60.「ハルディン・ホテル」

主なキャスト:犬山イヌコ・みのすけ・三宅弘城・大倉孝二・松永玲子・小林高鹿
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台監督:福澤諭志+至福団
公演記録:2003.12.5〜7@近鉄小劇場(大阪)
あらすじ>>10年前、そのホテルは賑やかに開館した。たちまち予約で一杯の客室。若きホテルマン達はカードを配る。「10年後の同じ日御来館のお客さまは無料で御宿泊頂けます」。そして今、あの日の宿泊者達が信じ難い数々の事情を背負って再びここに集う―。

ナイロンさんの公演はちょっと苦手とか言いながらまたまたチケット取りに燃えてしまった人。(苦笑)だってー三宅(弘城)さんと大倉(孝二)くんが出てるんだもーん。(それだけかいっ!)そして思った通りにその2人しか目が行ってなかった人。(おい)いやいや。ちゃんと観てますってば。村岡(希美)さんの大胆な演技っぷりも素敵だし(は?)犬山(イヌコ)さんの可愛らしい声も好きだわ。(おい)そしてみのすけさんの笑ったまんまの顔でそんな酷いことするー?みたいな人格崩壊っぷり。(黙)いつも笑ってる人ってうさん臭っ!って思うんだけど(おい)その笑顔のままで怒る人とか超怖い。つか笑顔でにっこりきっつーい一言をぶっ放すから余計にぐっさりくるんだ。かんなり傷つくよー。(滅)そして人間は都合のいいことしか覚えてない、と。(苦笑)それも自分に都合のいいことだけ。ま、そうでないと生きてくのはつらいだけになっちゃうんだけどねー。忘れるっていう機能がついてるからやってけるんだと。でも今回は時間軸が行ったり来たりするっていっても10年前と後ってだけだからいつもよりはずっと単純だったし観やすかったかなー?人間関係もそんなに複雑じゃなかったし。大体ナイロンさんの公演てば観たことあるのってほとんど半分以上外公演みたいなもんだったもんねー。本公演で観るのは初めてかも。(おい)それもどうかと思うんですが。(苦笑)でも今回3時間以上の公演時間があったけど全然気にならない感じだったよ。もうがんがん笑いっぱなし。しかもブラックコメディ。(笑)三宅さんと大倉くんのエレベータ前での先輩後輩掛け合い演技なんか最高だったよ。つか三宅さんが若く見えすぎるのも問題だよねー。(え?)「中身は5歳」なだけあるよ、石鹸。(だから)もうすでに何のネタで笑ったのかすら忘れてるけど(それも問題)とにかくもう最高に面白かったー。トイレでお仕置きとか。(何)あ。野田演劇のくだりもあったんだ。(笑)なんかそういう身内な笑いも最高ー。あと謎のチンさんとかさ。(苦笑)あーそうだー。消臭剤振り撒きまくりのシゲタさん(眼鏡太郎さんの役どころ)はもうキテるねー。(大笑)「におい(201号室のこと。笑)」がそんなことになるなんてー。そりゃぁ窒息もするわな。(おい)ちょっとした誤解が取り返しがつかなくなることばっかりでそれはそれは悲壮感漂うかと思いきやそれなりに強引に前向きで。ホテルなんてそんなもんかもしれないねー。ホテルっていうとよくまぁ部屋に幽霊が出るだの金縛りにあって眠れなかっただのそういう諸々の怪談話には事欠かない場所だったりしますが。でも自殺騒ぎがあったり殺人騒動があったりしたとしても何年も経てばそういうのって記憶から抜け落ちていって(実際人の噂も75日って言うわけだし)いつまでもその部屋も封鎖してるわけにもいかないし頃合いを見て普通に宿泊場所として提供されていくわけですよねぇ。見える人にも見えない人にも。(え?)ま、見えない人にもそれなりに「なんか気持ち悪い」ぐらいは感じる人とそうでない人ってのもいるわけですがホテルっていう性格上いつまでもそんな事件に振り回されてるわけにはいかないし商売上「ぢつはあの部屋でこんな事件が…」なんて好き好んでばらすホテルマンがいるわけがない。だからってバレなきゃいいっていうわけにもいかないんだけど。(苦笑)浅野ゆう子(笑。皆戸麻衣さんの役どころ)も災難っちゃ災難だったけど「まぁまぁここは穏便に」なわけですねい。それを言ったら一番可哀想なのはタカノ(藤田秀世さんの役どころ)だろうねー。死んじゃってるし。(苦笑)でもいつかまたそのタカノが泊まった部屋は他の誰かに貸し出されるわけだ。できっとクローゼットを開けたら裸のデブ(失礼)がぬっと立ってるなんつー怪談話がまことしやかに語られたりなんかして。(おい)そんでもって卓球のアイちゃん(新谷真弓さんの役どころ)は女優に転身するわけ?(笑)でも20歳過ぎたらどんなことしてでも仕事取って来いっ!って…あー若くないってつらいのねー。(人事じゃない。苦笑)で観葉植物に転生しちゃった元マネージャーとかありえなーい。(笑)なんだっけ?歌うんだっけ?(は?)後半半分あの役ってのも結構きついもんがあるかも。(苦笑)でも面白かったのん。(だから)セツコさん(松永玲子さんの役どころ)の棘も痛まなくなる日は来るのかしら?でも盗み読んだ日記も他人の物だったってことが分かったんだし。(苦笑)ここでもちょっとした誤解を引きずって10年も来ちゃったわけだ。愛されてるはずなのに自信がなかったから生まれた心の棘。どんどんどんどん奥へと入り込んで行く心の棘。なたで切り落とすようには人間関係は切り落とすことが出来ないのよね。でもかと言って忘れ去られるのも虚しいな。なかったことにされちゃうわけだからね。でもまっさらになった分新しい関係が築けるかも。10年のうちに失われたものは大きいけど。10年前と全く同じになるわけはないけど。それなりに強引に前向きにやっていけたらいいのにね。(繰り返しだ。笑)

