292.「世田谷カフカ〜フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする〜」

主なキャスト:三宅弘城・村岡希美・植木夏十・長田奈麻・廣川三憲・新谷真弓・皆戸麻衣・中村靖日・横町慶子
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台監督:宇佐美雅人
公演記録:2009.9.28〜10.12@本多劇場(東京)
秋のナイロンの本公演は元々東京公演のみってのは年賀状で知ってはいたんですがキャストトップに三宅(弘城)さんの名前があるってことはーこれって主役なんでそ??(え?)ってことでいそいそとチケ取りに励んでみるの件。(は?)まずキューブ先行が先に出たので速攻申し込んでみたらばB列 15番なんつー席が届きましたことよ。(苦笑)チケ発売の時からその日はカメラ撮影が入るからっつー注意書きがあったにも関わらず後日ケラさんがブログで著作権だか何だかの関係でDVD化はされないから観に来れる人はなるべく実際に観に来るよろし、みたいなことが書いてあったんだけどやっぱりシアテレが国内の舞台中継から撤退したのは痛いのかなぁ…??(おぶおぶ)ま、そんなの関係なくNHKだかが何とかして中継にこぎつけてくれればいいんだけど。(えー…)とにかくそんなわけなのでチケットは取れて嬉しかったんだけど気付けばフキコシ・ソロ・アクト・ライブ(観劇日記No.291参照)の大阪公演をチケ取る気満々でちらし先行があるから仕舞わないでずーっと出しっぱなしでスタンバってたぐらいだったのにそれもすっかり忘れ思いっきり日程かぶっとるやないのすかー!!!(バカ)その時はまだキューブ先行は申込期間だったから取り消し出来るかと思ったのにあそこは1回申し込むと取り消しも変更も全く何も出来ないんですねい…。(黙)今回は確認しなかったあたしも悪いけど変更ぐらいさせてくれたっていいぢゃないかー!(切実)むう。そんなわけなのですっかりフキコシソロは諦めておったんですがその後名古屋の日程がその1日前にあるってことで無駄に名古屋泊→東京遠征日帰りなぞと言うほんつバカバカしい日程で取った自分が悩ましい…。(は?)新幹線の時間もあるからってので上演時間を検索しまくってたら世田谷パブリックシアターだっけか??でこれまた同じくカフカの「審判」と「城」を下敷きにした舞台が3時間公演だかであったんだね…。そればっかり引っ掛かって来てもしかして世田谷って銘打ったのはそこにあるのか??(おぶおぶ)と思った次第。ま、違ったかもしれないけど。ちなみにカフカはどれもこれも作品自体全然読んだことないのでどんだけカフカを語られても何もついてけないかも??ってのは否めない。(黙)とりあえずこの3作品の内どれか1作品ぐらいは手に取っておくべきだったかもしれないけどどれもこれも尻切れトンボな終わり方でカフカの方が先に死んじゃったみたいなので(爆)読んだら読んだでえらく消化不良でますます分からなくなってたかもなのでこれはこれでいいか。(えー…)まず冒頭から廣川(三憲)さんと村岡(希美)さんと水野(顕子)さんが出て来てしかも本人役で個人的なエピソード??を語り始めるんだけど完全に本人役だし結構考え考え喋ってるやうな雰囲気だったから普通に日ネタなのかと思ったおっ!(おい)でも廣川さんと村岡さんの話はまだ「うんうん、あり得るー!」って笑って聞けるけど水野さんのふとした話の流れでいきなり母親が「あんた、そうやってゲラゲラ笑ってるけどあんたとうちの家族は血繋がってないんだからねっ!」ってキレちゃった話ね。それまでもなんとなーく説明されたことはなかったけどそういうのは感じてて全然知らなかったわけでもないけど改めて言われると傷付くししかも何がきっかけでそんなに怒ったやうな口調で重大発言されなくちゃいけないのかも全然分かんなくてとにかくわーっ!ってなって部屋に閉じ籠もって泣いてたらお姉ちゃんがやって来て「何いつまでもめそめそしてんのよっ!あんたのせいで雰囲気悪くなっちゃったでしょうがっ!」みたいにまた怒られて何故あたしが怒られなくちゃいけない??っつかあたしのせいか??!!そこ??!!ってのを次の日学校で仲のいい友達相手に喋ってたら「何それ??あんた、母親に向かって何様??!!」とか「お母さんをそういう風に悪く言うなんて信じられない!」