1127.「フェイクスピア」
主なキャスト:高橋一生・川平慈英・伊原剛志・前田敦子・村岡希美・白石加代子・野田秀樹・橋爪功 作・演出:野田秀樹 舞台監督:瀬﨑将孝 公演記録:2021.7.15~25@新歌舞伎座(大阪) |
まさかの…!野田地図に(高橋)一生くんが出るなんて…!(どっかぁーんっ!)そんなの…チケットが取れるわけがないぢゃないか…っ!!!(わなわな)…まあまあまあ、野田地図先行で申し込んでみるけれども…っ!ってなっておったんだけれども無事1公演取れますた。(ほっ)最初は恐山のイタコに白石加代子嬢(本人www←)がなっておったなら…??(え)な話がどんどんと進んで行ってその師匠に前田敦子嬢が…っ!…ってこっちは本人ぢゃなかったけども。(当たり前)とりま一生くん自体は記憶を失ってしまっておってそれで最後に残された希望のカケラ??を探してパンドラの匣を開けるの開けないの…の中に「シェイクスピア」の物語がちょいちょい差し挟まれて行くってな感じの??(え)ざっくり言うとそゆ感じでもってちょっとでもシェイクスピアを齧っておってよかったことだよ…と思ったり。(え)ま、つっても大半蜷川御大(蜷川幸雄氏)のシェイクスピアシリーズをほぼほぼ3分の2ぐらい全覇(それは全覇とは言わない←)しておったからで中でも特に四大悲劇っつか「ロミオとジュリエット」だったり「マクベス」だったり…みたいなのは手を変え品を変えでいろーんなところで上演されてるのでほぼほぼ台詞も網羅して覚えてしまっておるのもあったりでやぱーり押さえてるところを押さえてないと楽しむのが難しそうではあるわけなんだけども。…ってか「日本の歴史」に川平(慈英)さんが続投しなかったのはこっちとかんっぜんにすけじうるがバッティングしたから無理だったんだね…。(黙)…ま、そのために瀬戸康史くんが観れるんだったらばまぁそれはそれで悪くはないんだけども。(おい)正直前半1時間半??ぐらいは何やってるのかぜんっぜんっ!わっかんない…。(苦笑)…っつか白石加代子嬢演じる見習いイタコがイタコ昇進試験??を受けるためにちゃんとした憑依??が出来るやうにならなくちゃいけないっつーので四苦八苦してく奮闘物語みたいなのを軸にしながら一生くんと橋爪(功)さんがぢつは親子なのかどうなのか??(おぶおぶ)みたいなところでくっついたり離れたりを繰り返しつつ…ってかぢつは橋爪さんが一生くんのお父さんってのじゃなくて「息子」だったって話…なのか??(おぶおぶ)なことにもなったりなんかしてますます訳が分からないんですけど??な展開になっておったりして前半は喰い付いてくのが若干しんどい感じ…か??その代わりっちゃぁ何だけれども後半の一生くんもとい記憶の迷子になった「男」が見つけた希望のカケラ??が入った箱が「ボイスレコーダー」だったってことが分かってそれってあの…日航ジャンボ機墜落事件の御巣鷹山の一件ぢゃないか…っ!ってなってからの怒涛の展開っつかもうそこは余りにも息が苦しくなり過ぎて観てられなかった…。(滅)一見フライトは順調そうに見えてこれだったらば楽勝で目的地に到達するっつか全ては予定通り物事は滞りなく収まるところに収まって何の問題もなくこの旅は終えられるモノだとばっかり思っておったのがいきなりの操縦不能…!操縦席からは何が起こったのか全くもって分からない。どこかで爆発が起きたらすぃーけれどもそれを確認しに行くだけの余裕はない。テロか??それとも機体の劣化によるモノなのか??…いや、でも確かに搭乗前に確認したところによると整備不良は思い当たらず機体の劣化は考えられない。やっぱりテロ…??(え)…いや、原因は今はどうでもいい。今はこの状況を打開するべく必死で方法を考えるだけ…!