235.「羊と兵隊」

主なキャスト:中村獅童・田畑智子・辺見えみり・近藤公園・田島ゆみか・佐藤直子・高橋理恵子・永岡佑・阿部ユキ・岩松了
作・演出:岩松了 舞台監督:赤羽宏郎
公演記録:2008.8.1〜3@京都四條南座(京都)
なんとなーく本多劇場で岩松(了)さん作・演出で(中村)獅童くんが出るってのを聞いて行きたいなーとちょっと思ったんですけど遠征するほどものすんげぇ観たいわけじゃないし…(爆)と思ってたらなにげに京都で公演やるってのをグリークスの先行DMで知ったっつー…。(苦笑)あんまり大っぴらに告知してなかったと思う(南座のHPにもその時は出てなかった…はず)し他ぴあだの何だので先行とかもぎりぎりまで出てなかったのでほんつ一部の人しか知らなかったのが幸いしたのか(?)申し込んでみたらば6列 6番なんつー席が届いたりなんかして。(苦笑)気合い入り過ぎ。いちお南座HPで座席表チェックしたら花道脇すぐ横の席になるみたいでわーきゃぁだったんですけど…でもこのお芝居って花道使うやうなお芝居なのかしらん?(おぶおぶ)と思いつつ当日。南座って初めて行くんでよく分からないまま会場前に列が出来てるのに加わっていいものやらどうしたらいいものか…??これって開場待ちの列なのかしらん??と思いつつとりあえず最後尾付近にいたらおばちゃんに「これ、並んでるの??」って聞かれたんですけど分からず。(黙)でも「あら、もうチケット持ってるのねぇー?」って聞かれたもんだから「あ。もしかして当日券待ちの列なのか??」と思ってその場は離れたんですけどよく見たらWeb松竹でチケットを予約した人たちの引き換え待ちの列だったらすぃー。(苦笑)それにしてもすんげぇ並んでたな…。(おぶおぶ)大阪の松竹座みたく入ったらホール自体は上の階とかになるのかと思ってたらどん突きが1階席入り口だったし。にしても獅童くんファンが多いのかやたらと年配の人が多かった気がしたんですけど気のせい??(おぶおぶ)つか普段歌舞伎役者としての獅童くんに期待してだったら岩松さんのとかって全然訳分かんないと思うんですけどいかがだったでしょうか?(え?)つかまーじーで難解ですた。(滅)お話としては日本じゃないどこかのいつの時代かも分からないけどとりあえずその国は戦争に巻き込まれてて舞台になるお家はトリイ家っつって軍靴を卸して商売してるとこなのでそのせいもあってか成り上がり的に儲かってるお家柄。で長女はどうやら大物政治家の息子との政略結婚を控えてたりするんだけど元舞台女優??な感じ。で長男はと言えば兵隊に取られることが決まってるんだけど家族としては長男を戦争にやることなんて出来ないって言うので合法的ではないにせよお金で人を雇って替え玉として長男みたく振る舞って貰ってそのままその人を戦争に送り出してしまうことにしてる。でホントの長男はと言えば庭の納屋??みたいなとこで隠されてるみたいでお手伝いさんが毎日食事を持って行ってる。でそういう事情は次女には隠してるんだけど何となく気付いてるみたいでこそこそ夜中にお兄さんに会いに行ったりしてる…とまぁそんな大雑把に言えばこんなお話。で岩松さんは出ないのかと思ってたらそのトリイ家の家長役で出てたりなんかして。でも出て来た時に女の人たちはともかくとして男の人たちは何故かトランプマン(年がバレるな…。苦笑)みたく白塗りっぽい作りだったりそれで何かしらみんな服が汚れまくってるのだった…。ま、服が汚れてるってのは戦時ちうだから仕方がないことなのか??とも思いながら見てたんだけどでもそれにしても大人なんだし毎日毎日泥んこになってるわけじゃなしお手伝いさん(田畑智子さんの役どころ)も雇ってるぐらいのお家柄なんだから苦労しなくていいんだろうからそこまで汚れてるってのはおかしくね??とも思うわけで。でどういうわけかその身代わりを押し付けられてる男(中村獅童くんの役どころ)だけは白塗りじゃなくて普通にしててそれもまた何でこの人だけなのー?!ってのが分かんない…。(黙)ま、家族が頼んで探して連れて来たのかそれとも母親(佐藤直子さんの役どころ)と関係があるってことだからそれを逆手に取ってトリイが無理くり「金は払ってやるから身代わりになれ!」って迫ったのかとにかくどういう事情があるのかさっぱりそこからして分からないしもう謎まくり。