166.「地獄八景・・浮世百景」

主なキャスト:佐藤アツヒロ・高橋由美子・山内圭哉・松永玲子・小松利昌・市川笑也・桂吉弥・升毅・松尾貴史
作:東野ひろあき 演出:G2 監修:桂米朝 舞台監督:榎太郎
公演記録:2007.2.23〜25@シアターBRAVA!(大阪)
あらすじ>>ここは地獄、閻魔の庁。本来ならば生前の罪を厳しく問われた亡者が、地獄・極楽の分かれ道に立つところだが、今日は先代閻魔の一千年忌。「おもしろき話をした者は極楽に行かせてやろう」と、閻魔様からの粋な申し出。そこへ待ったをかけたのが算段の平兵衛。「極楽なんぞとせこいことは言わず、いっそ現世に戻してやるといいなはれ」と、閻魔を丸め込む。交渉成立。平兵衛が意気揚々と話し始めようとしたその時、「待った待った〜」と駆け込んで来たのは、河内屋の若旦那。閻魔相手に「一人やなしに二人生き返らせてもらえまへんか」と掛け合い、勢いと平兵衛の助け舟で、再び交渉成立。話しのはじめは百日前。うれし恥ずかし出逢いから、不思議にもつれた芸妓・小糸との恋の顛末。さて、その道行きは地獄・極楽、はたまた…。

なんとなーくどこかで見たちらしでAGAPE・STOREの新作かと思って勢いでG2先行に申し込んだんですけどこれって…北九州芸術劇場プロデュース作品だったんですねい。(苦笑)松尾(貴史)さんが関わってるからてっきりAGAPEだと…。(爆)つかAGAPEで一度「地獄八景」ってやってましたよねぇ?(おぶおぶ)その時は見逃したのでちょっと見てみたいなーと思いつつ。が。G2先行で申込当日携帯サイトからほぼきっかりにアクセスして申込完了したのにR列 13番って…ちょっと後ろの方の列じゃありませんかー?(滅)ま、大阪楽日なんで仕方ないっちゃぁ仕方ないですけどそんな人気ありました?(だから)チケットは抽選だけど座席は申込順っつー仕組みじゃなかったでしたっけ?そんなこんなでちょっと凹みつつ。(おい)とそんな当日。会場近くの城ホールではGLAYさんがライヴだったやうで。あたしもなんだかその日は短めのスカートにロングブーツっつーちっとはバンギャルっぽいいでたちだったのでダフ屋さんに「チケット余ってたら買うよー」ってお声を掛けられてしまいました。(苦笑)今日はそっちの用事じゃないんです…。(爆)落語の方は全然聞いたことがなくて当然話の内容もほとんど知らなかったんですけど。(焦)全編通して1つのお話なんじゃなくていくつかの落語の噺をくっつけたりしてあるやうで。「立ち切れ線香」だけは聞いたことっつか知ってたよー。聞いては…ないですねい。(苦笑)北村薫さんの円紫さんシリーズでちょこっとだけその噺について触れてあった箇所があったのでかろうじて大まかな内容を知ってるって程度ですが。(爆)でもこれも落語の内容っつかこの噺の意味を知らないと面白くないんではないかなー?と。あたしも最初聞いた時(読んだ時ね。苦笑)はさっぱり何のことか分かんなかったですもん。こう芸妓さんって線香1本で三味線1曲(曲って言うんですかねい?おぶおぶ)ってのがお約束だそうで長い間いてもらおうと思ったら線香をたくさん買い入れないといけないとか。で死んでしまった小糸のために線香を上げるんだけどその間だけ小糸の弾く三味線の音が聴こえてくる、と。で途中で三味線の音が途切れてしまうので「何で小糸は三味線弾いてくれんのや?」って聴いたら「へえ。線香が立ち消えましたので小糸はもう三味線弾けしまへん」とか何とか言う下げで終わるっていう噺なんですけどね。元々落語を聴いてもどこで下げでどこで笑ったらいいのかがよく分かってない人なので(おい)これでちゃんと合ってるかどうか自信はないですが…。(黙)ま、そういう初心者さんのためにも途中で演者さんとは別に落語の解説っつかそういうのがコメントで入ったりするので歌舞伎鑑賞会みたいなノリでしょうか?あれも結構お芝居の途中でだったか最後にだったか「ここのシーンはこれこれこういうことだったんですよ」みたいな解説がありましたよねぇ?(高校生の頃に1回と大学生で国文科専攻だったのでそのおかげで1回行ったっきりですが…)ま、それがおせっかいっつかうるさいと思うお客さんもいたかもしれません。