乗客も何が起こったのか分からない。詳しい状況を知らされてないってのもあるわけだけれどもそもそもが機長、副操縦士、スチュワーデス(この時代はまだ「CAさん」っつーよりかは「スチュワーデス」全盛期だったのでそう呼ぶことにする←)諸々詳しい状況を把握出来てる者はいない。だとしても乗客の不安は少しでも和らげなければ…!っつーので冷静に指示が出され酸素マスクの装着方法等々諸注意の再確認が行われる。その間にも警報音は鳴り響き機体は大きく傾げ客席は海に投げ出された難破船のやうに右に左に振り回されそのたびに乗客たちの座っておったであろう椅子が右に左に投げ飛ばされて行き…っつか回転椅子??っつか何だろう??…ほら。物干し竿みたいなのに人形を何人も取り付けてそれを真ん中にいる人が自分の動きに連動させて手を挙げたり足を上げたり…みたいな動作を繰り返すアレみたく人の動きでもって椅子を奥袖に向かって振り飛ばしてくってだけなんだけれども今この目の前で起こってることの臨場感半端ないっつか何っつーかとにかくもう呼吸をするのも忘れるほどに見入ってしまう。機長(高橋一生さんの役どころ)は命令する。「機体(あたま)を上げろ!」と。何度も何度も繰り返し繰り返しコールする。「機体(あたま)を上げろ!」。無理なのだ。もう山肌はどんどん近付いて来るし重力には逆らえない。機体は落ちて行く一方で今更機体を上に上げることなど到底無理な話なのだ。副操縦士だったって必死だ。無理もない。この日初めてのフライトでかんったんな行って戻るだけの航行だと思ってた。今の今までそうだと信じて疑ってなかった。それなのに…!確かに非常訓練で操作のマニュアル??は叩き込まれたであろう。どこをどういう風に弄れば機体が上向きに戻るということも。でもそれは訓練の上でのことでありまさか実際に起こることだとは思ってなかったはずだ。間違いだ!これは間違いなのだ!あってはならないことだ!…いや、夢であってほしい。誰か夢だと言ってくれ!ウソだ!ウソじゃない!せめぎ合い。目の前で今現実に起こってることだとは分かってる。起きてる。間違いなく起きてる。夢じゃない。ウソじゃない。残念だけれども「現実」だ。もう助からない。分かってる。でも最後の最後まで諦めちゃいけない!「機体(あたま)を上げろ!」。いや、「上がれ!」と念じるために敢えての「機体(あたま)を上げろ!」と自分を奮い立たせるための繰り返しの言葉だったのかもしれない。何にせよ「機体(あたま)を上げろ!」。「上げろぉぉぉぉぉっ!!!!!」。…空白。耳が痛くなるぐらいの空白。…落ちた。知ってる。助からなかった。ここにいる全員が知ってる「真実」。ああ、だからか。だから「フェイク」なんだ。これが「フェイクニュース」であってさえくれたなら…。間違いであってくれたらよかったのに。ウソだったらどんなによかったか。でもウソじゃない。取り戻せない。時は元に戻せない。今流行りの漫才コンビは言う。「時を戻そう」。…や、戻るわけがない。胸が苦しい。涙が止まらない。自分が泣いてることにも気付かないぐらいに静かに涙が溢れた。機長は最後まで必死で戦った。その一部始終のカケラがボイスレコーダーに残された。自分が誰なのか分からなかった青年。あの日あの場所で「お父さん」は…「君のお父さん」は最後まで必死で戦った。「君」のところに帰りたいから。…や、あの時は確かに乗客乗員全てのために命を投げ出したやうに見えたかもしれない。でも「君」のことを忘れておったわけじゃないんだ。むしろ「君」のために頑張った。お父さんは頑張った!死ぬほど…!…ってか日航ジャンボ機って…せいぜい遡ったとして40年前ってことはないだろう??35年ぐらいだっけか??