で戦争に取られることが決まってから送り出されるまでの期間がかなりあったのかどうか分からないんだけどどうやら母親とだけじゃなくて長女とも関係があるとかないとか…。何かもうこの際だからやけっぱちですか?(え?)でもまぁホントのこの家の長男なわけじゃないんだし近親相姦つっても全然赤の他人同士なわけだから別に問題はなさげなんだけど…。で当の本人の長男自身は他人が身代わりになって戦争に行かされることをよしとしてるのか全然本人としては望んではないんだけど仕方なくっていうとこなのかちょっと分かんない(またか!)んだけどお手伝いさんは「最近食事もあんまり食べようとしない」って言ってるぐらいだからちょっとは気にしてるっつか戦争に行ってたくさんの人を殺すのも自分の身代わりとして他人を1人殺そうとしてることも一緒みたく思ってて精神的に参ってるってのもあるのかなー?と思いつつ。でこのお手伝いさんってのももう次から次へと何でも頼まれるっつか使われまくってる(「ちょっとお水持って来て」とか「そんなことカナエさん(お手伝いさんのことね)に頼んだらいいでしょう?!」とかもうそんなこと自分でやった方が早くね??ってことまで頼まれてる…とか思っちゃうあたしは超庶民なんですかねい?苦笑)んだけどその割には結構態度がでかい…と思う。言いたい放題言ってるし全然気にしてないみたいだし。でこれがメイド服(ま、お手伝いさんだから仕方ないか…)にゴスメイクなもんだから声は田畑智子なんだけど「誰?こいつ?」(爆)みたくなっててそれも訳分からなさに拍車をかけてるのだった…。ま、本多でやればアキバ系っぽく見えなくも…ないか?(おい)あ。でもちょっとした儲けモノ(は?)はテレビの声で(荒川)良々が喋ってるのだった。(笑)ニュースの声の方じゃなくてクイズ番組?(「殺人犯はこの中の誰か?!」みたいなのを当てるのかなぁ?家庭教師の先生とお手伝いさんが見入ってた…)の司会者風なんですかねい?(おぶおぶ)この劇場の中で何人の人が反応してるんだろう?(おい)と思いながらちょっぴり楽しかったでつ。

つかそもそも本多でかけてたお芝居なわけだし南座でやるってのには無理があると思うんですよねぇ…。客層も全然違うし(当たり前なんだけどそんなに小劇場っぽい人たちは来てなかった)キャパも全然違うし(南座は松竹座と似てる作りだから3階席まであるしサイド席もそれなりにある)花道も潰してはあるけど(さすがに使わなかった。苦笑)撤収するわけにいかないから何かって言えば気になるし(それはお前だけな!)どうにも不釣合いって感じは拭えないのだった…。でも本多でこのキャストってのも豪華過ぎる気もしないでもないしなー。あ。でも前に「哀しい予感」(観劇日記No.162参照)も本多でかけたっつってたからそれと同じぐらい商業っぽさがあるしなー、と。獅童くんのホームグラウンドでやれば人が呼べるってのもあったのかもしれないけど終わった後「全然分からなかったわねぇ?」とか「寝ちゃってたわー」なんつーことを言ってるおばさま方やおじさま方がたくさんいたのも事実だったり。(苦笑)あたしはまぁ寝たりはしなかったけど分からなかったことは分からなかった。でもそれも不快な分からなさとかじゃないんだよねー。今まで何回か岩松作品は観てるけどどれも「分かった!」っていうのは全然ない。もう設定からして分かんないし世界観っつかもう根本的に分からないことだらけだったりすることもあるんだけどでもそれだからって「分からないやつは分からないでもいい」って感じに突き放される分からなさじゃない気はするんですよねー。「分かるやつだけ分かればいい」分からなさじゃなくて「分からないのは当たり前なんだけどそこから何か1つでも感じてくれるものがあればそれでいい」っていう分からなさな気がするっつか。(は?)あたしは常々「他人の考えてることが分かるわけがない」って思っててそれはそれ以上でもなく以下でもない。とにかく100%分かり合えることなんてなくて当たり前だと思ってる。「こんな風に思ってるんだろうなー」っていうニュアンスは分からないでもないけどそれはいつまで経っても「こんな風」で「これ」っていう断定には絶対にならない。でも「分からないなら分からないでもいいや」って投げやりになって誰とも関わらないわけじゃないし多少のそういう分からなさがあっても人間としては付き合っていけるわけでしょう?