落語知ってる人にとったらそんなの常識なのかもしれないし。ま、でも落語ってのは究極の1人芝居だとあたしは思ってるんですよね。ま、大体1人しか出て来ない噺なんてないじゃないですか?普通こう頭のいい旦那さんとその近所に住むちょっとおバカさんな店子さんが縁側でお喋りしてる構図が多かったり。でおそばを食べてみたりお茶をすすってみたり扇子一つでいろんなパントマイムが繰り広げられたりして。そうやって何人もの人を演じ分けていろんなパフォーマンスをしてそんでもって笑わせるってのはものすごいことだと思うんですよねー。つっても古典って言われるのはやっぱり時代背景とか噺のお約束事とかを知ってないと分からない部分もたくさんあるので笑えねぇーっ!ってなことになるんですけども。(おい)創作落語とか新作って言われるのだったら現代モノもあったりするのでいいんですけどねー。ま、でもほとんど大半が関西人なわけで関西弁に関してはあんまり問題なかったと思うんですけど…ちょっと(佐藤)アツヒロくんの関西弁はパンチが弱いかなー?と。ま、でも役が役だけにすかたん(って…関東の人に通じるのかどうか…?アホ坊(ぼん)ってな感じですかねい?)な若旦那なので多少弱くてもいいのかもしれませんけれど。ま、なんつーか行き違いのお話ですよねー。こう修行に出される前に「一緒にお芝居観に行こう」って約束したんだったら一言誰かに言付けるとか手紙を書いて「こうこうこんな理由で一緒には行けなくなったけどちゃんと帰って来るからその時はお芝居に行こうね」的なことを伝えてあげればこんなややこしいことにはならなかったのになー、なんて。ま、そんなこと言っちゃったら全部覆すようなもんですけども。(苦笑)「ロミオとジュリエット」もそうですよね。あそこで神父さんに事の次第を頼んじゃったりするからちゃんと相手に意図が伝わってなかったり手紙が届かなかったり…。神父さんも自分で手紙を届けるとかしたら問題なかったのかもしれないけどそれをまた違う人に頼んだりするから余計ややこしくなっちゃうんですよねぇ…。とほ。だからまぁ小糸ちゃん(高橋由美子ちゃんの役どころ)も思い詰めちゃって熱まで出しちゃって(恋の病ってやつですか?)「もう会えないんだったら死のう」なんてことになっちゃうんですよねぇ。大事な用事は人に頼んだりしちゃいけません。(え?)

松永(玲子)さんの女将さん(小糸のお母さん)役は安定感があってよかったでつ。算段の平兵衛(山内圭哉さんの役どころ)の噺はどれをとっても面白かったしー。つかあれこそちゃんと落語で聞いてみたい一品かもしれません。あ。「天狗裁き」もそう言えばどこかで聞いたことあったかもー?「夢見てたんやろ?どんな夢やったん?」って女将さんが小糸に聞いて「そんなん夢なんか見てしまへん」って答えて「あたしにも言われへんのんかいなー?誰にも黙っとくさかい」みたいに言うのに「見てへんもんは見てしまへん」って頑なに言うから喧嘩の仲裁に入った近所の人がやって来て「で。どんな夢見とったんや?」ってな具合になってそれでも答えないので今度は大岡越前に裁いてもらおうってことになって「そんなことで喧嘩するな」みたいに取り纏めるんだけど「で。どんな夢見とったんや?」ってここでも聞かれて。それでも答えないから「夜通しそこの大きな木にでも括り付けとけ!」みたいなことになって。(苦笑)そこで天狗が出て来て助けてくれるんだけど「で。どんな夢見とったんや?」って天狗にも聞かれて。答えられないもんだから「死んでしまえー!」みたいになってそこでびっくりして目が覚める…っていう入れ子になったお話。で女将さんが「うなされてたけどどんな夢見てたんや?」ってなとこに戻る、と。なんかあの噺はどこかで聞いた覚えがある気がする。(え?)升(毅)さんの若旦那のお目付け役で細々世話焼いちゃうとことかも好きかなー?でも結局2人しておバカさんなんですけどね。(苦笑)全然お金儲けになってへんやーんっ!って感じで。そう言えばAGAPEちっくじゃないとこと言えば松尾さんがあんまり出張ってないのだった…。場内アナウンスとかプロローグとかは松尾さんがやってるんだけどそっちはめちゃくちゃ面白かったでつ。