で。今回席はN列 21番。まぁまぁですか。位置的にエレベータどまん前って感じで。(笑)しかも千秋楽だけあってケラさん(ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏)までカーテンコールに出てくれるしー。嬉しい。でもなー「公演のことより近鉄小劇場のことですよ」ってあぁ。(黙)でも松永さんが落語もやってたことあるなんて驚きだー。(素)「ワッハ上方ってどうなんですか?」って…ケラさん、そんなこと言ったら吉本関係全否定ですよ?(笑)「来年の冬に公演あるんですけどどこでやりましょうかねぇ?」って…切なすぎるー。(どよん)もうーマジで泣きそうになっちゃいましたよ。松永さんが「とにかくアンケート書いてくださいっ!」って言うのにつられて珍しく書いてきたりなんかして。(単純)しかも「劇場がなくなってもこれに懲りずに大阪に来てください」ってどうすんだよ、あたし。(苦笑)訳わかんねぇよ。(苦笑)野外劇かよ?(それもいいかも)でもなーホント小劇場どうします?って感じで。よしもとrise-1シアターとかHEP HALLとかどうなんですか?(聞くな)なんか近鉄アート館もいったんは閉めたけどなんか最近狂言とかやって舞台として機能してるみたいじゃないですかー。これは芝居関係に開放される日も近いのかー?(おぶおぶ)っていうかちょっとぐらい遠くてもいいから我慢するから(何)開放してー。(哀願)年明けてすぐには近鉄劇場も閉鎖になっちゃうしクロージングイベントもやらないそうなんで実質もうこれが小劇場最後の公演みたいなもんで。(あたしの場合)なんかもう全部なくなっちゃうなんてさみしいよー。(黙)その割にはケラさんも「ここで初めて公演したのは「下北ビートニクス」…あれ?そうだったっけ?や。まぁいろいろありすぎて(苦笑)」なんて言っておられましたが。(笑)そして「謎のベンチ席」って…。(笑)確かにまぁそうなんですけど。でももうすでに「カメレオンズ・リップ」は東京公演だけだしなー。(被害妄想か?)あー10年前に戻りたいー。(え?)つか10年後このチケット持ってる人は無料でご招待とかないの?(引っ張りすぎ。笑)再演でみんなキャスト変わらずに10年後が観たいー。観る方もやる方も体力勝負なとこあったりして。(おい)だって3時間だもんね。そうそうー。始まる前に映画「1980」の予告とか流れて楽しかったー。観る観る絶対。(笑)でもお願い。もう大阪来ないなんてことだけは勘弁してくださいー。あぁ。吉本興業会長さん頼みますよー。東京グローブ座ジャニーズ買収に倣ってー。(笑)