あたしの考えてることはこのお芝居で言いたいこととは全然かすってもなくてどこ観たらそんな風に思えるんだよ?ってことばっかりなのかもしれないけどお芝居とか映画とか本とかドラマとかみんなそうじゃないですか?観た人が全員同じ感想を持つとは限らないし大体持ってるモノがみんな違うわけだから。とまぁ結局そこに行き着いちゃうんですよねぇ。(苦笑)で2幕は身代わりの人が戦争に送り出されてその後ってことになるのかな?(おぶおぶ)2役同時にやってるわけだから2人が同じ時間に存在出来るわけがないんだけど2幕以降はルイ(中村獅童くんの役どころ。この家のホントの長男)とその周りの人たちっていう構図になる。でルイ以外の男の人たちは1幕みたく白塗りじゃなくて普通の格好に戻ってる。でルイだけが白塗りっつか顔だけじゃなくて頭まで金髪っつか白髪っぽくなってる。これって表と裏ってことになるのかな?ルイにとっての裏側の世界とルイにとっての表側の世界ってこと?それともその人自身の表と裏ってこと?(おぶおぶ)そして長女はもうその政治家の息子と結婚してることになってるし。でもこの結婚は正解だったのかなぁ?ま、お互い自分たちは政略結婚なんだってことは分かってるしそこに愛情とかそういうのがないんだろうことは分かっててでもアマノ(近藤公園くんの役どころ)は「あなたの舞台を一度観たことがある」とかって言ってたりもしてあながち全然知らなかったわけじゃないみたいだし長女の方は望んでないにしても一目惚れされたっつかアマノの方にはもしかしたら愛情みたいなのもあったのかもしれない。ルイのことだって匿ってくれるし。だけどナナ(辺見えみりちゃんの役どころ)はきっとルイのことが好きだったんじゃないかなー?と。や、この場合ルイのことをだったのかそれとも身代わりで行ってしまった人のことなのかどっちか分かんないんだけど。それか身代わりになって行った人を通してルイを見てたのか?そしてルイは目を潰す。この家に次女の家庭教師として入り込んでる先生(高橋理恵子さんの役どころ)に頼んで。でこの先生自身もいろいろ抱え込んでるみたいでこの戦争で家に乗り込んで来た軍人たちに両親を殺されたっつー過去がある…みたい?でお兄さんもいたみたいなんだけどそのお兄さんは戦争に取られちゃったのかなぁ?とにかく今はいないみたいで身寄りもないやうなんだけどルイのことを自分のお兄さんになぞらえて見てるみたいで動揺してるってのもあるけどとにかく取り違えてるみたいなんだよね。先生はいわばこの家に取ったら部外者みたいなもので元々庭の納屋に長男を隠してるってことも教えてなくて「あんなところに人がいるわけないのにみんな誰と話したり誰のために食事を運んだりしてるの?」とかも言ったりしてて先生にはルイっていう人自体いない人なわけだからいきなり出て来られても誰なのか分からないってのはあるのかもしれないけど。でもそうやってルイはこの世を見ることを止めてしまった。元々戦争に取られて死ぬことになってたのは自分なわけだからこうやって生きてること自体もう間違ってると思ってるのかもしれない。見たいものなんてこの世にはもうない。そうやってる最中キキ(この家の次女。田島ゆみかさんの役どころ)は自殺する。あぁもう!どうなってるんだよー?!と思ったら終わり。(え?)ホントに放り出されたよ…。で結局羊って…何?(そこ?)でも方法は間違ってるかもしれないけど子供を戦争に取られて喜ぶ親はいないだろ?ってのは正論ではある。じゃぁだから「戦争反対!」ってなるのか?って言えばそうでもないしだからそこから先はてめぇで考えろってことなんだろう。(苦笑)とにかく今は分からなくてとっちらかったままなんだけどいつかがちっ!っと填め込まれる時が来るのかもしれないしずーっとこのままなのかもしれない。分かんないけど。(おい)カテコは(近藤)公園くんの深々ーなお辞儀が観れたりなんかしてよかったっす。(は?)いつもだったら公園くんとか注目して見ることないから…。(爆)田畑さんには「田畑さーんっ!」なんつー声援が飛んでた(あたしの何列か後ろの男の人かな?)ぐらいなのでコアなファンが来てたんでしょう。(おい)きっと分からないままにまた岩松作品を観てまた「分かんねぇーっ!」っつってるのかもしれませんが。(苦笑)次はもちょっとこじんまりとしたとこでやってくだせぇ。(おい)