だから残された息子が橋爪さんってことはないにしても(苦笑)でもまぁそれでもいっか。(え) 確かあの事故では生存者がいて小学校3年生ぐらいの男の子がいたはず…??ちょうどあたしも同じ年ぐらいだったのでなーんとなく覚えてる。(年バレwww←)夏休みを利用して子供1人で遠出…みたいなそんなキャンペーンがあったはずだ。行の飛行場で親がスチュワーデスさんに事付けて到着の飛行場でおばあちゃんだかおじいちゃんだかが迎えに来てると思うのでよろしく、と。うちの親は超超超過保護なので(苦笑)間違ってもそんな「可愛い子には旅をさせよ」的なことはしなかったし大体が飛行機で移動しなくちゃならないやうな遠方におじいちゃん、おばあちゃんはいなかった。(黙)おばあちゃん、一緒に住んでたし。(死)…や、まぁそれでそんな男の子だったかとスチュワーデスさんも1人生き残ってたはず…??その男の子を最後まで庇って…っつか励まし続けて…みたいな感じでもって親に託された手前気になってしょうがなかった、と。そんな話が「美談」とされておったのが「何、そっち側のヤツが生き残ってんだよ?!」みたく叩かれて…。今みたくスチュワーデスになるのは正社員が必須だった時代だし今みたく派遣??が横行してる時代ではなかったのでCA=派遣社員みたいな構図もなくて「社員のくせに…!」みたいなのが確かあったはず…??ネットの時代だったらばかっくじつに炎上してた。なかったから直接叩くしかなくてまぁだからテレビに出ても非難囂々だったりで早々に持て囃されることはなくなったんだとおも。…や、まぁ小学生だったからそこまでの詳しい事情も分からなかったし後付け??で「クライマーズ・ハイ」なんかで観ただけかもしれん。(おい)…や、でも何でそれと「シェイクスピア」??(おぶおぶ)一生くんは取り乱したりしなかった。必死だった。冷静だった。大声を上げたりもせずとにかく職務を全うしておった。それがまたグッと来る。えっらいことが起こってしまったと思った。飛行機が落ちるなんて考えたこともなかった。あーんなでっかいモノがいっくら何でも浮力だけであーんなに高く飛べるなんて不思議な話だとは思ってたのに。鳥は軽い。少なくとも飛行機みたく重くはない。当たり前だけれど。(苦笑)まぁぶっちゃけこの泣ける展開の後半45分ぐらいの濃密すぐる時間とオープニングの誰もいない場所で木が倒れる悲鳴のやうな「声」をあなたは聞いたことがあるか??っつー一生くんの問い掛けとがあれば1時間ちょっとで収まるしちょうどいいのでは??とおも。(おい)…ってかいる??白石加代子嬢の昇格試験うんぬんの下りとか。(だから)でもまぁ混戦??して今までだーれも憑依させたことがない見習いイタコが人間違いとは言え息子を呼んじゃった…?!ってところから話は始まるわけだからして必要…なのか??(おぶおぶ)でもこの息子の名前が「楽(たの)」でこれって「エンタメ死ぬな!」っつーことなのか??(え)どうして音読みの「ラク」じゃなくて訓読みの「たの」なのか??ってところなんだけれども。(苦笑)でもまぁその息子であるところの「たの」はお父さんは死ぬ間際まで乗客乗員のことばっかり考えておって「たの」のことはこれっぽっちも思い出しもしなかった。だから仕事最優先で息子のことなんか顧みなくてずっとずーっと置いてけぼりでもってこの30年とちょっとそのことばっかり考えて生きて来てもうそろそろ限界が来たし「死のう…」と思ってるところにお父さんは君のことを忘れておったわけじゃない…!帰りたかったんだ…!必死で…!ってのが分かってそのめっせいじが「あたまを上げろ!」ってなことで。楽しいことが腐ってイジけて俯いてたらどんどん暗い世の中に沈んで行ってしまう。だから「あたまを上げろ!」。