(だから本編は?)「悔やんでも悔やみ切れない」ってのが今回テーマになってるそうで「あの時ちゃんと作詞家さんに一言言っておけばよかった…とかちゃんと姉妹で連絡取り合ってればこんなことにはならなかったのに…とかいろいろ悔やんでも悔やみ切れないことってありますよね?」的な前振りでございました。ちゃんと時事ネタ(しかも流行の最先端を行ってるYOっ!)満載でさすがって感じですよね。ま、そんな大阪楽日だったんですけれど。1人ずつのメンバー紹介は(桂)吉坊さんが「えなりかずきくんです」って松尾さんに言われてました。(苦笑)ちょっと似てるー…かも。(爆)今回カテコでちょこっとずつ役者さんの挨拶もありつつ。「誰か一言ないですか?言っておきたいこととか?」って松尾さんが振られて松永さんが「昨日うちの親が観に来てましてですねぇ。父親が「お前の出た舞台の中で今までで一番よかったっ!」って誉めてくれました」とのご報告が。でそれを聞いた松尾さんが「それはすぐにでもケラさんに報告しないといけないことですね」って突っ込んでました。いやーん。(笑)あと松尾さんが「この舞台の仕掛けかっこいいんですけど裏はてんやわんやですからね。ものすごいですよ?もう見せてあげたいぐらいですよ」とかもおっさってました。カテコも3、4回あったのかな?3回目ぐらいで山内さんが「うるさいっ!帰れっ!」っていつものPiperなノリで嬉しかったでつ。とそんな中「今日はお客さんもいっぱい来てくださってね」みたいに松尾さんが締めようとしてるのに山内さんが「でもあそことか空いてますよ?」みたいに突っ込んで「それはまぁ…開演時間を間違われた方とか会場をね間違われた方とか…。城ホールでやると思って行ってる方もいるかもしれないじゃないですか」みたいに言って山内さんが「城ホールてっ!そんな大きなとこでやるような話ですか?!」とかって言ってたらば…マジでそのカテコの話してる最中に遅れてやって来たお客さんがっ!もう全部終わっちゃったYOっ!しかも前の方4列目とか5列目とかの結構ないいお席。(驚)「ホントに来ましたよっ!」って騒然。(爆笑)「え?今来はったんですか?入り直したとかじゃなく?」って聞いたら正に今来られたらしい…。で「えー?どうしようー?!」ってなことになって(桂)吉弥さん(だったかな?)が「じゃ最初からやりましょか?」とかって言い出したからみんな大拍手っ!そんなわけにもいかないので松尾さんが「かいつまんで話しましょか?」とかも言い出し。それを受けて山内さんも「え?こんなんでも全額取るの?こんなんどうすんの?(おぶおぶ)こんなんなったらなんか笑わさんとあかんような気して来たっ!やばいっ!」まで言い出すしー。その心意気に乾杯。(え?)で(市川)笑也さんが「じゃあなたのためにDVDを出しましょ」(ホントは最初からDVDは出る予定)って言ったもんだから(佐藤)アツヒロくんが「笑也さんが喋ったーっ!」ってびっくりしてみんな騒ぎ始めて…山内さんが「ここまで笑也さんに言ってもらったんやからあなたは一生笑也さんファン決定っ!」ってー。つかDVDはまだ撮ってもいないらしいでつ。(苦笑)北九州のが映像として残るのかな?でも日々変わって行くそうなので「この会場のここ、残しておきたかったのにー」とか収録する日に限ってぐだぐだだったりすることがあるので「買って見てここ違うーっ!とか思わないでくださいね?」みたいな感じのことも言っておられたかと。(苦笑)あ。でもその↑のえっらいことになってる裏の様子もDVDには収録されるそうなのでそっちの方が面白いみたいにも言ってたやも。(爆)つか「まだ北九州もあるので北九州で待ってます」とも松尾さんが言ってましたねい。もしかしてカテコの一件が一番面白かったか?(爆)いやいや。そんなことないですよー。本編ももちろん楽しかったですよー。(取ってつけたかのやうな…。苦笑)次は…「ツグノフの森」ですか。片桐仁さん狙いでまたもやさくっと申し込んでしまったんですけれど。GWちうなので無理かもしれませんがもう少しよい席が来るといいなーと思いつつ。つか肝心なラルクはんチケットからまずげっとしろよっ!って話なんですけれど。(泣)とほ。