とか言われて「もうあんたみたいな子と付き合ってられないわー」みたいにされてますますだから何でそこであたしが悪者にならなくちゃいけないのよー??!!っつー話はどこまでがウソでどこまでがホントか分かんないだけに複雑極まりない心境になったりとかー…。(黙)えーっと…ホントに水野さんって家庭環境激悪なんですか??(おい)しかもその3人がいたところは何故か病院の待合室で看護師の皆戸(麻衣)さんが廣川さんに「廣川さんに子供が生まれますよ??!!」って呼びに来る。いちお奥さんは廣川さんの子供を産むらすぃーんだけど廣川さんの子供って言うだけで廣川さんそっくりの子供は矢代さんの奥さん(長田奈麻さんの役どころ)が産んだんだとか…。(苦笑)廣川さんと何の関係もないのに??!!(おぶおぶ)そうやって廣川さんは呼ばれて行っちゃうんだけど村岡さんと水野さんは一向に名前を呼んで貰えなくて何なら村岡さんは高校の時から待ち続けてるし水野さんも店辞めた頃から待ってるって…。だから店って何??しかも後からやって来た新谷(真弓)さんはそんなに待たずに呼ばれたし待合室に最初から居もしなかったのに植木(夏十)さんなんか呼ばれてから入って来てすぐドアの向こうへ行っちゃったしー!何で後から来た人に順番抜かされなくちゃいけないのよ??!!ってので勝手に「村岡さーん?はーい!」って自分で自分のこと呼んで入ろうとしたり植木さんのフリして入ろうとしたりするんだけど全然ダメ。(苦笑)とそこへ「城」の主人公・測量士のK(カー・吉増裕士さんの役どころ)がやって来て世田谷区から仕事を頼まれてやって来たってのに一向に城に呼んで貰えないことを嘆く、と。しかもその「城」って話が相当中途半端で250何ページまで来て「〜〜〜母はこう言うのだった。そんな母の言うことには」で終わってて母、一体何言おうとしてたんですかー??!!みたいな。(苦笑)しかも250ページそこらも読んで来てこれって…何だよっ??!!後はご想像にお任せしますとか言うヤツか?(爆)読者が後考えろってヤツか?(そんなのありません)どっかから続きの原稿が見つかったりしませんか??!!(死後何年経ってんだよ…)

しかもそんな世田谷は何度も出て来て何ならこの物語全体の舞台か??ってぐらいの扱われ方なんだけど梅が丘の駅降りてタクシー乗ったらいつの間にかまた梅が丘の駅に戻っちゃってる、そんな不思議空間世田谷って…そんなのヤダよー!!!(滅)世田谷、そんな怖いとこー??(おぶおぶ)あたしみたいな方向音痴が世田谷で住んだら自分の家帰るのに3日ぐらい彷徨ったり…しないか。(爆)つか世田谷まだ行ったことないけどなっ!(おい)そんな世田谷区長は第二幕で三宅さんがやっておられたりでしかも区長なのに重婚だし!(爆。しかも姉妹と…)や、でも区長率いるバンド演奏とラ・ツマーズ(皆戸麻衣さんと横町慶子さん)のダンスユニットは見応えありましたことよvv皆戸さんなんか途中カフカへのインタビューシーン(カフカと遊ぼう!のコーナーではない)でドイツ語??ぺらっぺらで翻訳したりしてて(その割にはカフカの答えは全部日本語だったけど…。苦笑)いろんな意味ですげかったれす。(え?)でセタガヤーズ(バンドの方ね)はレコーディングちうにも関わらずどんどん無駄に着替えちゃうだけあって演奏ちうも白いつなぎ(区長は作務衣??みたいな着物だったけど…)の上からビキニだとかTシャツだとかセーターだとかいろいろ映し出されたりしてお着替えの代わり??それにしても三宅さんがギター弾いてるんだもー!!!しかも立って弾いてるYOっ!(当たり前)それなのに何だか指遣いがたどたどしい感じがするのは見た目のいめいじ??(は?)そう言えばー。1幕最後で舞台上に雪降っちゃってそれを三宅さん・皆戸さん・横町さんの3人で2幕入りで片付けてたんだけど下がべみょうなカーペット生地みたいなのだからいくら掃いても掃いてもちりとりに上手く入らなくて三宅さんなんか照明??カメラ??に箒(じゃないけど掃くヤツ)をがつん!って当てちゃって「…あ。あのあの…ごめんなさいごめんなさいっ!…大丈夫…ですかねぇ??(おぶおぶ)」っつってたり。(苦笑)素でちょっぴり慌ててる風に見えたりしてかわゆすーvv(言ってろ)そうそう。そんな三宅さんは「失踪者」の主人公のカール、17歳(爆)だったりしたんだけど。17歳は…実際無理があり過ぎると思うんだけどそのちょっとした素朴な雰囲気はなーんとなく17歳でもアリ…だったかなー、と。