楽しいことを考えよう!堕ちて堕ちてどん底まで落っこちたら後は上がってくだけだ。確かに上がるのは難しい。負荷が掛かる。重力に引っ張られる。だけれどもあたまを上げて周りを見回してみよう。世の中はまだまだ楽しいことがたっくさん溢れておってただ死ぬなんてもったいない…!楽しみ尽くそうじゃないか!…みたいなこと??(えー)まあまあでもそれだけでいいと思うんだけれどもシェイクスピアを混ぜ込んで来たのは何故??「星の王子さま」をぶっこんで来たのは作者であるところのサン・テグジュペリも飛行機操縦士だったからだ。あの人も確かー…最期は飛行機を操縦しておってどこかで突然レーダーから消えて無くなってしまって落っこちた形跡も残骸も見つからず…。(黙)もちろん死体も出て来なくて何が起きたのか謎だらけな人だったりするんだけれどもそれもまぁ「星の王子さま」が好きで他にどんな本を書いてるんだろう??と思って読み漁ったことがあってそれで「夜間飛行」とか短編だけど読んだことがあったので知ってたwwwでも他はどうだったんだろなー…??と。正直これはお芝居なわけだし最後にケツ捲くって「ぜぇーんぶウソでしたーwwwばびょーんwww(…何だ、それ)」で逃げられると思うのー。でも日航機墜落事故は紛いもなく「事実」でそこは覆ることなくあるにはあるわけだけれどもお芝居だったなら死んだ人だって生き返らせることが出来る。だってフィクションだから。毎年「忠臣蔵」を観るたびに思うんだけれどもまいっかいまいっかいお約束通りに赤穂浪士討ち死にで終わるわけじゃないですか??そりゃまぁ歴史がそうなんだから仕方がなくてどんだけ肩入れしてご贔屓の役者が出てるから「今年ぐらい死なずに生き延びようや!」っつったところで死んで当たり前。でもあたしだったら紅白歌合戦みたく「今年はどっちが勝ちますかねぇ??」な伸びしろ(違)を残しておいてほしいわけなんですよ。(え)歴史ドラマなんて演じてる人たち全員「(結末)知ってるくせに~♪」ってヤツじゃないですか??(えー)知ってて「死ぬはずない…!」って顔してないといけないわけでそ??信長だったって本能寺に向かって行きながら「殺されるはずがない…!」って信じてるから演じられるわけじゃないですか??最初っから「どうせ死ぬし…」みたいなやさぐれ演技だったら誰も涙誘われないでしょうよ??そこなんだよねー…。機長役の一生くんだったってあの瞬間は信じてた。役として。「死なない…!」って。だから胸を打つ演技になるわけじゃないですか??だったらもう全体通して「エンタメ死ぬな…!」でいいじゃないですか??(え)「腐ってんじゃねぇよ!」なんでしょう??「不要不急」とか言われて縮こまってんじゃねぇよ!俺たちはここにいるってことを知らせてやろうぜ!分からせてやろうぜ!…ってことなんでそ??配信もいいだろう。家で観るのもひとつの手かもしれない。だけれどもこれは家では満足出来ない。「事件は会議室で起きてるんじゃねぇ!現場で起きてんだ!」そう!それ!(え)…ま、今年はオリンピックのせいで日航機事故の慰霊祭の報道も縮小されてたし何より密になるので集まるな!ってなことで慰霊祭自体ほぼほぼなかったっぽいけどまぁでも日本の高度成長期にガツン!と頭打ちされた事件だったからねぇ…。(黙)不謹慎にも「修学旅行で飛行機だったら間違いなく死ぬわーwww」な冗談が小学生界隈を駆け抜けたけれどもそれ言ったヤツ呪われろwww(おい)…や、でも「現場」で観れてよかったでつ。次(阿部)サダヲにゃぁのびーでそ??無理だわー…。(遠い目)チケットー…!くれー…!(おい)…むう。 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