にしても何故鶏…??(おぶおぶ)あたしだったらばたばた暴れられた時点でアウトだね…。(黙)練習しながら「ひぃーっ!!!」とかって何回も手離しちゃって蜷川さんに何遍灰皿投げ付けられるんだっつー…。(そういういめいじだよね、世間的に)もう平謝りし過ぎて床でおでこがぺかぺかになっちゃう勢いかもしんない…。女性陣と言えば池谷(のぶえ)さんのはっちゃけたとこをもっと観たかったかなー?って気がする。存在感とかは確かにあるんだけどホントに脇の脇って感じの役でそういう重要な扱われ方じゃないって言うのかな?いつもはもっと掻き回してく感じじゃないですか?(え?)今回はすっごくそういうのを封印されたとこで演じなくちゃいけない役が多かったのかな?あぁ…もっと面白なとこが観たいのにー!ってな感じでうずうずしてたんですけど。(おい)でもヨタロウさんの音楽とこの道元〜って結構合ってたんじゃないのかな?「天保十二年のシェイクスピア」(観劇日記No.118参照)にしても「薮原〜」にしてももっと下世話っぽいとこがあったと思うけど今回そこまでってのはなかったも。そりゃまぁ話の内容が庶民をメインにしてるか高僧って呼ばれる世間的にも名前の通用してる人物をメインにしてるかってので全然違って来るから当たり前なのかもしれないけど結構おされな感じ…って言ったらおかしいのかなぁ?ロックなテイストも入ってるんだけどこう感覚がずれてる感じがしないって言うのかなぁ?蜷川演出で言えば「カリギュラ」(観劇日記No.205参照)に似てるかもしんない。あそこまでパンキッシュじゃないんだけど和のテイストなお話なのに純日本風じゃないとこがいい感じに混ざり合ってた気がする。途中ちょっとぐったりして睡魔に襲われそうになったんですが(爆)何とか最後まで目開け通してぎんぎんになって観終わったんですけど…最後だけがどうにも異空間でどういう切り取り方になってるんだろ??道元と道元の夢の中に出て来る男(取調べを受けてる方の男)がホントの自分はどっちなのか?を争ってどっちが生として残るのかを取り合うんだけどそこが急にテレビがそこかしこに吊り下げられた牢屋の中に変わっててしかも道元以外の弟子たちもみんな道元の夢の中の男と同じ時代に生まれ変わってて?囚人になってるんだよねー。夢の中に取り込まれてるってことを表してるのかなぁ?それとも道元の生まれ変わりと思ってたのはぢつはその男の妄想っつか思い込みで毎日毎日溢れ返るテレビだのネットだのの情報の中から自分に思い当たることを選択してさも自分に起こった出来事みたく取り込んで組み立ててなかったこともあったことみたくなってしまった人間の成れの果てみたいなのを描いてるのかなぁ?急にそこだけが今までの話の流れとは全然別のとこからやって来たみたいになってて分かりにくかったんですけども。(黙)次「表裏源内蛙合戦」も井上×蜷川なんですよねー。ちゃんと分かるかなぁ?(おぶおぶ)最後カテコは千秋楽だけあって2回目?ぐらいに蜷川さんとヨタロウさんまで出て来てくれて大サービスでしたことよvvでそれでも拍手が鳴り止まなくてアンコール?みたく道元賛美歌(違)を歌ってくれたんだけどそこでも蜷川さんが遠慮がちに後ろの方にいててそれを目ざとく見つけたゆっきがそそそって蜷川さんのとこ行って「こういう風な振りで踊るんですよ」みたく手の振りとか横でやってあげててもうそういうとこきゅぅてぃなんだからしてっ!「トゥーランドット」(観劇日記No.222参照)でも銀吹雪撒き散らしたりしてたゆっきですが思わず完堕ちしそうな勢いでしたことよ。(は?)やばいやばい。(は?)次ゆっきはともかく高橋くんは「から騒ぎ」でしたっけ?無事チケット取れますやうにー。(念) 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