いつもならその手のなんちゃって少年役(は?)はみのすけさんの得意分野だったりするけど今回出てなかったしねー…。つか三宅さんもクレジットトップだったから主役なのかと思ってたけどそーんなに主役って感じでは…ない??(おい)ま、「失踪者」の主役なわけだし3つの物語が複雑に絡み合ってーっつーお話だから主役…って言えなくもないけど完全にストーリーテラーってわけでもないし「シャープさんフラットさん」(観劇日記No.245参照)みたいなのを思ってたらちょっと期待外れかなー、と。(え?)いやいやいやいや。面白かったからいいんですけど。3時間超えてたけど全然気持ち的には途切れなかったしいろいろしっちゃかめっちゃかだったりで水野さん家で繰り広げられる人形劇なんかもう謎でしかないんだけど何か笑えちゃったしカフカとか意味分かんねぇーと思いながらちゃんと最後まで観れたし。カフカ役は中村(靖日)さんがやっておられたんですがこれがまたひ弱ーな文学青年って感じで(そりゃまぁ最終的に結核で死んじゃう人の役だからしょうがないんだろうけど…)細くて白くて難しい言葉捏ね繰り回して喋っててそれと「カフカと遊ぼうー!(カフカ「で」遊ぼう…ではなかったよ…ねぇ??おぶおぶ)」で子供たち相手に「文学とは?」「小説とは?」みたいなこと喋ってぽっかぁー…んとさせてるとことか(しかも来週はカフカと遊ぼう!裁判官篇だそうで「審判」に出て来る裁判所を舞台にしてカフカとあんなこともこんなこともして遊ぼう!みたいなことになるとか。苦笑)いつもの中村さんのいめいじとは全然違うなー、と。結構これでもサラネオ(サラリーマンNEO)よりも前から中村さんはちょくちょく見ててなにげに注目してたんだけどその飄々とした面白さって言うのかな??別にやってることは至って普通なのに何だかそれが面白く見えちゃうみたいなとこをちょっぴり買ってたんだけど今回ほんつ繊細っつか痛々しいっつか吹けば飛びそうな体でカテコでもまんま佇まいがカフカですた。(は?)カフカは「自分が死んだら原稿は全部焼いてくれ。世に出さないでくれ」って頼んだらしいけどそれってやっぱり未完だったことを気にしてたのかなぁ??自分で自分の作品に納得行ってなかったってこと??でもさ。「わが闇」(観劇日記No.212参照)だったかでケラさんも言ってたと思うんだけど物語はずーっとこれからも続いて行くわけだよねぇ??いちおそれなりの結末を迎えて「こんな風になりました」みたいにそこで完結してるみたいには見えるけれど登場人物にだってそれからの人生がこれからも続いて行くわけでそれは人間が死ぬ直前までは生きてるのと同じことで登場人物の人生だって生きてる限りは続いて行く、と。そりゃまぁ「母の言うことには」で終わられてたら困るけど(苦笑)もうそこから2、3ページずーっと母語り続けてるーなんてことも考えられるわけでそう思ったら別に物語は尻切れトンボで終わってたとしてもそれはたまたまでカフカはそうやって病気で無理くり人生を終わらせられてしまったけどそうでなかったらきっと死ぬ直前まで加筆し続けててそれでもやっぱり死んじゃったらそこで終わりで永遠に書き続けることは出来なくてとりあえずの終わりって言うのかな??納得は行ってないけどとにかく締め切りだとか何だとかで「えー??そんな終わりー??!!」って言うのだったとしても「完」が付けられてる小説なんていっぱいあるじゃない??そう考えたらホントの意味でカフカって志半ばだったかどうかなんて分からないよなー、と。や、まぁ読んだこともないくせに偉そうなこと言うなって話なんですけど。(苦笑)「城」の主人公はいつかは城に辿り着くかもしれない。「審判」の主人公はいつか自分が裁かれた本当の意味に気付くのかもしれない。「失踪者」の主人公はいつか叔父さんの許しを得て家に帰れるようになるかもしれない。そんなこと言い出したらキリがないし今生きてるあたしだって毎日は試行錯誤の連続だ。死んでから気が付いたんじゃ遅いのかもしれないけどもしかしたら死んじゃってから「あーやっぱりこうしておけばー…!」って後悔することもあるのかもしれない。せいぜいそうならないやうに何らかの納得の行く落とし前を付けて行けたらいいけどそうやって割り切れることばっかりでもないしなー…。(黙)とは。

結局村岡さんの話の中に出て来るM子さん(しかもM子さんってば村岡さんのことを「下北かどっかの小劇場に出てる何か売れない女優」とか言ってたしー!爆)ってのは矢代さんのことだったりでホントはお金なんか全然手に入ってなくてお義母さんの借金に苦しめられててとてもじゃないけどそんなお金を猫ババる(おい)やうな状況じゃなかったりしかも何故かそんな矢代家に旦那さんが同僚と称してカフカの3作品の主人公を連れて来ちゃったり「だからそれってどうなってるの??!!」なーんてなことを考えずにどんどん目の前で展開されてく物語をぐい飲みしてくだけで精一杯で立ち止まってるヒマなんてなくて。しかも途中カフカ作品はどこかの劇団(下北ビートニクスだっけか??「トラム(シアタートラム??)で20人しか入らないって客の好みとか全然分かってないんだよねー…」なーんて言われてたのはケラさんに対する自虐的な実評価か??←おい)が演目としてやってたりだから今カフカなの??いつになったら虫になるの??(爆)…ってあたし、「変身」すらも読んでないもんだから虫になる下りは知ってるけどだからいつどうやって虫になったのかとかそういう詳しいことまで知らないし。(おい)そして来年森山(未來)くんが「変身」やるんですってよー??!!何?カフカ流行ってるの??(違)新谷さん(ビートニクスの中では有馬さんだっけか)は水野さんの件の仲の良かった友達でそれで水野さんが「昔こういうことがあったじゃない??」って言うんだけど「何それ?覚えてない。あたし、そんなの言った??」とか言いながら全然覚えてて「何か自分ばっかりが可哀想みたいにしてるのが正直ムカつくんだよねー」みたいに言っちゃってるのが結構怖かったよ…。(苦笑)女ってそういうとこあるよね。(滅)そんでもって水野さんの彼氏ー!(森田完さんの役どころ)水野さんの持ってたカフカの本をトイレに持って入っちゃうんだけどそれに対して水野さんが「うんこ付けないでよー??」って言うんだけど「付けないよっ!」って言いながら「…ごめん。ちょっと付いた…」って出て来るんだけど注意する方も注意する方だけどだからどうやったらトイレで本読んでてうんこ付くとかなるんですか??(おぶおぶ)何かもうちょっとあり得ないわー!そんな無神経な人と付き合うのとかヤダ。(爆)廣川さんは完全にブログいじられまくりだったし。(苦笑)確かにちょろっと読んだことあるけど食べたモノ日記多いもんなー!しかも何かの流れで水野さんの耳写メっていい??っつってたっけ??「変わった耳の形してるから」とかって…。「嫌ですよ!」って断られてたけど。(苦笑)だから痴漢と間違われちゃうんだよっ!(爆)あと「雨にも負け」の群読は好きだった。(え?)TSUTAYAの角曲がり過ぎだおっ!つかどんだけTSUTAYAあるんだYOっ!(爆)あそこの全文がもっかい観たい。(は?)そうそう。今回すっげ客席から登場シーン多くてなにげに途中で「あんまり客席ばっかり使ってると5列目より前の席の人が首痛くなっちゃうから…」みたいな台詞まであったりしてほんつ苦労したよっ!って感じだったんだけどあんまりあたしの周りのお客さんってばきょろきょろ後ろ見回したりしない人が多くてそれでも気になってあたしはちょいちょい後ろ向いてたんだけど結構なお客さんが前観たままで(そりゃ前でも物語は展開されてるわけだけれどもっ!)どうしたもんか??って感じですた。(ずもーん)どこのシーンだっけか??三宅さんが客席から出て来た時に真っ暗だからっつー理由でわっしゃわしゃお客さんの頭とかなでくり回してて「あ…すいません。壁だと思ったから…」みたいなとこがあってうおー!触られてぇー!!!とか。(は?)いつかそんな特典に巡り会いたいものでつ。(えー…)最近のナイロンの傾向と違って(ってそんなに回数がんがん観てるわけじゃないけど…。苦笑)簡単に分かったつもりとかになるなよ??な手触りだったですけど終わった後勢いよくアンケート書いちゃったりなんかして意外とハマったっつか遠征してよかったなー、と。にしても毎回思うけど本多は寒すぎるYOっ!空調かけ過ぎだおっ!(爆)これって…前列だと寒いのか??(おぶおぶ)前ーに大人計画公演観た時はそんな思わなかったんだけどなー??(遠い目)うーむ。これでじゃぁカフカ読もう!とかは全然思わなかったけど(おい)なーんとなくカフカを分かったつもりになってしまったのでこれでいいでつ。(えー…)次回は地方公演もあるみたいなんで頑張るぞっ!(何を?)